#212 Article 670 Posted at 1996/09/15 21:40:39 by 冬のうちわ (MAP2513) [NO.05]
Subject: Re:*16 すれちがい /451 ...... /260 /244
なんやら知らないけど結局原作を読破してしまったのでこの付近にRES。 所感として、アニメを見る前にこの原作を読んでいたら、「極めてアニメ化が 困難な作品」であると判断しただろうと思いました。 メディアの特質それ自体に強固に依存する作品ってのはたまにありまして、 昔の「めぞん一刻」なども、「うる星やつら」の成功を受けて見事にコケた なんていうのもその好例です(後半盛り返しましたが)こういうのはアニメと コミックという社会的な位置付けとして近い位置にあるメディアが、ある時点に おいては極めて異質のものであるということを示す典型的な例でしょう。 そういう意味では、以前あきほさんがおっしゃられていた > そこで、本題。やぶうち優先生は才能ある漫画家です。多数の読者に感激を >引き起こすことが出来ます。これをそのまま「本物のアニメ」化しようと思えば、 >「やぶうち優」のクローンを大量に集めてスタッフにしないと不可能なんでしょう このあたりに賛同、というところです。以前まちばりさんあたりは 「原作と同じ方向性で作ることができた」というような発言がありましたが、 それをやると完膚なきまでに大失敗に終わる気がしてなりません(笑) 「本当にできるのか、目の前に出されるまでは信用ならない」てなもので、 全体として刺激を弱めるというのは、現在考えられる範囲ではベストの方法では ないかと思うのです。天才の手になるものを他者が再構築することを安易に 考えてはならないと・・・・・ 原作の設計自体も、流して読むと何ということもないのですが、絶妙ですね。 アニメでは、視聴者は比較的客観視点に立つというか、例え同年代の視聴者でも 「河合優子というとある個人」と相対して作品に臨みます。しかし原作では どうかというと、巧まざる計算(というか、無意識のうちにできているので しょうけど)によって、読者が一人称の視点で作品に触れることができます。 思えばこれほど洗脳効果の高い作品もなく(笑)ト書きにあたる部分があたかも 催眠術のように作品の世界に引き込んでくれます。大体の回で冒頭と最後の部分に 挿入するくだり、全くアニメじゃナレーションにするわけにもいかないし、 実に表現の苦しいところですね(笑)あ、これはそういえばめぞんも・・・・・ 刺激の強いといわれる部分にしても、強いのかもしれませんが、メディアの 特性か表現のうまさか、それをすんなりと受け入れられます。この付近も絶妙の バランス感覚ですかね。まぁ他にたとえるならば、昔「北斗の拳」で、残虐シーンの 描写において、かなりきつい内容であるにもかかわらず、誌面上では乾いた表現で 不快感は押さえられていたのと似ていますね。(多分(^_^;) つーわけで、いろいろありながらも、アニメの水色は「やれる範囲では」 できる限りのことをやっているのだなというのが結論。まぁまぁ大したものです。 MAP2513 冬のうちわ