#210 Article 14993 Posted at 2000/11/15 06:42:58 by 高木志郎アオ (MAP3887) [MOVIE]
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夏の劇場版映画。
『パパママバイバイ』(1984/7/8)映像企画
1977年9月27日、横浜市緑区に米軍のRF-4Bファントム偵察機が墜落、
住宅3棟を焼き、幼児2人が死亡、8人が重軽傷を負った。この事故をもとに
した早乙女勝元の原作のアニメ化。平和について考えさせられる作品。
制作協力、東映動画で、原画に小田部羊一、平山智、芦田豊雄らが参加し、
青嶋克己作画監督の可愛いキャラクターを盛り立てた。
『ウルトラマン物語』(1984/7/14)円谷プロ
『アニメちゃん』(併映)円谷プロ
ウルトラマンタロウ(CV:石丸博也)を主役とした『ウルトラマン物語』は、
ウルトラマンシリーズの映像素材に新たに撮影したシーンを合わせて別の物語
に仕上げた。タロウの少年時代(CV:野沢雅子)が初めて登場し、タロウの友の
小型怪獣ドックンは東宝のミニラ役で知られる深沢正雄が演じた。
同時上映された『アニメちゃん』は新作コメディ映画で、円谷の人気怪獣の
ブースカ(CV:高橋和枝)、カネゴン(CV:つかせのりこ)、ピグモン(CV:栗葉子)
が登場した。主演アニメちゃん役は同年春に『ウルトラマンキッズ』のマーの
声と主題歌「キッズのチャチャチャ」を歌ってデビューした山田恭子(現在の
山田ふしぎ)が演じた。
『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』(1984/7/21)竜の子プロ
テレビシリーズをベースとして河森正治らが構想を新たに練り直した劇場版
新作。作画監督として美樹本晴彦、板野一郎、平野俊弘をメインに配しながら
さらに作画監督補を設けて作画をサポートする方法が取られ、メカものの作画
としては抜群の仕上がりを見せた。テレビ第27話でも活躍した原画の庵野秀明
による要塞マクロスは、その描き込みの多さで観客を驚かせた。
庵野は「マクロスはとにかくしんどい作品でした。Aセルで一日、Bセルで
一日と匍匐前進で作っていったのです。願わくばもう少し余裕があるスケジュ
ールが欲しかったです。バルキリーは止めを数カット描いただけ!難しいミン
メイ 結局、人物はミンメイを1カットやっただけでした。当初の予定では、
タイタンの地表でマクロスは、一歩だけ歩くのでした。(今考えると無茶な話
だ)」と記している。
『SF新世紀レンズマン』(1984/7/7)講談社
E.E.スミスは1934年『三惑星連合軍』を発表。1937年『銀河パトロール
隊』を「アスタウンディング」誌に連載、『レンズマン』6部作を次々に発表
し、SF界の第一人者となった。このスペースオペラの古典的名作を最新鋭の
コンピュータグラフィックスを駆使してアニメ映画化した。
「♪Starship―銀河の波を蹴って Don't stop―愛よ走り出せよ」
ALFEEによる主題歌「STAR SHIP-光を求めて-」がヒットした。
キャラデザインの川尻善昭は「今回はスピード感あるアクションとC・Gの
迫力で一気に見せきってしまおうというねらいがあったので、ストーリーをシ
ンプルにするためにもキャラの少ないことは効果的だったんです。デザイン的
にも大人しい感じにしました。平凡で好感の持てるキャラを目指したので、平
凡さの魅力が出ていれば成功だと思っています。敵キャラは不気味な質感を出
すのに苦心しましたね。僕はギギが好きなんです。あいつ、おもしろくできた
と思うな。」と述べている。
『夏休み 東映まんがまつり』(1984/7/14)
『キン肉マン』
『Theかぼちゃワイン ニタの愛情物語』
『宇宙刑事シャイダー』
『超電子バイオマン』
テレビで人気の『キン肉マン』初の劇場版。監督の白土武は「7人の超人そ
れぞれに見せ場を作りました」「ジメジメするのはイヤだからアクションでお
しちゃったけど、ラスト近くでテリーマンがキン肉マンの身代わりで射たれた
ときのセリフでそれが伝わるはずです。ここだけはきっとホロリとくると思い
ますよ」と述べている。
『Theかぼちゃワイン』はテレビシリーズのメインスタッフが参加した作品
で、サンシャイン学園にあらわれた小犬を中心に話が進む。
『BIRTH』(1984/7/21)あいどる、カナメプロ
金田伊功が「モーションコミック」に連載した漫画を彼自身がアニメ化。
アニメーションディレクター、キャラクターデザインの金田伊功は「この『
バース』という作品は、当初、60分のビデオソフトとして企画されていたんで
す、短時間ですから、キャラも少数にしました。それが、劇場公開をするとい
うことで20分のばして80分の作品になったんです。キャラとしては、ムニョム
ニョとかモンガーみたいなものを前面に出しても面白いと思ったんですが、そ
うもいかないんで…。敵キャラは、魔神が出てくるというようなシンプルなも
のにしました。メカに関しては、大きさやスピード感が出るように、そして何
よりアクションを見てほしいですね。」「スペースロマンの世界で楽しく遊ん
でみたいというのが、今回のバースの企画です。ラサとナムが主人公的な存在
です。愛がすべて的な作品が多く、うんざり気味ですが、このバースはラサの
おしりとナムの馬鹿力しかありません。」と述べている。
『地球物語 テレパス2500』(1984/8/4)竜の子プロ
タツノコ初の劇場用ファンタジーSF。総監督に実写畑の山根成之を起用、
アニメ監督を九里一平、演出チーフを原征太郎、作画監督に宮本貞雄といった
強力メンバーで挑んだ。
日本ビクターのVHD販売用オリジナル作品でもあり、映画公開よりも先に
VHDで発売された。
キャラデザインの天野喜孝は「このキャラクターは、僕が趣味で描いていた
イラストの世界をそのまま持ち込んだ感じですね。テレビだったら、こんなク
セの強いアメコミ風の絵柄は通用しませんから。キャラデザインは楽しかった
な。ウィルは行動的な中にナイーヴさを持った少年で、当時郷ひろみをイメー
ジしちましたね。」と述べている。
『黒い雨に打たれて』(1984/8/12)ゲンプロダクション
『はだしのゲン』の中沢啓治原作のアニメ第2弾。被爆後39年たった公開当時
の広島を舞台とした作品。
観客の動体視力に挑戦するような劇場版『マクロス』の描き込みに対しては
すごいと思いましたが、だから何なんだ?という気もしました。
『バース』の金田伊功が言ったように“愛が全て”の作品には食傷気味でした
が、だからといって描き込まれた動きだけが売りでストーリーやドラマの無い
アニメというのも面白くないなぁと思ってました。
21世紀まで、あと47日 高木志郎アオ