#70 Article 6062 Posted at 1997/08/28 23:03:17 by みりす (MAP6909) [PORINFANO]

Subject: Re: 読書日記です(児童文学とファンタジー中心) /6003

「みどりのゆび」モーリス・ドリュオン(岩波少年文庫)

	 立派な工場を持っているお父さんと優しいお母さんに育てられた
	チト少年は、心優しい子供でしたが、なぜか学校というところが肌
	に合わず授業中にどうしても眠ってしまいます。そのため退学を言
	い渡されてしまうのですが、チトのお父さんは「学校が合わないな
	ら、実際に世の中を見せて勉強すればいいのだ」といって、独自の
	教育をはじめるのでした。
	 最初の授業はお抱えの庭師のお爺さんに園芸を習うことでした。
	ところがここでチト少年の不思議な才能が開花します。チトが親指
	をおしあてると、種もまかないのにどこにでも植物が芽を出して花
	を咲かせるのです。
	 チトはその能力を使って、内緒で刑務所を花園に変えてすさみき
	った囚人の心を潤したり、貧民街に花をさかせたりしますが、最後
	にやった大仕事は、お父さんの工場の商品に花を咲かせることでし
	た。チトのお父さんは武器商人だったのです。
	
	 こんなにものわかりのいい紳士のお父さんが、なにも疑問をもた
	ずに武器工場をやってるあたり不思議なんですが、そういうことを
	考えはじめてしまうとこの手のお話はつまらなくなっちゃう。お約
	束はお約束と楽しまなくちゃいけませんね(^^;
	 なんとなく南ヨーロッパの昼下がりみたいな乾いたそよ風が吹い
	てきそうなお話でした。

	 ところで、「茶色の指」を持っていて植物を枯らす人が出てくる
	話が漫画だったかSF小説だったかにありませんでしたっけ??

みりす