#210 Article 15034 Posted at 2000/12/10 07:29:00 by 高木志郎アオ (MAP3887) [OVA]

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8~10月のOVA。

『マイティ・オーボッツ』(1985/8/21~)東京ムービー新社
 東京ムービーがアメリカのABCから発注され、米国のテレビ用に制作した
シリーズ。内容は日本の変形合体ロボットもののパターンを受け継いだもので
ロブという青年を中心に6台のロボットが活躍し、危機に陥ると合体して巨大
ロボット、マイティ・オーボッツとなって、地球を侵略しようとするシャドー
星人と戦う。
 監督の出崎統は「ぼくはこれまで、演出上でチェックを受けたことがほとん
どなかったんです。ところが、今度は脚本のイメージを大事にすることはもち
ろんのこと、さらに大勢の人がいろんな意見を出す。それを通訳をとおして、
ぼくが取捨選択します。はじめはとまどっちゃって…。でも、何本かやるうち
にひとつの信頼感が出てきたんです。(中略)たしかに問題は多かったのです
が、この仕事をやってよかったですよ。ぼくにはひとつのテーマ―日本のアニ
メを理解してもらうこと―があったんです。」と語っている。

『夢次元ハンターファンドラ~レム・ファイト編~』(1985/9/21)ヒロメディア、カナメプロ
 原作は永井豪で、このビデオ企画のためオリジナルストーリーを書き下ろし
たが、いかにも永井豪らしいグチョグチョドロドロで裸の女が出て来るという
話で、そのままアニメ化したら成人指定になってしまうということで、かなり
手を入れたらしい。次元宇宙を荒らしまわる悪党たちを追う賞金稼ぎの美少女
次元ハンターファンドラの活躍。『ラル』や『レダ』でOVA界の主流の一つ
となったヒロイックファンタジーもので、可愛い女の子、アクション、メカ、
異世界といったウケる要因を兼ね備え、ヒットした。
 ファンドラの声を演じた堀江美都子は声優に専念、主題歌「心のとびら」は
橋本潮お姉さんが歌った。

『ザ・チョコレートパニック・ピクチャーショー』(1985/9/21)テレビ朝日ミュージック
 独特の感覚でマニアックな人気を集めた藤原カムイの漫画『チョコレート・
パニック』をもとにしたOVAで、原作者の藤原カムイ自身がメインスタッフ
として加わっている。ストーリー性は無く、マンボ、チンボ、チョンボという
3人の黒人の少年が軽快な音楽をバックに画面を縦横無尽に駆け回る。いって
みれば、MTV感覚の実験アニメ。

『機甲創世紀モスピーダ LOVE,LIVE,ALIVE』(1985/9/21)竜の子プロ
 男性でありながら女装歌手として活躍する元軍人のイエロー・ベルモントの
ライブ形式をとった挿入歌集。

『戦え!!イクサー1』(1985/10/19)久保書店、AIC
「レモンピープル」で知られる久保書店もビデオに参入。看板漫画家の阿乱霊
のコミックのアニメ化。
 平野俊弘(現在の俊貴)が監督・脚本・キャラクターデザイン・総作画監督
を担当し、彼の特撮作品に対する熱い思いをぶち込んだほとんどプライベート
フィルムに近いような作品。アニメでありながら富士一号のメカなど全編特撮
作品へのオマージュともいうべき仕上がりになっている。平野俊弘の特撮趣味
は演出・作画だけでなく音楽にも及び、あえて渡辺宙明が起用された。
 平野は「あの時の僕の気持ちを分かってくれていた人は、『メガゾーン』で
果たせなかった部分を『イクサー』で全部解消できたねって言ってましたよ。
それだけ、溜まってたものが出せたことが伝わった。自分の中でも、ここまで
やれれば納得というラインで、本当に何もかもこっ恥ずかしいくらいに出して
いるから…。」と語っている。

『酎ハイれもん LOVE30S』(1985/10/21)ワンダーキッズ、土田プロ
 史村翔、しのはら勉のコンビが「ヤングマガジン」に連載した劇画のアニメ
化。この作品の主人公の刑事・辰巳五郎は36歳の独身男で、アニメを若者だけ
のものにしておくことはないという制作意図で作られた大人のためのアニメ。
辰巳の声をツイストの世良公則が演じた。

 OVAでは実験的な作品もありましたけど、『ファンドラ』『イクサー1』
のようなアニメファン向けに狙った作品がヒットしました。
                        21世紀まで、あと22日    高木志郎アオ