#22 Article 1635 Posted at 1994/01/24 16:57:00 by T.IWATA (MAP1375) [COPYRIGHT]
Subject: Re:*6 やはり個人的には /1634 ... /2702(#143) /2695(#143)
もの凄く難しい問題ですが、前提として以下のような例を考えてみました。
1.元の作品の画像をそのまま本にした
2.元の作品の画像を加工して本にした
3.元の作品のパロディを作成した
1.は明白に著作権法に触れる疑いが濃いと思います。作品の無断使用にあたると
思います。
2.も実は著作権法に触れる疑いが濃いと思います。これは著作権の中の同一性保
持権にかかるものです。
3.は誠に難しいです。これについて明確な判断は成されておりません。
著作権法での過去の判例では、マッドアマノ事件では、2の部分で、元の作品の画
像をそのまま使用する(マッドアマノ氏は白川氏のカレンダー写真をコラージュと
しました)場合は、同一性保持権を侵すと認定しました。この場合、同じ様な写真
を自分で撮ってきて使用するような場合、あるいは模写した場合には判断をしてい
ません。サザエさん事件では、キャラクターを商用に使用する場合の制限を認めま
した(この場合の判断基準は、誰が見ても判別が付き、かつ公然と商業目的に使用
されたことが大きな点です、ちなみに被告はバスにキャラクターの絵を描いて使用
していました)。
パロディ作品は大変難しい問題です、弁護士の方に聞いても明快な回答をする人が
少ないことでもわかると思います。私はパロディはグレーゾーンだと思います、ほ
とんど白の部分から、相当に黒っぽい部分まで含まれていると思います。ちなみに
パロディが2次著作物であるという前提ならば、判断は明快なのですが、実際はこ
の部分が明快では無いのです(2次著作物の定義は難しいものです)。またコピー
ライト表示を行うことは、同時に著作権者の許諾を必要としていることの表明にな
りかねないものですから、注意が必要です。
著作権法違反は被害者の告訴が無いと成立しません、したがって違法と言うことは
簡単ではありません。警察も告訴が無ければ絶対に関与しません。他にも共同著作
物とか、アイデア・作品タイトル・キャラクター名は対象外であるとか、この問題
は難しいものです。
T.IWATA(岩田次夫)
PS.半年ちょっと前に、知人の弁護士の方とこの問題で話しましたが、結論は
あいまいなままで終わりました。実際に公判を維持できるのは同人誌のう
ちの1割もないだろうと言うのが結論でした。予想外かもしれませんが、
Hなパロディ誌よりも画像のコピーを載せた研究誌の方がはるかに著作権
法違反になりやすいというのが結論でした。著作権法で認められる「引用」
の範囲は決して広くはありません(特に画像は)。
PS2. ちなみにPSで言っているのは、パロディ同人誌のうちで公判を維持できる
ものということですね。もちろんその1割でも勝てるかどうかは微妙で、
知人の弁護士は成功報酬だったら絶対に手を出さないと言っていましたが
(笑)。
/E