#84 Article 541 Posted at 1991/03/12 03:51:28 by MEMOLE (MAP1917) [STORY]

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☆ 夜の少年少女世界名作連続ドラマ ☆ 「小公女ヒラリー」

   (第40回)「寮母先生の涙」

   今日は、院長先生が用事があるので、日曜の礼拝は、寮母先生が引率する事
   になりました。ところが、途中の公園で、寮母先生は、犬に追いかけられて
   誤って池に落ちてしまったのです。そして、その時に、腰を強く打ってしま
   いました。ヒラリーは、寮母先生の為に、色々と面倒を見てあげました。

   「あの・・・院長先生!!寮母先生は、熱もおありの御様子なんです。もし
    もの事があるといけません・・・。それで、お医者様をお呼びした方が、
    良ろしいのではないでしょうか・・。お願いします!!お医者様を呼んで
    あげて下さい・・・。」

   「ふぅぅむ・・・ま、やむを得ないでしょう・・・ヒラリー!!」

   「はい!!院長先生・・・。」

   「寮母先生から道を聞いて、先日、呼んだあの医者を呼んでおいで!!」

   先日、呼んだ医者とは、診たて違いが多い事で有名な、あのよっぱらい医者
   の事でした。ヒラリーは、寮母先生から聞いた道を、尋ねてやってきました
   が、そこはとてもごみごみした、見るからに物騒な所に、違いありませんで
   した。しかも街角には、派手に着飾った女の人が、じっと立っています。

   ヒラリーは、恐ろしく思いましたが、それでもなんとか、お医者の居る場所
   を捜し出しました。そして、お医者に寮母先生を診察して貰ったのでした。
   ・・・しかし、料理人のおかみさんは、お医者の言ったことを、院長先生に
   告げ口してしまいます。

   「なんですってぇ!!あの医者が、寮母先生の面倒はヒラリーがみるように
    と・・・?」

   「はい・・・院長先生。寮母先生も、ヒラリーをお側に置いときたがって、
    らっしゃいまして・・・ずぅーっと腰をさすらせて・・・。」

   「馬鹿な!!ヒラリーをつけあがらせるだけです!!」

   院長先生は、寮母先生の部屋へと急いで向かいました。その頃、寮母先生は
   ヒラリーに対して、素直な気持ちになっていました。

   「ありがとう、ヒラリーさん。お蔭でだいぶ痛みが少なくなったわ・・・」

   「良かったですわね・・・寮母先生・・・。」

   「ねえ・・・ヒラリーさん。・・・今夜はこの部屋に居て下さらない・・?
    そうすれば・・・あんな馬小屋なんかに戻らなくて済むわ・・・。」

   「・・・ありがとうございます!!寮母先生・・・。」

   しかし、その時、院長先生が部屋へ入ってくると厳しい口調で言いました。

   「ヒラリー!!何故、いつまでもこの部屋にいるんです!!おまえの寝場所
    は、ここではないはずです。・・・早く、お戻りっ!!」

   「はい!!院長先生・・・。では、おやすみなさい・・・。」

   寮母先生は、なんとか反対しようと思いましたが、院長先生にこう言われて
   しまうと、逆らえません・・・。黙ってヒラリーを見送るしかありませんで
   した・・・。

   あああっ!!そうです!やはり、ヒラリーの寝場所は、この寒い馬小屋しか
   なかったのです・・・。ヒラリーは、リンちゃん人形を抱き締めながら、藁
   の中に埋もれて、静かに眠りにつくのでした・・・。

   よいこのみんなぁ!!このつづきは、またあしたね!!

   あしたのヒラリーもかわいそうだぁ 朗読 MAP1917 MEMOLE