#42 Article 1868 Posted at 1995/01/26 08:55:56 by 鳥坂(細川)司 (MAP703) [TATEMONO]

Subject: Re: Re: 地震と建築物 /1867 /1866

ちょいとぼやきを・・・・・。

用語定義:(こんなのは昔からだが)

 兵庫県南部地震 = 物理的現象である地震自体を指す。
 阪神大震災   = 兵庫県南部地震により引き起こされた社会的災害を指す。

 阪神大震災   ≒ 兵庫県南部地震による被害
      (ほぼ等価:98文字)

一寸ショック。

 阪神高速の高架橋倒壊のニュースばかりが流れる中、ずっと気にしていた情報が
手には入った。鋼管橋脚の被害についてだ。
 倒壊した高架橋の橋脚は鉄筋コンクリート製で剛性が高く、それがあのような形
で破砕される事自体はさほど驚愕すべき事ではなく、600mにわたる横転も、床
板剛性の強いPC連続桁工法なら予想出来なくはない。混凝土(コンクリート)の
中性化による弾性低下(これが進むと砂状に風化する)、海砂使用による塩分混入
から鉄筋が酸化膨張しコンクリートが割れる現象(名前忘れた)にしても然りであ
る。(変な文)

 では鋼管橋脚ではどうか。予想される破損形式としては、弾性限界を越えた応力
によってポキリと折れる「折損」、同様に折損までは至らない「屈曲」が考えられ
る。が、被害調査によると、国道2号の高架橋部分で「座屈」が発生していたとい
う。これは、垂直方向に大きなGがかかったときに発生するもので、3段腹の脂肪
のごとき皺が全周に渡って発生している。(コンドームの皺に似ていなくもない)
 鋼管橋脚にこのような破損が発生することは、可能性としては考慮されていたが
実際には起き得ないとされていた。だからこそ鉄筋コンクリートよりも強いとされ、
プレハブ性と併せて多用されてきた鋼管橋脚だが、ほぼ無荷重時に座屈が発生した
となると、その強度に疑問を持たざるを得ない。(これはかなりの衝撃)

 もっとも、鋼管でさえ座屈する程の上下動だったとすれば、建物全般の大規模な
被害も納得がゆくわけで、神戸市と周辺市の建物被害の差は、まさにボーダーライ
ンがそこにあったと考えられる。

 で。ここからは、元港湾屋の心配。
 神戸港は日本一のコンテナ港だが、コンテナバースの殆どは鋼管杭や鋼管セルを
使っている。これらはさん橋などに使われる比較的新しい技術だが、古い岸壁の拡
張などにも使われているため、ほぼ全バースがそうであると言ってよい。 また、
ガントリークレーン(コンテナ用のキリン型クレーン)の損傷も大きいはずだ。報
道によるとコンテナバースの総て、全バースの80%が使用不能だという。それら
の復旧とそれまでの貨物振替、復旧後の貨物再誘致等、港湾管理者は気絶するくら
い大変なんだろうな。港湾の施設被害額が約一兆円だって。

 ところでNHK。節度ある報道姿勢は評価できるが、小規模な暴動の発生を隠し
たり、ほのぼのとした話題を挿入するのは感心できない。視聴者の意識操作でもし
ているつもりなのだろうか。「被災地における民心安定を図る」という大義名分が
あっても、報道機関による情報操作は如何なのもか。冷静に淡々と事実だけを報道
してこそニュースではないのか。視聴者にはそれを理解する能力がないとでも思っ
ているのだろうか。まぁ、ニュース番組に芸能人をゲストで呼んで感情的なコメン
トを取る、民放のあきれたニュース・バラエティよりは96倍マシではあるが。

 すでにパトレイバーとは何の関係もないような・・・。


                       ちょっと北海道へ・・

                              とりり