#13 Article 10354 Posted at 1995/08/11 05:21:39 by MUK (MAP1480) [PLANET]
Subject: Re:*12 土星の環が無くなります(^^; /10353 ..... /26655(#130) /26601(#130)
海王星の影響を考慮して天王星の軌道を再計算してみると,約4″とい うごく小さな乱れが見いだされた。海王星の外側にさらに未発見の惑 星があって軌道を乱していると人々が考えたのも自然である。しかし 海王星の観測歴が浅く,軌道が十分確定していない当時は,この天王 星のわずかな運動の乱れのみを頼りにして未知惑星の位置を推定する 以外に方法はなく,これはどんな天才にも無理な話であった。 この問題に最も熱心に取り組んだのは,アメリカのローウェル (Parcival Lowell 1855-1916)であった。彼は長いこと火星の観測を続 け,火星人による運河説を支持し,晩年には私財を投じて天候の良い アリゾナに口径60cmの屈折望遠鏡をそなえた天文台を設立した。彼は 1915年に海王星の外側の惑星として地球の6.5倍の質量,軌道半径も50 天文単位を超え,12等星の明るさの星を想定し,位置予報を発表した。 ローウェル天文台は1905年から新惑星の発見に取り組んできたが,こ の予想位置をたのみに継続的に新惑星を捜索していった。しかしロー ウェルの熱意にもかかわらず,1916年11月,彼が没するまでにはその 努力は報いられなかった。世間では新しい惑星発見に情熱を失ってい ったが,ローウェル天文台では彼の遺志を継いで,辛抱強い探索が行 われていた。1929年にはローウェルの弟,Lowrence Lowellが広範囲の 星野をカバーできる口径33cmの天体写真機を寄贈した。 1930年,トンボー(Clyde William Tombaugh 1906- )はこの天体写真機 を用いて1月23日と29日に撮影した写真を比較しているうちに, ふたご座δ星のそばに15等級の動く星を発見した。その位置はローウ ェルの予想位置から5°ほどずれていた。2月18日,軌道が確定さ れ,海王星より遠くをめぐる惑星ということが確認され,3月13日 ローウェルの誕生日を記念して発表が行われた。奇しくも149年前のこ の日は,同じふたご座で天王星が発見された日であった。 新惑星は最初,Minervaという名前が考えられていたが,イギリス・オ ックスフォードの11歳の少女の提案によってPlutoと名付けられた。 Plutoの最初の2文字はPercival Lowellの頭文字でもある。天王星, 海王星と同様,冥王星も過去に15回ほど観測されていることが後の調 査で判明した。 つづく