#91 Article 435 Posted at 1991/08/10 21:00:54 by ユ-サク (MAP1754) [NO.19]
Subject: Re: 臨海学校は大騒ぎ /434
はい、青竜王さん、いらっしゃいませ。 ええと最初にお伝えしておきたいのは、私を含めこのボ-ドの方は皆「ライジンオ-」 が大好きだと言う事です。私なんざ「地球防衛組応援団」な位ですから(笑)。 「ライジンオ-」はまた、特にセミプロ級のマンガ家の間でも、広範囲な人気を得てい る事も付け加えておきましょう。最近は連中で集まって飲み会やると「ライジンオ-」 の話題ばかりです。この間も、荻窪の飲み屋で酔っ払って、円 英智氏とそうま竜也氏 と3人で「マリアはこうじゃない」とか「きららの輪郭はもっと丸い」とか、他人の 白い目も気にせずに落書きをしておりました。同じ席に、このネットの古参のレッドバ ロン氏も居ましたので、ウソだと思ったら聞いてみて下さいよぉぉぉ(笑)。 でも、しかし、やっぱり、「ライジンオ-」は今回の作品、「臨海学校は大騒ぎ!」の レベルで満足してちゃいけないと思います。 「ライジンオ-」は、ネタがいいので。………余りにも、ネタが良過ぎますので。 若手マンガ家連中が惹かれてるのもその辺の魅力によって、なワケでして。 しかし当然、ネタが良い、という事は同時に目指している目標点が高いという事であり 毎回毎回越えなければならないハ-ドルが高いという事でもあります。 そして「ライジンオ-」スタッフにその能力が無いと思っているのなら、わたしゃ今更 何も申しません。 …こっちが何をどう思っていようと、やっぱり批判めいた意見を書き込むと、こういう ネットでは盛り上がりが失せてしまうと言うのはどうしてもありますが…でもあたしゃ 阪神の応援団の様に、惚れた作品は例えどんなグチャグチャになろうとついて行くつも りですよぅ(笑)。 だから、「応援団」だからヤジも飛ばすと(笑)。そう思って欲しいワケですよぅ。 で、今週の「ライジンオ-」ですが…ちょっと長くなりますが、説明させて戴きます。 ええと、以下は内容に関してではなく、スタッフについての話です。 心理学で「鎖末な事をさも大事そうに頭を悩ませてこだわっている時、その人はその背 後にあるさらに重大な事柄から逃げている」というセオリ-があるそうです。いわゆる モラトリアムですね。そして、昨今のアニメスタッフは、いかにも頭を悩まして重大な 事柄を真面目に考えている様にみえる方々が多いのではないかと思えます。いわく「今 の子供に何を与えなければ…」、いわく「この地球的危機に際し我々人類は…」云々。 そりゃ勿論、作家なのですから「テ-マ」は必要です。 でもこの場合、「テ-マ」をこねくり回す事によって、さらに重要な「しなければなら ないこと」からモラトリアムっている…という様に感じられる訳です。 …こんな偉そうな事、言える立場じゃ「私も」ないですが。 でも、勢いで先へ話を進めてしまいしょう(笑)。…スタッフがモラトリアムッている 「しなければならないこと」、それは何か。 「エンタ-ティメント」ではないか…と思うのです。エンタ-ティメントは大変です。 「テ-マ」を扱うだけの仕事と比べて、まず捉え所が無い。教科書も無い。逃げ道も無 く、頭を悩ませて苦しまねばならない。…そして恐ろしい事に、「才能」が必要です。 この恐るべき高いハ-ドルを前に、あぐらをかいてテ-マを考えている(笑)。特に、 今まで真面目な作品をやって来てコメディギャグ系の作品に回された脚本家にそういう 方が多い…という様に感じられるのですが、気のせいでしょうか。 ティ-ンを対象にした作品には、「テ-マ」を高尚に語ればそれでよし、みたいな作品 が多くあります。それはそれで素晴らしい作品だと思うけれど、「子供」を相手にした 場合はそうはいきません。「面白い」か「つまらない」か…に関しては子供は恐ろしく 敏感で、残酷です。そして「ライジンオ-」は本当に久しぶりに現れた、「”子供達が 夢中で観て、落書きしたり夢に見たり出来る”作品」だと思いますので、苦しいだろう けれど是非スタッフの皆さんには頑張って欲しいなァ、と思ってしまう訳です。 それこそが「今の子供達のために”何かする”」って事なのではないか…と。 それが1つ目。 2つ目にこれは演出論的な問題ですが、「テ-マは口でしゃべってはいけない」という 事があります。 2話のラストで「地球防衛組」が正式に誕生した後、子供たちが楽しげに笑っている場面から直接エンディングになだれ込んだ時、この作品の「テ-マ」を強烈に感じました。 楽しいことを教えてあげる だれもが皆んな元気になれる… 思わずナミダが出ました(笑)。とてつもなく素晴らしい作品が始まったぞ、と思った もんでした。「テ-マ」を語るなら、こうでなくちゃいけません。 最近の作品では、「この子はこういう事をした → だからこういう事になった → ね、 だから人間はこうでなくちゃいけないんだよ」的な「テ-マ」の語り方をしてくる物が 多いと思いますが それでは「説明」です。「説明」されれば観る者は「納得」はします が、「感動」まではしてくれません。 「テ-マ」を「説明」してしまうのなら、論文にでもすればいいことですね。 …何のための、「映像作品」なのか。 「映像作品」ならば「テ-マ」は「歌い上げ」なければならないのでは…と思う訳です。素晴らしい作品には、皆、この強烈な「歌い上げ」があったと思います。 随分長くなってしまいました。恐ろしくおこがましい事を言っている気がしますので、 この辺で失礼させていただきます。…でも、「大好きだから言っている」という事は、 判っていただきたいです。 最後にちょっとだけ、付け加え。 「1つ目」の「エンタ-ティメント」についてですが、具体的に。 例えば今回「防衛組が学校へ戻る」という場面で、全員をバスに乗せて鳳王で吊り上げ る…という観せ方をしていましたが、これはちょっと「段取り」過ぎたのではないか、 と思います。「10数人の人間を安全に鳳王で運ぶには、どうすれば良いか…」という 杓子定規な固い思考の末に、出て来た表現ではないかと。 ”「ライジンオ-」の世界観を語る”なら、以下の様にしていただきたかった訳です。 狭い鳳王のコクピットに、全員が押し入って来る。 マリア「ちょっとちょっと! 狭いんだから無理しないでよぉ!」 きらら「ぎゃ~っ! 誰よエッチッ! 足の間から頭出すのはあぁぁぁぁッ!」 容子「エヘッ、飛鳥君、おじゃまします…だって狭いんだもン」 織江「ちょっとクッキ-! ずるいわよっ! 一人だけ飛鳥君の膝に乗るなんてッ!」 ヒデノリ「(その織江に押し潰されて)苦しいよぉ~~~~」 飛鳥「(いつもの端正な顔がムギュッと押し潰されて)じゃ じゃぁ仁、行って来る…」 (笑)。こういう「楽しさ」を考えるのが、「ライジンオ-」スタッフの「仕事」では ないか、と思う訳ですね。 そういう意味でも、来週は楽しみだッッッ!!…わたしゃ期待してますよぅ!!! 「地球防衛組応援団」ゆ-さく。