#6 Article 392 Posted at 1989/09/10 08:14:42 by ISAM (MAP1129) [RANMA]

Subject: Re: 「らんま」のアニメ化って...... /388

まあ、わかりやすいように頭から順番にいきましょう。

 僕は元々深く物事を考えるたちではないので、その場その場で場当り的に書いてしま
うのですけど、そのために多少資料的にガゼっぽくなってしまうところはかんべんして
ください。また憶測とかが入りがちになりますが、それに関してはある事柄に関して僕
がそれに関連したあることを連想し、それによって結論が導きだしているわけです。こ
ういった連想、又は発想のしかたがおかしい、というならば、それはそこまでなんで、
僕としては「そうかもしれませんねえ」などとお茶を濁すことになります。特に発想の
是非に対して論争する気はないので・・・

 まず最初のやつ。
 たぶん、高橋留美子の頭の中で作り出されたのでしょう。むろん無から取り出された
わけじゃありません。

 さて次の2節ですが、ここには基本的な考え方の差があるようなので、それについて
まず明らかにしなければならないでしょう。
 制作者側のオリジナリティーと、視聴者側のオリジナリティーはまったく別物である
と僕は考えています。たしかにアニメ関係者の間では「良い企画を作れる人間を業界内
に得たい」又は「できれば身内で済ませたい」という意識が働いているだろうと思いま
すが、そんな思惑は視聴者の我々には何の関係もないわけですね。
 なら、問題なのは「らんま」という作品自身が視聴者に受入れられるような適度なオ
リジナリティーを持っているか、ということであり、テレビ局とスポンサーは「ある」
、と判断したために、今「らんま」というアニメ作品が存在しているのです。
 僕、個人としても原作が有ろう無かろうが、アニメ「らんま」を作っているスタッフ
にオリジナリティが無かろうが、オリジナリティーが無いために彼等が将来路頭に迷お
うが、アニメ業界がダメになろうが、別になんとも思いませんね。今現在、この瞬間に
見たものが良ければいいだけです。
 余談ですが、業界人という形でメディアを囲い込むといったことは、あまり現代的で
はないようです。いわゆるメディアミックスというものですが、当然アニメ側からのア
プローチもあるわけで、味っ子のように逆に漫画に対して企画を提供したり、少し古い
ですがガンダムのように社会現象を起こしたりすることもあるわけです。
 現在、不況と言われる、アニメ業界としては、原作といった形で外部に優れた作品を
求めることは、むしろ必然的であるとさえいえると思います(一つには、業界内に優れ
たクリエイターを置けるほど金がない、ということもあると思うし)。
 又、従来の漫画=アニメという単純な図式ではなくシールから(ビックリマンか)と
かゲームから(ボーグマン、ワタル、桃太郎、ドラクエ。あっこれ多いな)、小説から
と様々なアプローチが為されるわけですね。

 さて、社会人の方が「らんま」を面白い、と言われているそうですが。たしかに優れ
た作品は年齢に関係なく楽しめるものです(例えばトランスフォーマーとか、あっこれ
は冗談にしておきましょう)。
 しかし、子供向きに作る(といったようなことを最初に制作発表で言ったような気が
するのですが。いや、マニア向けじゃなく、かな)と言った作品が複雑な作劇とかああいった暗喩的な冗長性が高い間の取りかたをするのはどうかな、と僕は言いたいのです。
 たしかに社会人になられた方ならば、連続性の低いカットの繋ぎでも間を埋められる
でしょうし、モンタージュとかも理解することができるでしょう。しかし、それが「ら
んま」があの時間帯で生残る最良の戦略であったかはどうかは、結果のみが示すわけで
す、か(ただし、これは僕本人としても断定的意見すぎる気もします。僕は業界人でな
いので分からないのですが、「おぼっちゃま君」と「らんま」の間にはアニメ誌等の視
聴率表で見る限り、それほど爆発的な差は見られないのです。「らんま」が負けている
ことは純然たる事実なのですが。これはフジとテレ朝の局の格付けとしてのゴールデン
タイムの価値の差、と考えるのが妥当なのでしょうか?)。
 しかし、毎回のラストのおなざりさは、そういうのを抜きにしても気になりますよ、
終わりにアイキャッチを入れるという構成が、演出に逃げを許すという意味でガンにな
っているのかもしれない・・・

