#40 Article 1084 Posted at 1992/08/24 13:18:24 by T.IWATA (MAP1375) [COMIKET42]
Subject: 岩田日記番外編
今回のコミックマーケット42では、私は「記録班」として参加しました。その活動
の子細は後日カタログなどで発表したいと思いますので、その時までお待ちください。
ちょっと時期外れではありますが、日記風に書いてみました。
14日
勤務先に行って2日分の仕事を片付ける、最近はますます仕事で拘束されてしまう
ようになっている(管理職は休みが自由に取れるようで結構不自由が多い)。何とか
昼までに仕事を終えて会場に直行する。
さっそくA館の控室に行ってスタッフの活動に入る。今回の仕事は記録班である。
とにかく会場の中を走り回ってビデオを撮りまくる(2人で1チームを作り、合計で
2チームが稼働操作はもう一人のスタッフに依頼)。準備は順調に進んでいく。
測量(会場の中の机を置く場所をマークする)、設営(レンタルの机イスをトラッ
クから下ろして並べる)、備品搬入(事務用品・テント・看板等、総量で2t車5台
分にものぼる備品を指定した場所に備える)など作業は山のようにある。
準備が一段落すると、サークルの事前受付や事前販売などが行われる。
それからは搬入、搬入される本の量に驚愕する、こんなに売れるんかぁ? こりゃ
無理だよ!と誰もが言う。次から次へと印刷所のトラックがやってくる、それも10t
車がたくさん...。バブルは一体どこではじけたんだと思う、あーこんなに持ち込
んで(笑)、これが売れなかったらどうなるんかぁ? みんな夢を見るのだねぇ。
取材班は走り回りながら記録を撮り続ける、このためか手順が悪いところ、スタッ
フのミスが次々と明らかになる、うーん、こんなに手際が悪いとは思わなかったぞ。
前日受付・販売・など、反省点がいっぱいある。記録班の価値は充分だろう。
搬入がなかなか終わらない(量が多すぎるのだ)、これでは会場の閉鎖は10時過
ぎるだろう(大当たり)。おまけにフットワークも量が多すぎて当日朝にならないと
持ってこれないとの連絡が入る。
知人たちが次々と挨拶に来る、嬉しい。中でも新潟のある女性に2年ぶりに会えた
のには嬉しくて思わず抱きつく(旦那さんごめんね)。次から次へと友達に会えるこ
の時はは祭りの盛り上がりが感じられる一瞬だ。記録を撮り続ける中で、記録班が活
動を終えたのは、翌15日の午前1時だった。
15日
朝3時起床(1時間の仮眠)して準備風景を撮る。天気は快晴か? もう事態は予
測できる、この二日間は地獄のような様相を呈するであろう。
スタッフが徐々に集まってくる、この時点で入口ゲートにトラブルが続発し始める
詳しくは述べないが、今回の準備会のスタッフの動きの中で入口ゲートのスタッフの
混乱は反省するべき点が多いだろう。記録班は冷静に記録を撮り続ける。
一般参加者の数が並ではなくなってくる。サークル参加者の波が訪れる、入口の不
手際で混乱が長引く、おまけにガードマンまで混乱に拍車をかける。次回に向けての
反省点が山盛りだ。開場時間が迫ってくる、記録のためにA館に行ったら、あっと言
う間に混雑対応の応援に入る。A館前の不埒者(笑)の排除を開始する、別にいの一
番で無くても買えるんだから、少しは言うことを聞いて帰って欲しいぞ。行列作成の
瞬間、人が飛び交う!並ぶ行列を探して走り回る人波、こりゃ怖いね。一定行列が安
定したら、徐々にA館の中に誘導する。A館が安定するのに15分、いやー慣れたも
のだねぇ。
記録班はあとは一定時間おきに記録をするだけなので、会場の中を回ることにする
今回も多くのサークルを回れて結構満足できた。本の感想はまた後日と言うことで。
入口は相変わらずスムーズにいかない、会場に入る寸前の横断歩道がガンになって
いる。いつもならどんどん押し込めるのに、入場-停止-入場と間があいてしまう。
結局、最終的に一般参加者が入りきったのは午後2時半だった。平均3時間待ち、こ
れでは救護室に運ばれる人が300人を越えたのも納得できる。救護室は、まさに野
戦病院と化して、運び込まれる患者は水を飲ませて寝せておくだけというありさま、
お医者さんも問診すらできない状況になってしまっている。救急車が呼ばれなかった
のは奇跡としか言えない。
いつのまにか初日も閉会時間となる、拍手が会場の中をこだまする。休む間もなく
搬入が始まる。二日目も山のような搬入だ。
記録班の記録終了は午後9時。食事をして翌日の内容を確認して就寝、午後11時
には眠れた。
ちょっと疑問を持つ、描き手が努力して多くの人に読んでもらいたいと思うのは当
然のこと、多くの人が読んでくれて売れるようになる、そうすると印刷部数を増やす
(より自分のやりたい印刷手法が使えるし、単価も安くできるようになる)、いつの
間にか「人気サークル」などと呼ばれ、行列ができて一日中売り続けるハメになる。
何が悪いのか判らないねぇ、部数を減らしたりすればかえって行列が激しくなって
しまうし、名前を変えてもバレた時の混乱が予想されるだけに難しい。どうしたら良
いのだろうか? あなたのサークルが突如「人気サークル」になった時に、耐えるこ
とができるだろうか? 十数人のスタッフを揃えることが(どこにも遊びにいかない
スタッフだよ)できるだろうか?私には自信が無い、自分に出来ないことを要求する
というのは無茶だと言うことは百も承知だが、スタッフとしては要求するしかない。
16日
朝4時起床して準備風景を撮る。本日も天気は快晴、もうダメだな。
スタッフが徐々に集まってくる、昨日の経験から入口ゲートの処理が少し良くなる
でも、今日も反省するべき点が多い。
一般参加者の数は昨日並か、昨日は13万人、今日は何人か?(結局12万人だっ
た)。開場時間が迫ってくる、詳しくはBOMBERの報告と同じ。
記録班はあとはのんびりとする。スタッフに頼まれた同人誌を買って回る。
今日は、一般参加者が入りきったのは午後1時半頃。やはり平均3時間待ちくらいか
な。今日は駐車場にテントを張ったので、救護室に行く前に一時収容できるようにな
る(最前線の野戦病院分室だね)。この為か今日の救護室行きは昨日よりも少ない、
それでもトータルで600人近い来室者となった。
いつのまにか閉会時間となる、拍手が会場の中をこだまする、脱力する。サークル
の参加者を送ったり、お別れを言っている間にどんどん片づいていく。記録班の記録
が続く。反省会が新館1Fで開かれる、7時半にお開き。
今回はいつもと異なり閉会した後、準備会の事務所兼倉庫に荷物をおろす(実際は
1階から2階に荷物を上げるのだが)作業に参加する。2t車3台分の備品・見本誌
の積み卸おろしを行うと、只でさえ疲れている体はボロボロになる。家に辿り着いた
のは11時、風呂に入って寝たのは12時になっていた。
午前5時、突然目が覚める。凄い緊張感が体に残っていて、無意識のうちに起きて
しまった(ここ数年こうなっている)。布団の上に据わりじっとしているうちにセン
チメンタルな気分になってきた。あと1年と少々で私も40歳、あと何回コミックマ
ーケットに参加できるのだろうか?
17日
朝7時半に起床して出勤。残した仕事の量に眩暈を感じつつ仕事をする。コミック
マーケット43まであと144日。
T.IWATA(岩田次夫)