#22 Article 2328 Posted at 1994/09/23 07:23:01 by Nei (MAP2659) [USHIRO]

Subject: Re:*35 うしろの正面だあれ /2322 .......... /3185(#20) /3176(#20)

HIDE さんの書込みを読んで、そのあと感じた事、考えた事、
 書き込んでみたいと思います。
 議論の本筋と離れちゃってるかもしれませんが、言っておきたい事なので…。


>こういった個人に対しては、「完全無視」の姿勢でのぞみたいと思う。

  これって、まさか以前に対立しちゃってた人に対して、これからもそうする、って
  言うことでしょうか? だったら悲しいです。進歩がないですもの。
  せっかく原点にもどったのだから、謝るべき人にはきちんと謝って(これが大事)、
  ここからは、以前の事は、出来れば白紙に戻してじっくり話し合って欲しいです。

  結果的に、HIDE さんと「意見」以前の事で対立してしまった方々も、
  HIDE さんのスタイルと言うものがだいぶ見えてきておられると思いますので、
  どうか、少し割り引いて見てやってはもらえないでしょうか。
  単なる個人的なお願いにすぎない事ではありますが…。


 「プロ意識」の こと

 私が思うに、ゆ~さく さんがArt.2287でおっしゃった「プロ意識」、
 これは、アニメなり、漫画なり、小説なり、形はともあれ 何かそういう文化的
 「商業作品」を「作って」糧を得る「プロ」の意識、という意味に限定できるのでは
 ないでしょうか。ちょっと曖昧ですいませんが。
 (この場合の「作る」には、その作品に自らの意志なり、創作部分なりが
  多分に反映出来る、という前提をつけてください。)

 その他(HIDE さん以外)の方もそう思っているのではないでしょうか。

 それに対して、HIDE さんがArt.2322で書かれた「プロ意識」の方は
 世の中全般に対しての「プロ」。
 この時点でお二人がとらえている意味がすでに食い違ってしまっているのでは、と
 考えます。

 ここで自分を例に出してしまうのは良くないのかもしれませんが、
 HIDE さんも、私も、同じ「美術、背景」という仕事をしているのは、御存じの
 方も多いと思います。この仕事というのは、セルアニメーションを作る上では
 欠かせない部門の一つですが、同時に「部門の一つ」でしかないのです。
 ここでは、確かに「背景」という(商業)作品を作りますが、これはあくまでも
 アニメという作品の一部にすぎないのです。自分の創作ではないのです。
 演出や、美術監督のお眼鏡にかなわなければ、世に出る事はありません。
 つまり、いかに演出や美監の意図に添った物を作れるかと言った「職人のプロ意識」
 ではないかと思います。HIDE さんが言った方の「プロ意識」に近いと思います。

 もし、アニメの制作に携わっているから、という理由で、「創作物の内容に
 生殺与奪権を持った創作のプロ」という見方をされていたとしたら、
 これはちょっと買いかぶりすぎでは(ウレシイデスケド)…と思います。
 一介の背景屋には、作品の方向性を左右出来るような権利はありません。
 だからと言って、全くそういう意識とか、能力が無いとか言ってる訳では
 ありませんが…この仕事のプロとして発揮する機会は普段あまりありません(^^;)


 「創作理論(技術)」の こと

 ゆ~さく さんの書き込みが、技術的な側面に比重を置き過ぎているきらいがある、
 というHIDE さんの書き込みですが、それは自然な事なのではないでしょうか。
 何といっても、ゆ~さく さんは創作のプロなんですもの。

 私が、どんなに楽しむつもりでアニメをみても、いつの間にか「あ、ここの背景の
 描き方いいなあ、真似出来ないかな」と思うとか、「組があってない」と嘆くとか、
 果ては流パンをコマ送りしてどんな描き方してるか、確かめたりしてしまう、
 そんな意識が、プロにはついてまわると思います。私の場合、職人のですが(^^;)。
 ゆ~さく さんはプロとして、ストーリーや演出面や技術的なノウハウはたくさん
 知っているでしょうから、作品を見る時にも、どうしてもそういう方向から分析して
 しまうのではないかと思います。

 普段、自分が意識して見る事の出来ない側面から作品を分析してもらえるのですから
 私はそういった ゆ~さく さんやその他の方の書き込みは大歓迎です。

 創作における発想というのはもちろん必要不可欠のものですけど、作品が技術に
 裏付けられていなければ、商業作品としては成り立たないのが現実だと思います。
             ^^^^^^^^

 ここで「作品」の こと

 どうもHIDE さんの書込みを読んでいると、「商業作品」と、「個人の創作物
 としての作品」が、ごっちゃになって扱われているような印象を受けるのです。
 個人の創作物としての作品ならば、なんら制約を受けることなく、自由な発想で
 自由な表現方法で作る事も出来ましょう。
 でも、「商業作品」という事になれば、それはそれはたくさんの制約の中で
 いやな言い方ですけど「お金を儲けるために」作らなくてはいけないのです。
 いかにお客さんにお金を払ってもらうか、またはスポンサーにお金を出させるか、
 そのための技術がいやでも必要とされるのが現実です。
 そして、そうした限られた枠の中で、いかにして自分の考えを作品に反映させるか、
 いかに良いものをつくるか、苦労するのが「創作のプロ」なのです。
 こうした苦労をしている、「プロ」の方々の事、分かってあげて欲しいです。


 「かけがえのない個人」の事についても思う事はあるのですが、
 これはもう少し経ってからじっくり考えた上で書かせて頂くと思います。


 以上、HIDE さんの書き込み全体に対するレスではありませんが、
 思った事を書かせて頂きました。
 中立の立場をとるために、敬称は統一させて頂きました。

                      長文失礼しました。  Nei