#28 Article 584 Posted at 1997/05/07 23:06:46 by Smilin' Ear (MAP3289) [COM]

Subject: Re: Re: Re: コンピュ-タ-と制作 /582 /580 /578

>  ないんですが、業務プロセスのコンピュータ化に際しては、現行の
>  プロセスを見直すことが不可欠だと思います。

「おっしゃることはごもっとも」ってヤツですが(^^;)、これって要するに
今の「紙とセルとフィルム」で作るシステム自体を変えないと、
変えようがないのですね。

進行の仕事でいろんな意味で一番大きな「お荷物」は、現実的に見ると
数字の把握なんかぢゃなくって、「外回り」なのですね。これは会社によって
多少違うと思うけど、作画や仕上の入れ/回収、撮影入れ、ラボ走り
物理的移動が一番時間・体力共に消費率が高いのです。
(その次が、カットの枚数チェックやセル/背景等の「物理的」管理といった、
やはり手作業で体力使ってやらざるを得ない仕事だな)

管理のコンピュータ導入によるメリット = 情報の迅速・正確な把握、と
いったものは、進行にとってはあまり大きなメリットにはならない。
少なくともテレビシリーズやビデオ程度のカット数・枚数の作品では。

# 私の場合、劇場作品(約1200カット/25000枚 …… だいぶ昔のことなんで
# チョイと違うかも)を担当しているときに作監が 3人に別れていたため、
# それぞれのパートごとに別々に残りカット数/枚数を含んだ進行状況を出さなきゃ
# ならなかったから、 表計算で出したデータを awk で処理してプリントアウト、
# ってなことをやったことがあります。
# この場合は数十種のデータを毎日正確に出さねばならない(ある事情から
# 作業進行状況が非常にバラけてて、一方でレイアウト作業中、他方では
# 既にセルが上がってる、ってな状況だった)んで、電卓でやってるとこれだけで
# 一日仕事になっちゃう……とゆー特殊な状況だったからです。
# このカット数/枚数でも、それほどの特殊な状況でなかったら、多分電卓で
# 処理していたでしょう。

テレビシリーズ程度の規模の仕事で管理をコンピュータ化してメリットが
あるのは、前述のとおり、シリーズ全体を管理する必要のある人だけでしょう。
少なくともセルとフィルムで作っている限りは。

ぢゃ、CG にすればメリットが必ず出るか? といえば、これも正直言って
かなり怪しいと思う。
「プロセス自体を変えるんだ」といっても、進行にとって本当にシンドイ
仕事は CG になっても現実には全く変わらんのですね。

結局のところ、アニメとゆーのは工場でベルトコンベアにそって工員が
右から左へ、ってなシステムにはなりようがない。少しでもこれに近付け
ようと、自動化できる(できそうな)部分は自動化しようと試みられてはいる
ものの、これは現状では大幅な質の低下とのトレードオフが必須。(しかも
時間や手間(即ち「金」)はセルよりもかかってしまう。現状ではね ^^;)

とゆーことで、コンピュータによる管理ってのは、遠い未来の可能性としては
皆無だとは思わないけれど、ここ数年(十数年?)のうちにどうなる、とゆー
ものでもないでしょう。

業界全体の現状を見ると、「それ以前」に日本ではアニメの生産自体が
不可能になる、とゆー読みの方がよほど可能性が高いと思う。

いや、マジで。

# ヲイラは「守り」のための CG 導入は現状では仕方のないこと、と思う。
# 「藁をも掴む」って気分でやってるんだから。
# でも藁は藁でしかね~んだよな、コレが。困ったことに (^^;;;