#35 Article 8364 Posted at 1992/12/21 07:46:45 by 夏のこたつ (MAP2513) [RANMA.LD]

Subject: Re:*10 らんまのLDセットは? /8351 .... /8226 /8224

んじゃま、私も書きたかったのでこっちの話題を先にね。

私はあののんびりさが結構気にいっていたし、結果としてそれは熱闘編の多くの作品
より優れた出来だと考えています。しかしその一面どこかに今一歩、という歯がゆさも
感じていました。それがどこに起因するものか、いろいろ考察してみたところ、原作
そのものに原因がある、というのが最大の原因ではないかと考えています。

アニメが原作の忠実なメディア変換であるわけではないし、もとよりそういう事は
不可能です。うる星で相当好き勝手やっていたのは作品の世界観そのものが有利に
働いていたという点で例外的ではあります。(例えば数学で微積分の問題は他の分野に
比べれば発想自体はあまり求められずひたすら計算すれば済むという側面がままあるが
これは微積分という概念そのものが優れているのでそれを適用すると決めた段階で既に
かなりの成果が約束されているからである)ただらんまのような作品をアニメ化すると
なると、それは原作の設定を大幅に変更することは難しい。結果としては原作なぞりの
方がましだったということになりかねない。そういう意味で、ある程度の「臆病さ」が
働いていたという事実は否定しがたいと思うが・・・・・

それはともかくとして、実際に原作を読んだ後であのアニメを見たとして、やはり
どこかにテンポの遅さが感じられるのは否めないと思う。確かにもう少し後の時点に
おけるらんまと放映当初の部分では明らかに作品的に違う。しかしその中でも「緩急」
というものは必要とされる。いわゆる「メリハリ」というやつだが、例えば九能が
関係するようなエピソードで画面上での「しつこさ」は感じなかっただろうか?
熱闘編の中でも出来の悪い物は妙に一本調子だったようだが、ゆっくりしたペースでも
同種の失敗はあるはずなのだ。かすみさんの口調にしても絶対的なスピードは熱闘編に
入ってからの方がむしろ遅い場合もある。そのシーンに合うか、全体の中で効果が
出せているかが重要なのだ。

それに対して出来のいい話としてシャンプー登場編と格闘新体操編を挙げたいと思う。
前者を私が評価したいのは、シャンプーというキャラクターの扱いをうまくやった点。
彼女が画面にいるのといないのとで雰囲気やテンポが大幅に違っていたが、これは原作
のコマ割りとは全然違っても当初彼女が示していた強烈な存在感をアニメという媒体で
表現するにおいて大変優れた回であったと思う。(まあ細かい点はというと、スケート
の回想シーンはさておいても (^^;)最後近くの引き伸ばしなどは無残だった。この種
の問題は後に引き継がれることになるのだがそれはそれとする)

もう一方の新体操編というのは、どちらかといえば熱闘編に近い側面がある。格闘
シーンがこれほど面白く見れたのは後にも先にもこれが一番だ。原作/アニメ比で
面白くなった度合の大きさという点では全シリーズ中最大かもしれない。(と別な
サブジェクトにも少し関連してしまうのだ ^^;)当時格闘物はこういう具合に楽しめ
ればうる星なみに燃えられると期待していて、熱闘編初期で失望し「もう終わっても
いいや」になってしまったのだが、まあそれは個人的な話。(^^;)

この話の格闘シーンのスピード感は大した物だ。スピード「感」がである。
具体的な速さ自体は実は無茶苦茶速くもないのだが、一瞬たりとも目を離せない密度の
高さがそう思わせたのだろう。ちなみに細かいシーンだとらんまが棍棒を足ではねあげ
て受け取るシーンがとてもかっこよく見えて何度も見直したりする(^_^;)
メリハリという点から見ても、試合中のリングの上から視点が外の風景に移る具合、
あの変化はうまくいっていたと思う。ひるがえって初期のらんまを考えれば、絶対に
もっと速いテンポで押すべき「部分」は存在したはずである。

最後についでに付け加えるが、シリーズ全体で、スタッフにうまくやって欲しいと
思いながらも希望がかなえられなかったように思う点は、「効果的なエピソードの
ふくらまし」である。例えば上記のシャンプー編の他にあかねの水泳特訓話とかも。
これは二重の意味で不幸な結果を呼んだ。すなわち効果的なふくらましが出来ない故に
強引な圧縮をやらかすという点で。わけても問題があった一つに温泉アスレチックを
挙げたいと思う。シャンプー・右京のはちあわせシーン、乱馬の究極の選択等気に
いっていた原作のシーンがばっさり切られたという恨みも多々あるが(きゅ~ぴっと
しすた~ずぅぅぅぅぅ!!!と心の叫びもついでに ^^;)より重要な点としてそれぞれ
場所によってはっきり描き分けるべき各シーンが次々流れていくことにより、貴重な
素材を無駄遣いしたように思えたのだが、どんなものだろうか。
これは妙にはしょった回のすべてに言えることではあるが・・・・・

	MAP2513		夏のこたつ