#126 Article 17619 Posted at 1994/06/25 02:43:11 by MSP-Iris (MAP4370) [REVIEW]

Subject: Re: Re: 私的「魔女っ娘・姫ちゃん」論 /17572 /17554

スレッド関係
元スレッド #126/17554 — 「私的「魔女っ娘・姫ちゃん」論」 1994/06/21 01:43:44 · MSP-Iris · MAP4370
★予告編 (ごめん、今日時間が無いの m(_._)m) 唐突ですが、昨日の輪違さんの文に思いっきり触発されました。 で、前からやると言っていた「魔法少女としての姫ちゃん」論をやってみようかと、 そういうわけです。 かなり長文になりそうですし、話もあっちこっちに飛びそうですが、ひさしぶりに 理屈っぽいのをやろうかな、と。とりあえず今日は予告だけです(ぉぃ)。一応今のと ころ、メモ用紙3枚の書き出しがありますので、そこそこ続くでしょう。 な…
     返信元 #126/17572 — 「Re: 私的「魔女っ娘・姫ちゃん」論 /17554」 1994/06/22 00:44:31 · MSP-Iris · MAP4370
§1§ 魔女っ娘作品を分類すると 魔女っ娘作品を分類すると、大きく分けて2種類に分類出来るであろう。その1は 「享有パターン」、すなわち生まれつき魔法を使うことの出来るものがこの世界にや って来て物語を創るものと、その2は「供与パターン」、すなわちこちらの世界の娘 が異世界の魔法使いから魔法を使う能力を与えられたものである。 「享有」のものの代表作は、サリー(吉永サリーにあらず。魔法使いサリーの方) やチャッピー(ほうきにあらず。魔法使…
         現在 #126/17619 — 「Re: Re: 私的「魔女っ娘・姫ちゃん」論 /17572 /17554」 1994/06/25 02:43:11 · MSP-Iris · MAP4370
             返信先 #126/17620 — 「Re: Re: Re: 私的「魔女っ娘・姫ちゃん」論 /17619 /17572 /17554」 1994/06/25 02:43:14 · MSP-Iris · MAP4370
§3§ お供の存在というのは 次にポコ太である。 お供の存在というのは、今や魔法少女にとって必須のものとなった感がある。姫ち ゃんの場合もポコ太というキャラクタがお供として存在している。しかし、ここでも 姫ちゃんの特色というものが見え隠れしているのである。 個性的なお供達を輩出して来たスタジオぴえろのシリーズ。まずこれを見てみよう。 クリィミーマミにおけるポジとネガ、ペルシャにおけるカッパ3匹、マジケルエミに おけるトポ、パステルユーミ…
スレッド全体を見やすく表示
前回は姫ちゃんにおける共有という問題について論じた。今日はこれをもう少し発
展させて考えてみようと思う。

§2§ そもそも人間関係において「共有」というのは

 前回も書いたとおり、通常の魔法少女ものでは魔法の存在は隠しとおされるもので
あるから、それを知るものはごくわずかで、主人公とそのお供くらいである。この点
を姫ちゃんについて考えてみると、魔法について知っているものはエリカを別とすれ
ば大地、ポコ太、有坂、そしてアニメ版の姫子ちゃんということになり、案外多いの
である(ピンクちゃんやカン太郎などは除外)。
 そもそも人間関係において「共有」というのは非常に重要な役割を果たしている。
例えば、学校の部活動などの「経験の共有」、ネットなどの「話題の共有」、同人な
どの「趣味の共有」などなど枚挙にいとまがない。そしてその共有が強固であるほど、
その人間関係は深まっていくのである。

 まず大地について考えてみよう。姫ちゃんが少女漫画であり、その主題が姫ちゃん
と大地の関係である以上、彼がもっともこの「共有」の影響を受けている。それは姫
ちゃんの魔法という秘密を大地が共有し、大地の廃屋という秘密を姫ちゃんが共有す
るということによって二人の人間関係が密接なものになったという事実である。
 この件については論じつくされた感もあるが、魔法(それは赤いリボンに具象化さ
れている)という秘密については、それが人間界においては非常に排他的であるとい
うことで、逆にそれに関連した人間の関係を深めていくことにつながっている。これ
は日常よく見られることでもある。廃屋の方についていえば、これも二人の間の秘密
の共有であるとともに、姫ちゃんにとっての「大地」の象徴であり、「共有」された
経験の場であり、さらには二人の「居場所」としての役割を果たしており、物語全体
の重要拠点ともなっている。
 この「リボン」と「廃屋」の意義については、作品の「エターニティ」というもの
にも関係しているため、のちのちもう一度考察してみたいと思うが、なんにせよ二人
を「密接化」させたのは「魔法の共有」およびその派生物であることは疑いの余地が
ない。

 もちろん今までの魔女っ娘作品のように、大地が「共有者」ではなく、ただ単に姫
ちゃんの恋の対象であったとしても、これはこれで話は成立し、一つの作品となり得
る。この場合は「魔法」と「恋」とは2本の平行する糸として描かれることとなり、
その中での主人公の心の動きにスポットが当たることになるであろう。ところが姫ち
ゃんにおいてはこの2本の糸はいわばちょうちょ結びになっており、これが二人の関
係を密接にし、物語に深みを与えているのである。

                 MAP4370  MSP-Iris