#40 Article 4991 Posted at 1997/09/22 17:23:55 by T.IWATA (MAP1375) [KOMIKE]

Subject: Re: コミケットへの懸想文 /4990

こんにちは、蛮さん、岩田と申します。

私がコミケットに始めて参加したのは、今は無き大田区産業会館の時代
ですから、蛮さんとほぼ同時代の参加ということになるかと思います。
一般参加者から、サークル参加者に変わったのが晴海に移った直後で、
スタッフになったのはコミケット31からですから、年齢のわりには随
分と遅れた参加歴ではないかと思っています。

私は、多くのサークル参加者の基本的な方向というか、考え方の根本は
変わっていないと思っております。それは一言で言えば「自己表現欲」
ではないでしょうか。描く(書く)方も、見る(読む)方も、それは同じで
あるように思っています。「自己表現」あるいは「関係性の構築」とで
も名付けるような強い想いを誰もが持っていて、それの充足を求めて、
コミケットに来ているかのように、思えてなりません。

蛮さんが挙げられた、「大声の呼び込み」がどうして生まれたかという
と、私には巨大化したコミケットが生み出した「過剰適応」の一つでな
いかと思えます。実際にあまりにもうるさい方に注意すると(過去何回
もありますが)すぐに止めます。聞いてみると、大声だと思わなかった
(興奮状態なので)、誰も来ないので何とか人を呼ぼうとした(焦って
いた)、という答えが返ってきます。
コミケット20の頃(1日500スペース)でしたら、全てのサークル
を回って、自分の目で全ての同人誌を確かめることができました(1ス
ペースあたり40秒)。
コミケット33の頃(2日間で4400スペース)だと、さすがに全て
の同人誌を見ることは不可能でしたが、全てのサークル前を巡回するこ
とはできました(1スペースあたり10秒)。
現在は全く不可能です(コミケット52で、1スペースあたり2秒)。

私は「大声の呼び込み」も、「機械的な販売」も、「双方向の会話の無
い光景」も、そうした巨大化の生んだデメリットであろうと思います。
もちろん、巨大化のメリットも当然いくつもあると思います、「ジャン
ルとしての多様化」「ミニジャンル成立の余地」「安価で容易な印刷~
搬入~頒布システム」などです。

こうしたメリット・デメリットをまるごと(あるいは盲目的に)飲み込
んだ「コミケット」と、メリットもデメリットも拒否した「MGM」と
いう対比(単純化はできませんが)は、実に考えさせられます。

ただ、私はもう完全に少数派(笑)の古い参加者ですので、コミケットの
ことは今の(あるいは未来の)サークル&参加者&スタッフが考えなが
ら決めていけば良いことだと信じていますし、それがもっとも良い解決
策だろうとも思っています。

T.IWATA(岩田次夫)
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