#75 Article 651 Posted at 1995/08/17 18:10:44 by TWIN TOWER (MAP4424) [MIMI]

Subject: Re:*9 感想/耳をすませば /647 .... /622 /616

こんにちは、TWIN TOWER です。

 「耳をすませば」を見てきたので感想をば。

 全体的に・・・面白いです。そして恥ずかしいです。心に傷のある(笑)
友人は椅子のうえで恥ずかしさのあまり悶えていました(^^;;少女漫画が原作
なわけですが、少女漫画としては恥ずかしくないような内容も音と影像の結
果、とても恥ずかしくなってしまいました。

 内容は原作「耳をすませば」にあるような「進路」と脚本の宮崎氏が付加
したと思われる"TAKE ME HOME, COUNTRY ROADS"改め「カントリ-・ロ-ド」
(実は「コンクリ-ト・ロ-ド」が本命かも)を合わせたようなものだと感
じました。

 少女漫画であることに視点の重点を置くと雫の家庭の生活感溢れる描写は
なんだこりゃと成るわけですが「カントリ-・ロ-ド」の方に視点を移すと
非常にうまいなぁ、と思うのです。英語の歌詞の方(というかオリジナルの
歌詞)では帰る故郷があり、そこは雄大な山があり美しい川があるわけです。
ところが、雫にはもし故郷と呼んでいいものがあるならばそれは山々が造成
され開発されたコンクリ-トで固められた宅地でしかないのです。その端的
なものが団地に兄弟が2段ベッドで寝ているというものだと思いました。

 この、宮崎氏が嫌いだと公言する東京を「故郷」として生きている若い人
達にとってこの映画はどう感じられたのでしょうか。私は東京の、雫より、
よりコンクリ-トに囲まれている(環状八号と国道20号の近く)ところでず
っと生活してきているので身近にこの映画を感じました。今年もお盆に父親
について父親の田舎に行ったのですがそこは私にとっては懐かしい記憶を思
い起こさせる故郷たりえないのです。そういう現実を非常に巧みに表現した
と思います。そして宮崎氏は決してこの自身が嫌いだという東京=「故郷」
を否定したつくりをしてしていないこともいいなぁと感じました。何しろそ
こで育った人間にはそのことを否定されたら堪らない。

 「進路」ですがその決定を雫の姉さんみたいに大学まで延ばした私には、
「きく」内容でした。まあ中学生にあんなことを言わせる脚本ならではとい
うか宮崎氏の「君達にも未来がある」というようなメッセ-ジが随所に現れ
ていると思いました(聖司と雫を宝石の原石に例えるのはその典型)。とに
かく見たあとに恥ずかしさとともに未来へ向かう清涼感みたいなものが感じ
られて良かったと思います。

 長くなったので書きたいことはまた別に書きます   TWIN TOWER