#13 Article 9755 Posted at 1995/03/17 06:37:39 by かくた (MAP4496) [SYNTAX]
Subject: Re:*15 タイトル… /9737 ..... /16414(#148) /16322(#148)
>方言で思い出したんですが、日本の方言ってのは機密保持の >目的もあったとかいう話を聞きかじった事があるんですが、 >こういう説って認められているんでしょうか。 はいはいわかる範囲で答えましょう(笑)。 あ、最後のほうやたらと重い話になりますがかんべん。 言語の地域による差(方言)が生じるのは、他の地域との交流が多いか少ないかに左 右されるようです。ある本によると、たとえばブラジルの原住民は同系統の言語を話 すのにもかかわらず、その差が激しくて隣の部族と話が通じないんだそうです。これ を文化の進み具合と関連づける学者もいるようですが、方言がキツい=未開とゆー判 断をされかねないのであたしはどーかなと思います。 人々の交流が盛んになることを文化的というなら、言語の差異は文化の差といって もいいかなと思います。他の地域との交流が少なければ、その地域独自の言回しが発 達するのは理の当然です。これは沖縄を見ればわかりますね。琉球語というのは数十 年前まで日本語ではないと考えられていたそうです。逆に他の地域との交流が増えれ ば、お互いのことばの差異への認識が深まり、相手に通じないことばは使わない、も しくは通じることばをつかう、ということばの淘汰がおこり、その結果「方言が薄ま る」ということでしょう。日本では北海道で実証されています(笑)。明治政府が人工 的に作成して強引に推し進めた 「標準語」よりも、実際に雑多な地域の入植者の交流によって生じた「北海道語」 のほうがいんでないかと、あ、私情が入りましたね(笑)。 ^^ここ、文字欠落じゃありませんので 関西弁の漫才を聞いて笑えるというのは、実は凄いことなんです。 日本の方言を強固なものにしたのは徳川幕府下の幕藩体制だと思います。当時は藩 =1つの国と考えられ、他への移動は制限されていたわけですから、方言が発達した のも当然でしょう。 そんな中で、幕府に対する藩の機密保持のために方言が利用されたこともあったよ うです。琉球(沖縄)を通じて明との密貿易を行なっていた薩摩藩なんかが典型ですね。 しかしこの場合、もともとあった方言が機密保持に役立ったということであって、機 密保持のために政策的に方言をキツくしたということではないようです。 (方言を守るような施策は取られたかもしれませんが、人為的に方言を作る施策、た とえばこないだの『忍たま乱太郎』みたいに、殿様のきまぐれで「今日から意味が逆 のことばを使う!」なんておふれが出ても結局長続きしません) 明治維新というのはなにかとぶっちゃけて言えば、日本を植民地化しようという諸 外国の干渉を受けて、幕府の支配に不満をもっていた勢力がその諸外国の手助けを受 けつつも、植民地化されることのない近代的統一国家を建設しようという運動だった わけです。で、国家としての統一をなしとげるための必要条件として言語の統一があ りました。てなわけで作り出されたのが「標準語」なわけです。 そして言語の統一を邪魔する方言を撲滅しようという運動が日清戦争後盛んになり ます。井上ひさし『吉里吉里人』を読むとよーくわかりますが、当時の公教育では 「方言罰札」というものがあり、授業中に方言でしゃべると罰としてその札を首にか けられたといいます。これはシャレにならない事実です。 以下はもっとシャレにならない話ですが……。 方言が機密保持を妨げるとされた例もあります。第2次大戦末期の沖縄がそうでし た。米軍が上陸した沖縄では、内地出身の軍人が理解できない沖縄方言を禁止する命 令が出され、方言を使った住民がスパイとして処刑されたそうです。 当時の軍人は、いったい何を守ろうとしていたんでしょうね……。少なくとも国民 ではないように思えます。 ち さんはここまで重い解答予想してなかったろうなぁ、すんません かくた