#210 Article 14798 Posted at 2000/07/01 07:11:28 by 高木志郎アオ (MAP3887) [TV]

Subject: Re:*10 1978 /14797 .... /14789 /14787

テレビアニメ。

『まんがはじめて物語』(1978/5/6~TBS)DAXインターナショナル
 企画資料に「ものごとにはすべて『はじめ』があります。この番組は、いろ
いろな物や、システムのはじめてにスポットをあて、その中でのエピソードを
わかりやすく描いています。そこには、新しいものにぶつかる人々の驚きがあ
り、喜びがあり、そして苦闘の歴史があります。文明・文化がここまで発達し
た今日、その原点を見つめることに新しい意義があります。」とある。
 アレックス・ヘイリーが米国黒人一家の“根源”をたどる探索の旅をもとに
書いた長編小説のテレビドラマ化『ルーツ』が'77年に放映され、この影響で
'78年には一種の社会現象として全国的なルーツブームが起こった。こうして
身の回りのあらゆる事物のルーツを求めて、お姉さんとぬいぐるみのモグタン
が時代を超えてたずねて回るアニメが始まった。人気番組となって6年間放映
され、途中でお姉さんが、うつみ宮土理から岡まゆみに交代した。

『はいからさんが通る』(1978/6/3~ABC)日本アニメ
 大和和紀原作の少女漫画をアニメ化。大正という時代背景の珍しさを生かし
原作にほぼ忠実に製作されたが、しり切れトンボで終わってしまった。芝山努
キャラクターの表情の豊かさが斬新で印象深かった。
 芝山努は小林治とAプロの頃から亜細亜堂というペンネーム(幽霊会社?)
を使って『日本昔ばなし』を非公式に作っていたが、'78年3月シンエイ動画
を離れて亜細亜堂を設立した。ただし、亜細亜堂が会社らしくなったのは河内
日出夫が『カリオストロ』を終えて戻って来てからだといわれる。
 プロデューサーの根来昭は「もっとも残念なのは、予定よりも10本も早く終
わってしまうことです。これでずいぶん悩みました。なにしろ原作のある物語
ですからね。私たちスタッフは、いままで原作に忠実に、へんに咀しゃくしな
いで進行するペースで、その持ち味を生かしてきました。そのへんは、原作者
の大和和紀さんも認めてくださっていたんですが、このまま進行すると途中で
終わることになってしまうので、どうするか検討したんです。そこでは、どう
にかして結末までもっていこうという話もでたんですが、たたみかけて終わっ
て、いままで守りつづけてきたふんい気をぶちこわしてしまってはなんにもな
らないということで、途中で終わることにしました。」と述べている。

『星の王子さまプチ・プランス』(1978/7/4~ABC)ナック
 原作はサン・テグジュペリのメルヘン小説だが、原作どおりの話ではなく、
“純真な王子の目から見た世界”を地球でのエピソードをふくらませてアニメ
化し、ストーリーはほとんどオリジナルである。
 誰もが企画としては考えるが、手続きが困難で実行に移すのがためらわれた
作品で、ナックが製作に踏み切ったことは業界では驚きをもって迎えられた。
原作『星の王子さま』の著作権をアメリカに住むサン・テグジュペリの未亡人
が持っていたため、スタッフは長期にわたり手紙やパイロットフィルムを送り
込んで説得に当たり、製作の準備に約1年もかかった。またスタッフそれぞれ
に王子のイメージがあったため、キャラクター決定までに5段階を経るという
苦労もあった。
 企画者で、ナックの社長の西野清市は、虫プロ出身で『いじわるばあさん』
以降『正義を愛する者 月光仮面』『ドンチャック物語』などをほとんど孤軍
奮闘という形で作り続け、小なりといえども独立プロとしての心意気を示して
いた。『星の王子さま』はナックのヒノキ舞台への登場で、Aクラスへの挑戦
でもあったが、作品の評価は決して甘いものではなかった。

 私はこの中では『はいからさん』が好きでした。原作は手塚治虫『ブラック
・ジャック』『三つ目がとおる』、水木杏子・いがらしゆみこ『キャンディ・
キャンディ』と一緒に第1回講談社漫画賞(1977)を受賞した傑作で、『キャン
ディ』とともに愛読していました。この時期から男性が少女漫画を読むことが
多くなってきたように思います。
                        21世紀まで、あと184日   高木志郎アオ