#13 Article 10901 Posted at 1996/06/29 10:07:16 by TOSHI (MAP2425) [DSM.IV]

Subject: Re:*18 就職活動と記憶操作 /10899 ...... /5405(#210) /5219(#210)

> 確かに批判はあるでしょうが、どこの世界にも批判はあるもので、そういう場合

  原文を読めという批判は、正当なものだと思います。
  ただ、僕のような一般人にそれを要求されるのはどんなものでしょう?
  一般化しすぎるという批判も、そのとおりかもしれませんが、
  一般人の僕がするのですから、それは、ある意味当然ですよね(^^;
  むしろ、一般論を越えて、いかに専門分野で有用であるかを示し、
  また、いかに問題がないかを、専門の方が説明することが大切では?

  どの世界にも批判はあるとおっしゃるので、逆にお尋ねしたいのですが、
  DSMに対する批判にどのようなものがあるのか、御存知なのでしょうか?
  使える使えないをもって、DSMの利点となさるわけですけれど(僕もそれは
  そうなのだろうな、とは思うのですが)、例えば、DSMIII-Rを使っても、
  専門家の見解が一致する割合は、それまでとさして違いはなかった、
  という統計的なデータの存在は御存知ですか?(前回文献からの孫引き)

  まあ、そんな具体的な話をしてもある意味仕方がないことですね。
  僕は専門家ではないんですし(^^;

  要するに言いたかったのはこういうことです。

 「あくまで精神病患者に適切な治療をほどこすために分類するのであって、
  DSMで分類されたからといって、精神病患者であるわけではない。
  これは一見自明のことに思えるが、ときとして逆転しがちである。
  例えば医学は自然科学だと無邪気にいうとき、そうした逆転はおこりやすい」

  例えば、MSP-Irisさんは、うつ病がひとつにまとめられた事例を挙げられて、

> こういうのって、十分自然科学だと思うんですけど、いかがなものでしょうか。

  とおっしゃったわけですが、これって、どういう意味なんだろうかと
  結構考えてしまいました。

  1)DSMIIIは自然科学ではなかったが、IVは自然科学になった。
  2)IIIにおける誤りがIVでは修整された。それは自然科学的思考だ。

  この2つの解釈が思い浮かぶのですけれど。

  1)の場合、それまでの(精神)医学は自然科学ではなかったという
    すごい結論になってしまいます(^^;
  2)の場合、そうした思考は、自然科学に限らず、行動科学や経済学や
    工学でも行なう、通常の合理的判断だと思うのですが?
    むしろ、精神医学ではそうした通常の合理的判断(や研究)も
    なかなかなされなかったという証左とすることすらできるのでは?(^^;

  怒らないでくださいね。ここまでくると、単なる言葉遊びという側面は
  確かに否めないんですが、それでもこだわるのは、医学は自然科学だという
  (無邪気な)言葉には、医学が工学や法学と同じ実利学であることを
  隠蔽する働きがあると思うからです。実際、医学=自然科学の名の下で、
  ロボトミーやら優性治療やらが行なわれたのは、
  遠い過去の話ではけしてないのですから(極論ですか?)。

  少なくとも僕が出会った精神科の医師たち(というほど多くはないです)は、
  人間、特に人格を扱うという、精神科独特の側面を
  かなり厳粛に受け止めてらっしゃいましたよ。
   TOSHI

P.S.お忙しいときにつき合っていただいてすみませんです(^^;
  だって嫌われ者にはまだまだなんて挑発なされるんですもん(笑)