#210 Article 14602 Posted at 2000/03/19 07:02:35 by 高木志郎アオ (MAP3887) [TV]

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1969年から'70年は特撮テレビ番組の低迷期だったが、スポ根ブームの陰で
『ウルトラマン』の再放送や『ウルトラファイト』がそれなりの視聴率を獲得
するようになっていた。本放送から数年が過ぎて、新たな世代の子どもたちが
再び特撮作品に興味を示し始めたのだ。それに呼応し児童雑誌などで怪獣もの
の特集などが組まれた。この動きに応じて、テレビ局の方でも再び怪獣ものの
企画が進行し始め、1971年、第2次怪獣ブームがやって来た。

ゴリ「私は選ばれた宇宙の独裁者だ。私は、この地球が欲しい。」
『宇宙猿人ゴリ』→『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』→『スペクトルマン』
(1971/1/2~フジ)ピープロ
 特撮低迷期にあっても特撮テレビ映画への情熱を失わなかった鷺巣富雄は、
'70年7月頃『超人エレメントマン』の企画書を書き上げた。この企画は翌月
フジテレビと共同出資によりパイロットフィルムの撮影が行なわれた。撮影の
時点で、タイトルは悪役の名をとった『宇宙猿人ゴリ』となり、ヒーローの名
もスペクトルマンに変更された。このパイロット版で主人公蒲生譲二を演じた
団次郎(現在の団時朗)は資生堂MG5のCMで注目されていたが役者として
は新人で、惑星から指令を受けて変身する場面で空を仰いで右手を挙げる演技
がスムーズに出来ず何度もNGを出し、テレビ版の主役には選ばれなかった。
(かくて団は'70年4月に郷秀樹として登場することになる)パイロット版の
試写後、フジテレビはゴリラ然としていたゴリを学者風にするよう要求した。
しかし、高山良策の製作したゴリの着ぐるみは素晴らしい出来で、これを無駄
にはできず、ゴリの忠臣ラーとして使用することとし、新たなゴリのマスクを
高山に発注した。
 フジのゴーサインはなかなか出ず、12月8日に放映が正式決定したが、放映
開始は1月2日。スタッフの手配からキャスティング、そして少なくとも2本
分の製作をわずか3週間ほどで行なわなければならず、鷺巣は急いで製作準備
に入った。新しいゴリのマスクは奇しくもゴーサインの出たその日に完成して
いたが、スペクトルマンのコスチュームも一新することになり、デザイン画を
描かずに、いきなり粘土モデルを作ったという。そして殺人的なスケジュール
で撮影が行なわれたそうである。
 当時深刻な社会問題になっていた公害問題を何らかの形で訴えたかった鷺巣
は、ゴリは地球乗っ取りのため公害を利用するという設定にして、蒲生譲二は
公害Gメンのメンバーとして活躍することになった。この公害Gメンの設定は
鷺巣が架空のつもりで考えたものだが、後で調べたら実在していたそうだ。
『巨人の星』の裏番組のため当初は低かった視聴率も次第に伸び、4月10日に
追い抜き、ブームが盛り上がってからは15%以上を保つようになった。しかし
公害問題をテーマとすることはスポンサーの反感を買い、結局『宇宙猿人ゴリ
対スペクトルマン』へのタイトル変更とともに、公害怪獣路線も変更された。
東映を離れてフリーになっていた特撮監督の矢島信男の参加やスタジオの変更
などで特撮もより見応えのあるものになり、本格的な怪獣ものが目指された。

『帰ってきたウルトラマン』(1971/4/2~TBS)円谷プロ
 一方、円谷プロも'70年暮れには新たなるウルトラマンのシリーズの製作を
決定していた。『帰ってきたウルトラマン』というタイトルは円谷英二が命名
したという。当初はタイトルどおり前作のウルトラマンが戻って来るという形
で企画が進められたが、ソフト人形など商品化の展開を考えると前作とは別の
ウルトラマンを出した方がいいということになり、初代ウルトラマンをベース
に、デザインに多少変更が加えられた新マンが作り出された。
 また、企画書の段階でスポ根もの風の要素が打ち出されていた時期もあり、
主人公の郷秀樹が全力をつくして戦った時や絶体絶命の危機に陥った時にだけ
ウルトラマンに変身できるという設定につながった。郷が怪獣攻撃隊MATに
入隊し、組織と個人のあり方のギャップに悩み、守るべき一般市民との交流の
中で人間的に成長していくという人間ドラマに力が入れられた。
 視聴率強化策としてウルトラセブンや初代ウルトラマンが登場し、ウルトラ
マンシリーズは1つの世界としてつながった。

Art.14596
>#ここで宇宙猿人ゴリ3回斉唱
「♪そのくやしさは わすれはしない~」×3
 でも、私は『巨人の星』を見てて『ゴリ』は見てませんでした(汗)。
                        21世紀まで、あと288日   高木志郎アオ