#210 Article 14687 Posted at 2000/04/27 06:33:28 by 高木志郎アオ (MAP3887) [TV]

Subject: Re:*11 1973 /14686 .... /14650 /14646

1973年10月のテレビアニメ。

「ゼロテスターとは、生命維持度ゼロの限界に挑戦し、地球の明日を切り拓い
ていく、勇気と希望と友情にあふれる三人の若者たちのことである。」
『ゼロテスター』→『ゼロテスター地球を守れ!』(1973/10/1~KTV)創映社
 ITC作品の配給を手がけている東北新社が、『サンダーバード』のような
表現がアニメでできないか、という意図で作った作品。メカの変形合体などの
部分にその影響が見られる。
 メカニックデザインはジョン・デドワ、協力クリスタルアートスタジオで、
これはメカデザインが単独の仕事として発注された初めてのケースであったと
いう。クリスタルアートスタジオのメンバーはこの作品への制作協力を経て、
スタジオぬえ創立に向かうことになる。

「こんにちは、あたしリミット。本当はサイボーグなの。だからとっても不思
議な力があるのよ。いい?ミラクルパワー!だけどこのことは、ひ・み・つ。」
『ミラクル少女リミットちゃん』(1973/10/1~NET)東映動画
 月曜夜7時NETの『ミラクル少女リミットちゃん』は、『バビル2世』の
後番組でアクション性が強い作品となったが、『サリー』から『チャッピー』
までの後を継いだ魔女っ子シリーズ第6弾である。
 飛行機事故で重傷を負い、サイボーグとしてよみがえったリミットちゃんが
ミラクルパワーで様々な事件を解決するという魔女っ子路線にSF設定を導入
した異色作となった。
 '73年秋になると『仮面ライダー』に端を発した前々年からの変身ブームも
沈静化の兆しを見せ、予算のかかりすぎる児童向け実写番組は減少し、比較的
コストパフォーマンスの良いアニメ番組が増加した。東映動画では先のロック
アウト以降、制作コストの効率化を図り、オープロ、スタジオ・ジュニオなど
外注班を導入して徹底した合理化が進められた。
 また、製作部長の江藤昌治は、人件費などの諸条件が有利な韓国への発注を
積極的に後押しして第20話では東映動画初の韓国発注が行なわれ、後の日本の
アニメのシステム全般を支える海外発注制度の先駆けとなった。この裁断には
賛否両論あるだろうが、海外への発注が無かったら現在の日本のアニメの栄華
は無かったといえよう。

「たった一つの命を捨てて、生まれ変わった不死身の体。鉄の悪魔をたたいて
砕く、キャシャーンがやらねば、誰がやる。」
『新造人間キャシャーン』(1973/10/2~フジ)竜の子プロ
 ヒット作『科学忍者隊ガッチャマン』の流れをくむ、ハードSF。それまで
タツノコプロが追求してきた内容が設定の中で活かされ集大成的な趣きの逸品
となっている。キャシャーン、ルナ、フレンダーのデザインは『宇宙エース』
のエース、アサリ、イボが原型で、『紅三四郎』のように肉弾戦を続けながら
(CVも同じ西川幾雄)、『樫の木モック』のように人間の姿を求めて彷徨う。

『ドロロンえん魔くん』(1973/10/4~フジ)東映動画
 第2作『ゲゲゲの鬼太郎』の終了から1年後、『ロボット刑事』の後番組と
して放映された永井豪原作『ドロロンえん魔くん』は、以後『ゲッターロボ』
『銀河鉄道999』など東映動画作品が続く木曜夜7時フジテレビ枠の先鞭と
なった。
『えん魔くん』の企画意図はモノクロ版『鬼太郎』の企画書から一部固有名詞
を変えて引用されたものだったが、『えん魔くん』が『鬼太郎』から継承した
のは“妖怪”ものというジャンル以上に、当時の世相の反映ぶりがある。企画
の旗野義文は「当時は公害の問題が世間的にやかましくて公害の妖怪みたいな
のも出てますね。でも結局、ああいう物をつくっているのは人間なんだって意
識は、つくってる側にあったんじゃないかなぁ」と述べている。

「おい、みんな俺たちのこと知ってるかな?俺たちは、」
「コロボックル!」
『冒険コロボックル』(1973/10/6~YTV)エイケン
 アイヌの民話に語り継がれてきたコロボックルを子どもたちに紹介した佐藤
さとるの『だれも知らない小さな国』をはじめとするコロボックルシリーズの
アニメ化。
 コロボックルのラブラブ、クスクス、ボックルの三人は、山の中から人間の
子どもを一人、子分にしようと町にやってきた。三人は背高くんという少年と
仲良しになり、楽しい冒険がはじまる。

『ゼロテスター』『キャシャーン』など特徴的なSFアニメが登場しました。
『マジンガーZ』はヒットしていましたが、永井豪は『えん魔くん』をやって
たりして、ダイナミックプロなどが巨大ロボットアニメを量産して、ロボット
ものが一つのジャンルとして定着するのは、もう少し後のことになります。
                                21世紀まで、あと249日   高木志郎アオ