#23 Article 2019 Posted at 1997/04/07 01:41:54 by mosh (MAP6790) [EVALUATE]
Subject: Re: 名作ものアニメ 私の評価 /2014
少し思うところを補足します。 過去の名劇作品については、放送局側はある程度視聴率を度外視し、アニメ ーション制作会社側もある程度コストを度外視ししていた面があり、名劇作 品が誇っていた優れた低コスト高品質にはそんな背景があったのでした。 今、名劇は終わってしまいました。その原因には、二つの問題があろうと、 私は考えています。(本当はもっと教育の問題等の根深い問題があるのです が、ここでは触れません) 第一に問題と思うのは、アニメーション制作会社の高コスト化と品質低下の 傾向です。高コスト化は主に人件費の問題でしょう。古い作品と比べれて最 近の作品は人を潤沢に使い過ぎでしょう。『アン』のような修羅場でやれと 言うのではなく、セル画の枚数なんかもっと減らしても良いと思うのですけ れどもね。費用かけて名劇の見た目だけを小ぎれいにしては欲しくないです。 品質の低下は、特色あるシリーズであった名劇作品を、他にいくらでもある ような作品と同列に置こうとした、原作の存在しない『ティコ』の暴挙で始 まりました。これは非常に残念なことです。 アニメ制作側は、名劇を永く支持し続けてきたファンに対して、新しい作品 で応えられなくなってしまいました。結果として、新しい層の名劇ファンを 獲得することも出来ず、不人気のまま、視聴率の低迷をもたらしてしまった のでした。作品は基本的には視聴者のために作られるのであって、制作会社 のためではありません。特に名劇の場合、制作会社には仕事の社会的な役割 をよく理解して欲しいです。 第二に問題なのは、放送局が余裕を失っていることです。名劇視聴率の低迷 期は、例えば『カトリ』のような過去にもありました。しかし、そこは放送 局の懐の深さがあってか、打ち切りにはされませんでした。そのお陰で、後 に『愛の若草物語』や『私のあしながおじさん』、『トラップ一家物語』、 『若草物語 ナンとジョー先生』のようなびっくりする位に良く出来た作品を 生む機会をアニメ制作会社に与えたのでした。 ここで言っている余裕とは、経済的なものばかりでなく、精神的なものを含 めてです。今の放送局には長期的な視点に立った展望や教育的配慮等を考え る余裕がないのでしょうか。目先のお金のことしか思考の対象にならなくなっ たのでしょうか。まさしく精神までバブリーになってしまったのかと疑わざ るを得ません。 たとえ視聴率が1%であったとしても、日本中で100万人もの人が観ている訳で すから、大変な影響力があることを忘れてはいけません。名劇シリーズを安 易に打ち切ってしまったことは、『ティコ』に続く第二の暴挙でありました。 こういった問題を理解し、その対策にアニメ制作会社や放送局が正面から本 気で取り組めるようになるまでは、優れた作品群としての名劇シリーズの復 活は難しいでのしょうね。 名劇復活については、先ずは民放に何とかがんばって欲しいなと思っていま す。もしそれが駄目ならば、『あずきちゃん』を放映出来るNHK教育に期待し たいですね。(^^) mosh