#22 Article 2301 Posted at 1994/09/02 17:08:03 by T.IWATA (MAP1375) []

Subject: Re: HIDEくんとのオフライン討論(^_^;) /2299

ちょっと引っ掛かったことを書かせていただきます。

評論家についての評価は結構難しいと思っています。話すと長くなるので、
簡単に書いてしまいますが、評論家への批判を「口で言うだけで行動しない」
という観点で行うのは少し危険だと思っています。

実は私は「評論家」という言葉が大嫌いで、「批評家」という言葉を使うよ
うにしています。ここで言う「批評」は作品として提示されるべきだという
のが私のスタンスです。小林秀雄の「批評」が見事な作品になっているよう
なことを、念頭に置いているんですね。
私はこうした「批評家」の存在価値があるのでは無いか、という考えを持っ
ています。シューレアリズムに果たしたブルトンやコクトーのような存在を
見るにつけ、そう思います(ブルトンもコクトーも創造者としては一流では
無かったけれど、素晴らしい作品を生み出す産婆の役割を果たしたと思って
います)。

私が読みたい「批評」は、対象となる作品の長所をより高め、欠点をきちん
と指摘するもの、あるいは全く新たな価値を作るものです。
ゆーさくさんの「うしろの正面・・」の「批評」は、その意味で読ませる内
容であったと、私は現在でも思っています。

最後に、ある作品への批評なり、思想などの表明に対して、異なる批評なり
思想を持った場合の最良の方法は、自分の批評や思想を表明することだと、
思います。もちろん、他者の批評内容、思想体系に内部矛盾や客観的な誤り
が含まれていれば、それを指摘することは間違いではありませんが、不毛な
議論になりがちだと思います。

T.IWATA(岩田次夫)