 その次、
 むろんメディアには優越なんてありませんよ。
 そして、これは僕の信念の一つであります(事実かどうかは知らんが)。
 しかし、方向性はあります。だからアニメや漫画みたいなプロットの小説はよくバカ
にされますね(例が悪いか)。
 比較云々については、この場合「サンデーのらんまはあんまり面白くないなあ」と
「アニメのらんまはまだましだなあ」というの繋げて言ってみただけで、厳密に言えば
おかしい、というかメディアの壁を越えた、越えないは問題ではなく、作品間の間でさ
えこういった比較、つまり優越を言うのはおかしいのではないか、という論議も成り立
つわけですし。
 しかし、時としてこうした比較が行われるのは事実で、例えば映画のベスト10とか
をキネ旬でやったりするわけです。これはなにかというと、たぶんそれによって何等か
の副次的な生成物が生まれることを期待しているのだろうと思います(映画の場合はな
んだか雑誌のページを埋めるため、という気もしないこともないが)。
 さて、では漫画とアニメの「らんま」を比較することによって何が得ようとしている
のかというと、この構成要素が非常に近い2つの作品によって、そのメディアの方向性
というのが明確に出るのではないかな、と考えたわけです。
 実はこれには邪推もあって、連載開始当時からアニメ化の噂が飛んでいた「らんま」
ですし、サンデー側でも積極的に考えていたという話もありますから、原作側に少なく
とも最初からそういった腹があったのではないか、と考えてしまうわけです。むろんビ
ジネスとしては当然かもしれませんが、僕の個人的な倫理感と照し合せて考えるに、ク
リエイターあるべき姿なのだろうか、という点では上記のオリジナリティー云々よりも
気になります。
 だからアニメ的、映像的な設定なのか、とまで言うと邪すぎるので、言及はしません
が。
 また、寄道してしまいました。
 結局のところ、「らんま」はアニメの企画としては優れていると言いたいのです。こ
れがたぶん一番言いたいことでしょう。少なくとも声まで変るのです。ダブルキャスト
です。しかも同じ劇中で。これぞセンスオブワンダー!(ただし、似たような絵がらを
使うアニメであり、まったく別の人物に声までなってしまうのですから、漫画とは別の
設定として同一人物であることを印象付ける強力なシンボルといったものが必要になっ
てくると思うのですが。もしくは演出でわからせるか?)
 とんぼを切ると漫画では輪が3つ描かれただけなのに、アニメではちゃんと体をひね
るのです。

 さて最後、
 せせこましいのは原作付きアニメなのではなくて、何等かの意図によって強烈に原作
を守ろうとし、それを遵守することを強要する、原作側の版権管理者でしょう(メディ
アが違うのに!)。又は原作に愛着を持つ制作者側ですか?
 原作付き、アニメには、AとかBとかのランク付けがあるそうですが、5時半に降り
たという話を聞いて、僕は少し期待しているのです。女の子は少し可愛くなくなるかも
しれないけれど(しかしこれは痛い)、シャンプーがラムよりもラムじゃなくなるかも
しれないけれど、お話しが面白くなるかもしれません。
 バカな僕には今の「らんま」は少し高級すぎる気もするので。

PS.
 毎週、トランスフォーマー見ながら「おおっ」。グランゾード見ながら「おおっ」。
シュラトでたまに「おおっ」。えりこもたまに「げらげら」と「おおっ」(でもこれは
一人で見てもダメだね)。そうそう「らんま」でもたまに「おおっ」。悪魔くんのオー
プニングは「おおっ」。ピーターパンは一時期「おおぉぉぉぉっ」。あっ子ちゃんを
「くすくす」。きてれつを「ほのぼの」見てしまう僕は軽薄でしょうか?


     ま、深く考えないで、僕も深くは考えてませんから  ISAM
....