#13 Article 9743 Posted at 1995/03/15 18:38:32 by WAK (MAP5274) [SYNTAX]
Subject: Re:*11 タイトル… /9728 .... /16414(#148) /16322(#148)
一応、Art.9728からのフォローという形をとります。 では、私が「四段活用」という語を使う理由ですが…。 単に文法の問題ではなく、日本語の表記の問題だと、私は考えています。そ して、「四段活用」という語を使っていることでも解る通り、日本語の表記は 本来なら歴史的仮名遣いによるべきで、その方が混乱が少ないと考えています。 仮名を、全く発音記号的に捉えるのは無理です。混乱の元です。わざわざ文 字に残そうとするのですから、発音を規制するにも緩やかで、かつ意味を表示 する力を失わない方がいいに決まっています。<日本語の場合。 内閣告示による現代仮名遣いでは、それは不可能に近いと思います。仮名= 発音記号と捉えるならば、「行こう」と書いたら「yukou」と発音しなければな りません。そこまで綴り文字が発音を規制する必要もないでしょう。むしろ旧 来の方法で、「行かう」と書いて、それこそ発音記号的な仮名の使い方をすれ ば「イコー」とか「ユコー」と書くべき発音も許容する、そして古形の「ユカ ム」との連続性も失わない。そういう方向が望ましいと考えています。 最近では、「イクォー」と発音する人もいるようですし。 もう、発音が世代や出身地によって相違が出てくるのは致し方無いことなん です。それらを包含する力が、歴史的仮名遣いにはあると考えています。現代 仮名では無理です。 もっとも、字音仮名遣いは別です。漢語の場合は発音記号的に扱っても、日 本語の体系には影響を及ぼさない筈です。ですから、「蝶」はテフではなくて 「ちょう」、「執着」は「しゅうぢゃく(着は「チャク」だから、この場合「じ ゃく」とはしない)」と書く。カタカナの外来語も同じ。英語のradioはラジオ で、「ラヂオ」とはしない。diをじと読んでも、別に影響はない。 内閣告示はいい加減です。「家路」はイエヂと書くべきかイエジにすべきな のか。「稲妻」はイナヅマなのか、それともイナズマなのか。「突く」はツク だけど、なら「頷く」はどう書くかといった、こういう複合語で連濁が生じた 言葉の扱いをすっ飛ばして、従って辞書の見出しも根拠のないものになってい る、そういう現状が「合理的」とは私にはとても思えません。文部省は、複合 語を生みだしやすい日本語の性質をどう考えているんだろう? 「~へ行く」の「へ」も、「前(マヘ)」「古(イニシヘ)」の「へ」も、元は 同じ意味で、方向を表わす言葉だったのですが、現代仮名では何故か、助詞の 「ヘ」はそのまま、名詞の「ヘ」は「エ」にするという、不可解なことをやっ ています。その結果、両者の関連は、その意味の指し示す方向を失って、文字 の上で形骸化してしまったワケです。 言語は、未知の事を伝達する為に大事なものです。いわば、認識や思考の道 具です。その道具の体系が歪み、曖昧になり、秩序を失う。そのことは、文明 が否応なく言語に依りかかるところが大きい以上、必ずツケは回ってくると思 います。いや、もう回っているのかもしれない。ワケも判らず用語を振り回す 連中とか、空理空論の跳梁、言葉狩り、これらはモーローとなった言語体系の 使用とは決して無関係(*1)ではない筈です。<私の即断? (*1)「れる」「られる」の用法が間違っているとか、そんなことではありませ ん。不適当な接続の濫用とか、あるいは挙げ足にとるとか、そういった言語が 言語として機能していない状況を指しています。 ま、私も間違った用法とか結構やっちゃう方なので、余り大きな事は言えま せんが、なるべく気を付けるようにはしているつもりです。 大筋はこんなところです。思うところを書いてみましたが、もし不明点など があれば御指摘ください。出来得る限り回答します。 長文すみません。WAK(MAP5274)