#75 Article 533 Posted at 1995/02/02 19:12:36 by WAK (MAP5274) [LUPIN]

Subject: 「カリ城」とクレージーキャッツ!

28日、浅草東宝のオールナイトでクレージキャッツ4本を見てきました。
 で、気がついたのですが、クレージーの「大冒険」(主演・植木等)は、宮崎
アニメの原点かも知れない!うん、絶対そうだ!
 特にシチュエーションが酷似しているのは「カリオストロの城」で、敵役は
世界各国の偽札を作る国際規模の陰謀組織というところもソックリ。
 注目は植木等自身によるアクションシーンで、スタントマンをほとんど使わ
ず、ビルの上から飛び降りたり、悪者の運転する自動車の屋根にしがみついた
り、更にはその車から、反対方向に走るトラックの荷台に飛び移ったり、挙句
の果てに、国鉄の揖斐川鉄橋の上で電車をやりすごすために枕木にぶら下がる
など(よく国鉄が撮影を許可したものだと思うぞ)、「カリ城」のルパン顔負け
の冒険活劇が展開されるのである(しかも実写で!)。

 あー、もどかしい。口では伝えられないんですよ、この魅力。

 絶対、若き日の「宮崎駿」は、この映画を見たね。うん。

 で、以下はちょっと真面目な話。

 これを見ると、かって押井守が、「高所から飛び降りてピンチを脱するコナ
ン」を引き合いに《技術の独走が部分的に〈映画〉をのり超えてしまう事態》
と書いたことが思い起こされるが(アニメージュ文庫「風の谷のナウシカ絵コ
ンテ2所載)、押井が続けた《(実写映画では)爆笑を呼ぶかシラけてしまうか
は別として、(中略)それに続くシーンでどれ程つきつめられたドラマの展開が
あったとしても、それは映画としての基本的な訴求力を喪ってしまうかもしれ
ません》という一節が、少なくともこの映画に関してはあてはまらないことを
認識させられる(少なくとも私はそう思ったぞ)。そしてそれは、ここに引用し
た押井の論が、技術論、演出論として一般化し得ぬことをも示唆していると思
う。

 なお、助演の谷啓は、ヒロインの兄で失敗ばかりの発明マニア役、見てくれ
は「ラピュタ」のパズーをほうふつとさせる。

 監督は古澤憲吾。特技監督は円谷英二!

 宮崎ファンも特撮ファンも、ミリタリーマニアも自動車マニアも鉄道マニア
も、みんな楽しめるシチュエーションがいっぱい!

 とにかく見て損はないはず。LDも出ています。

                あぁ、もう一度見たい!WAK(MAP5274)