#70 Article 6130 Posted at 1997/10/31 05:35:10 by (み) (MAP6909) [PORINFANO]

Subject: Re: 読書日記です(児童文学とファンタジー中心) /6003

「びんの中の小鬼」スチーブンソン・作/田谷多枝子・訳(旺文社)

	 「宝島」の作者スティーブンソンの作品集「島の夜々の物語」に
	収録されている短編を、小学生むけに翻訳したもの。

	 ハワイ生まれの船乗りケアウェは、願いを叶える小鬼が住むとい
	う瓶を50ドルで買い取ります。
	 ところが、小鬼の入った瓶にはいくつかのルールがありました。
	  ・瓶を所有したまま死ぬと持ち主は地獄に落ちる。
	  ・願いはなんでもかなうが寿命だけはのばせない。
	  ・瓶はお金を代償にして売らなければ手放せない。
	  ・買った時より安い値段で売らなければならない。
     そこで、ケアウェは願いを叶えると、船乗り仲間の友達にわけを
	話し、49ドルで瓶を売り一安心。美しい娘と恋をして島いちばん
	の幸せ者と言われるようになりました。
     ところが、幸せ者のケアウェに不幸が訪れます。ライ病に感染し
	てしまったのです。そこで病気をなおすため、友達に売った小瓶を
	買い戻そうとするのですが、友達は願いを叶えて小瓶を手放した後
	でした。
     ケアウェは辛抱強く瓶を探します。しかし、やっとたずねあてた
	瓶の持ち主は、その瓶を2セントで買ったので、1セントで売らな
	ければならないと言うのです。ハワイには1セントよりも安いお金
	の単位はありません。
	 自分だけのためになら、美しい家屋敷をすてて伝染病患者の集ま
	る島で一生を過ごすことも覚悟できましたが、ケアウェはどうして
	も美しい娘のことを諦めきれませんでした。そこで病気を治すため
	に1セントで瓶を買ってしまうのですが……

     図書館のリサイクルコーナーで拾ってきた本です。結局ケアウェ
	は賢い妻の機転で、ハワイより小さなお金の単位があるフランス領
	の島へ行って小瓶を売って難を逃れるのですが、そこにいたるまで
	のケアウェと妻の心の動きには手に汗にぎるものがあります。
	 小学校中学年むけの翻訳らしいんですが、内容の大人ぽさに反し
	て文章が小さい子むけすぎるのがちょーっと読みにくい感じ。

みりす