#7 Article 732 Posted at 1989/06/19 04:46:57 by YUKKUN (MAP077) [URUSEI]

Subject: Re: Re: Re:Re:Re:Re:Re: ラム・ザ・フォーエバーについて/702 /704 /705 /706 /707 /721 /719

はじめましてー。非常に懐かしい「ラム・ザ・フォーエバー(LTFと略すのか)」
の話が読めて喜んでおります。
 
 僕は熱心な「うる星」ファンではありませんので、単純にアニメ映画としてどう
だったかを少し書きましょう。ちなみに「うる星」の映画の中では、
1.ビューティフル・ドリーマー
2.ボーイ・ミーツ・ガール
3.オンリー・ユー
4.ラム・ザ・フォーエバー
5.リメンバー・マイ・ラブ
が好みの順です。
 仲間うちでは「話になってない」「かわいいラムを描きたいだけじゃないか?」
とか大変評判が悪かったのは事実です。で、実際観てみてどうだったかというと、
それほど悪いとは思えませんでした。ただし「夢」の話に移るところとか、会話が
全然「普通の」会話になってないところは「ひどい」と思いましたが。
 これは僕の憶測ですが、「ビューティフル・ドリーマー」で、「うる星」の「世界」
そのものをテーマにすることが可能だとわかり、それを突き詰めたのではないで
しょうか。「うる星」は、もちろん「ラム」達がいなければ成り立たないはずの世界
であるにもかかわらず「ラム」のいない「うる星」の世界も作劇が可能だと気づいた
のです。
 で、その「いないこと」自体を描写目的としたこの作品は、言ってみれば「虚世界」
の「うる星」だったのでしょう。もちろん「ボーイ・ミーツ・ガール」でもはっきり
したように、「あたる」にとって「ラム」のためにしてやれることは「走る」
ことだけだったのです。ですから、この作品でも必死に走るのですが、その理由が
ここでは「失われている」のです。「しのぶ」は常に「嫉妬心」を持ちつつも、堪え忍んで(いや、かなり爆発させてたか)いる役割であったのですが、ここでは「ふと」皆の
関係を客観的にみて、自己の世界を露にだしたりします(BDでもありましたが)。
「サクラ」の台詞はそのまま「BD」への返答となっていますね。
そして、「街」です。その稚拙な描写はこのさい目をつむるとして、「都市論」を
想起させるものがありましたね。「異物」としての「ラム」ですが、それ無しには
本当は成立ち得なかった「友引町」。寺山修司っぽい(実はよくしらない)サーカス
が、「ラム」をいつもの世界から違う世界へ連れて行ってしまうのも、内には立ち入れ
ない「外部者」としての「ラム」を再認識させているわけです。
 こんな風に、背景となる状況が通常の「うる星」世界とあまりにも離れているため、
各キャラクタの行動がなんだか「不明」になったのではないでしょうか?
 と、いうのが僕の感想でした。何でこんなことをいきなり書いたのかは理由があり
まして、実は「天使が通る」という本を読んでて「浅田彰」と「島田雅彦」が「ヴィム
・ベンダース」の「ベルリン・天使の詩」という映画(僕はまだ観てません)について
論じてて、その中で、人の姿をした天使の耳が「都市のいたるところから響いてくる
さまざまな音、そして声」を聞く、という表現があって、「あぁまさにあのシーンだ」
と「ラム・ザ・フォーエバー」を思いだしてた矢先にこのBBSを覗いたもので。
あの映画はそんな風に刺激的なものではありました。

長文失礼 MAP077 ゆっくん