#210 Article 14797 Posted at 2000/06/30 06:42:03 by 高木志郎アオ (MAP3887) [MOVIE]
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SFブームで、特撮映画の伝統も歴史も栄光も無い…言い方を変えれば自由
にこのジャンルの映画を作り得る東映が、東宝とは全く別な形で宇宙を舞台に
した特撮映画を作り上げた。
『宇宙からのメッセージ』(1978/4/29)東映、深作欣二監督
石森章太郎・野田昌宏・深作欣二・松田寛夫原案。滝沢馬琴『南総里見八犬
伝』を下敷きに、ロクセイヤ12世の率いるガバナス帝国の侵略に対して、惑星
ジルーシアの守り神であるリアベの実が選んだ8人の勇者が立ち向かうという
勧善懲悪のストーリーで、石森章太郎の漫画(小学館プチコミックス)、野田
昌宏の小説(角川文庫)がそれぞれ発売された。
主人公シローに真田広之、エメラリーダに志穂美悦子、ゼネラル・ガルダに
ビック・モローといった日米合同のキャスティングだった。
総製作費15億円を投じ、シュノーケルカメラとECGシステムによるVTR
合成を使用し、全く新しい特撮映画を完成したが、国内の封切り成績は期待に
応えるものとは言えず、大幅な赤字を抱えてしまう結果となり、洋画のブーム
を追っての特撮企画は壁に突きあたった。
メジャー系であるユナイトの配給網で全米、カナダに日本映画では初めての
拡大興行を敢行した。
特撮監督の矢島信男は「僕が一番やりたかったのは―地球が宇宙で一番美し
い、というラストのカットでした。地球をジルーシアの船が横切る、あのシー
ン。」「初めて日本映画でやったビデオ合成、これも大変な仕事だったんです
けど、東通さんが協力してくれまして。僕もビデオで特撮を初めてやった。ア
ロンとシローの宇宙暴走族、シュノーケルで追っかけは旨くいくんですけど、
ジグザグの所ができない。シュノーケルでスピード感は出せるけどやはり限界
がある。本当はもっと使いたかったんですけど。結局、追っかけをシュノーケ
ルで撮って、追い抜きをビデオにした。たとえば二人が乗ってる宇宙船が頭か
ら入って交差するカット、あれはビデオです。三秒ほどのやつを十六カットぐ
らい使ってます。これは普通の撮り方じゃ面白くないんで、『スター・ウォー
ズ』でもやってなかったですね。ビデオやってシュノーケルやって本編やれば
立体的になると思って。ノーマルなことやったんじゃあ、今の人には受けない
ですよね。」「いや、アメリカでアカデミー賞にノミネートされたということ
で、いつもクローズアップされるけど、自分としてはそんなに気負って作った
作品ではないんですよ」と述べている。
矢島信男の特撮って操演が特徴的で、一つの芸になってますね。この作品は
ジャッカーとバトルフィーバーの間に位置するわけですが、この映画の技術が
テレビにフィードバックされてスーパー戦隊の操演は石森戦隊よりだいぶ進歩
したと思います。で、この芸風は特撮研究所の佛田洋らに着実に受け継がれて
いるんじゃないでしょうか。
なんだかんだ言って私『タイムレンジャー』結構好きみたいです。
21世紀まで、あと185日 高木志郎アオ