#13 Article 10900 Posted at 1996/06/29 10:07:14 by MSP-Iris (MAP4370) [DSM.IV]

Subject: Re:*17 就職活動と記憶操作 /10893 ...... /5405(#210) /5219(#210)

話が収束する前に、もう一点。

 あたしは「医療=医学(一種の科学)をオブラートでくるんだもの」だと思って
います。オブラートというのは人間性とか社会性とかですが、中核となるものは、
やはり科学的であるべきだと思っています。科学的なものがまったく不要ならば、
医者ではなく祈祷師にお願いするほうが筋が通っているでしょう。

 精神科というと「生物学/精神病理学/社会精神医学」の3つが中心です。
 生物学は最近は分子生物学まで行っていますね。精神分裂病と脳内ドーパミン受
容体との関係は以前から言われていることですが、最近はその責任遺伝子座がどう
こうというレベルになっているようです(まだけんけんがくがくですけどね)。こ
れは明らかに自然科学でしょ。
 精神病理学も、あたしの判断からすると、記述精神病理学/力動的精神病理学と
もに科学的だと思います。まだまだ「科学的」を名乗るには力不足かもしれません
が...
 社会精神医学の方は、これは「科学的」とは言えませんが、これは医療の実際上
の問題みたいな部分が強いですから。

 ですから、DSMに問題/限界があるとすれば、それはDSMが「まだまだ十分
に科学的でない」からだと思います。
 実際日本なんかだと、分裂病の診断は「特有の分裂病臭さ」みたいなものを感じ
取る直感みたいなものに頼ってきたわけですけど、その直感は(無意識下の)どう
いう判断過程によるのか、それを突き詰めていってわかりやすくしようというのが
DSMの意義だと思うし、それは有意義な試みと思います。それは、ヤスパースに
せよ、ブロイラーにせよ、シュナイダーにせよ、似たようなことをしてきているわ
けで、それら先人の業績のおかげで今日のあたしの給料が存在していることを思え
ば(笑)。
 結局アルゴリズムを作ろうというか、生物の種の分類みたいなものかな。

#そうそう、当直などでアクセスが不規則になっていますので、レスが遅れてすみ
 ませんです。> TOSHI さん
 すべての病院にISDN公衆電話を!(無理だって(^^;)

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