#7 Article 391 Posted at 1988/12/24 21:35:34 by 赤間 信幸 (MAP641) [URUSEI]
Subject: ホントにうるさいうる星のアーティクル3
その8 うる星やつら完結編 「ボーイ・ミーツ・ガール」 この作品は他の作品とは違い高橋留美子が書いたストーリーである。やはり完結編に ふさわしく「鬼ごっこ」を持ってきたところなどは実にうまいと思う。また何と言って も分かりやすい。しかしこの「分かりやすさ」がこの作品の欠点でもある。まずストー リーがのっぺりとしている。ストーリーを宇宙レベルまで拡大したのにもかかわらずそ れがまるっきり生かされていない。そのため広大な宇宙のすみっこで、こちょこちょと したことをやっているのに過ぎないのである。ルパなどを出すのは良かったもののルパ やカルラの心境の変化というものがあまりにもいいかげん過ぎた。この心境の変化がう る星における面白いところである。あたるとラムの心境についてはうまく書かれている のにもかかわらずルパとカルラの心境についてはまるっきりヘタである。あたるのラム に対する愛情表現(走ること)も確かに悪くはないのだが他の作品に比べるとイマイチ といったところである。 原作の大きなストーリーを90分に収めること自体が不可能でもある。さらに余計な イベント(記憶喪失装置)などを加えたため、本当に時間をかけなければならなければ ならないところに時間をかけていなかった。本来の展開から言えば本当は10日間の鬼 ごっこはなるべく時間を短くして「詰め込んだ」ストーリーにするはずである。そうし ないと水溶液のように量は多いが中身は薄い、といったものしか出来上がらない。逆に 時間をかけるのならそれなりに内容を濃くしなければならなかった。たとえ原作と同じ であってもこういった点を何も考慮されないで映画になってしまったのは大変残念であ る。 しかしこの作品にはそれなりにいいところもある。前にも書いたが分かりやすい。2 ,3,4などの難解さに比べると単純この上ない。だから一般的、と言えるかもしれな い。(この作品によってうる星やつらに対する誤解か生まれる、との意見もあったがそ れについては後述。)また、あたるとラムのそれぞれなりの愛情表現がいい。(本当は 「悪くない」という表現を使いたいのだが・・・・)すれちがう二人の心、これは見て いて面白い。 ただこの作品がうる星やつらの「完結編」であることには非常に反感を感じる。とい うより頭にくる。ラム・ザ・「フォーエバー」、これが実際の完結編だと私は思ってい る。 さてBGMについて。CD版はインデックスナンバーが使われていないので大変いい のだが問題は中身。これは確かにいい曲が多いのだが「うる星」の曲としてはあまりマ ッチしていない。そもそもうる星の曲は機械的(?)音楽のはずである。ところがこの 曲はオーケストラ演奏を前面に出したようなものである。これが少々残念だった。また サントラBGM編は曲の順番があまりにも無造作すぎる。「Love You Forever 」は おしまいに持ってくるべきだった。 主題歌「好き・嫌い」も歌手がエフェクトにたよっている。(つまりヘタ。)旋律自 体はなかなかいいのだが・・・・ただ一つ思うことはこの曲以外では完結編のエンディ ングにはマッチしないだろうということ。これは結構重要なことだろうと思う。 その9 うる星やつら '87 「夢の仕掛人因幡クン登場!」 キチンと映画放送されなかったのが残念なくらいの名作である。コミック31巻「扉 を開けて」をアニメ化したものである。いわゆるTV版の続きとでもいうべきものなの でBGMはすべて既製のものである。さてストーリーだがこの作品でまたクセのあるキ ャラクター「因幡くん」が登場するわけである。コミック版にはないしのぶが因幡にキ スをするシーンなどが加わっているが実際コミック版と大きく違う点は「ラムのドアの ノブ」であった。コミックではただ落ちただけだったのにアニメ版では一番最後に出て きてラムの作った未来が実現化する可能性があることを示した。コミックを読んだこと のある人にとってはこれほど「うまい!」と思ったものはないのであろうか。 さてラムがおしまいの方で「どうしてうちのドアだけが落ちたっちゃ」と言うのだが 私はこう解釈している。因幡によってラムのノブが実現化する可能性があるわけだがラ ムのノブが落ちたのはある程度運命付けられたものであった。考え過ぎかもしれないが ラムのノブが実現化するとすればラムのノブが落ちるのは当然だし、その中身が見られ なかったのは今後どうにでも変化する未来への進行に影響を及ぼさないためと考えられ る。こんな解釈が出来ると思うのだがいかがだろうか。 さて主題歌だがこれはすばらしいと思う。モノトーンの夏、SORRY・・・の二つ だが画面に大変マッチしていて(特にモノトーンの夏。)見ている人を引きずり込んだ のではないだろうか。ステレオで聞くとモノトーンの夏のオープニングの「チャッ、チ ャッ」が左右交互に流れるのは気持ちいいものである。I Love You Lumなどは千葉 繁のナレーションが面白かった。(これって '87のために作られたのかな?) その10-a うる星やつら '88 「怒れ!シャーベット」 キャラクターの感じがいままでの作品とちょっと違った。弁天に至っては鉄のビキニ が赤でない!なぜかシルバーなのである。さらに訳の分からない目にいきなり変化した りするから手のつけようがない。要するにキャラが映画のうる星っぽくないのである。 (TVのうる星っぽくもないけど。)ストーリーはコミックにかなり手が加わっていて よく30分にしたものだ、という感じも受ける。因幡の「ラッキー!!」はなかなか笑 えたし、テンが口にアイスをめいいっぱい詰め込んで空をプカプカと浮いているのには さらに笑えた。ただそれなりに残念なところもあった。こういった単発ギャグの連発は 一度目は面白いのだがそれ以降はあまり笑えないのである。(このバランスが言ってみ れば名作かどうかにかかってくるところである。) オープニングのSTARSON、まるでギャグのような曲である。さとみという歌手 はまず歌がヘタである。音程が外れている、ということではない。要するにノリ過ぎな のである。曲のつなぎ方は良かったのに・・・・このシングルレコードのB面はリミッ クスバージョンなのだが(簡単に説明すると「瞳をつらぬき」という歌詞を入れて機械 処理しただけである。)ラムのラブソングに入るところはびっくりした。一瞬針が飛ん だかと思ってレコードプレーヤーを見てしまったほどである。(こういう危険なギャグ はやめてほしい。確かに回転数を変えるのはラクだろうけど。) オープニングとエンディング。はっきり言って最悪ですね。なぜあんなアニメーショ ンにしたのか?オープニングは特に悪趣味極まりないものだった。またタイトルロゴは バックを入れて欲しかった。 渚のフィアンセはまだ見ていないのでその10-bでやります。 MAP641 赤間