#210 Article 14876 Posted at 2000/08/18 07:03:23 by 高木志郎アオ (MAP3887) [TV]

Subject: 1981

1981年になってもスペシャルアニメの量産は続きました。

『荒野の呼び声 吠えろバック』(1981/1/3フジ)東映動画
 原作は動物小説で知られるイギリスの作家ジャック・ロンドンの作品。その
世界を忠実に描くため、普通のアニメとは違う演出方法をとり、ストーリーを
一貫してバックの側から展開した。イヌの目から見た人間社会や人間との交流
が描かれていて独特の雰囲気があった。動物の心理まで踏み込んで描くダイナ
ミックな野性の世界は、ある意味では極めてアニメ的だといえる。

『海底大戦争 愛の20000マイル』(1981/1/3NTV)竜の子プロ
 フランスの作家ジュール・ベルヌによる古典的SF『海底二万哩』の設定を
借りたSFアニメ。企画当初は原作の持ち味を活かして、孤高な潜水艦乗り、
ネモ船長にスポットを当てていたが子ども向けということを考慮し、リッキー
とソフィアというオリジナルキャラクターに物語のウェイトを置いて、新しい
ストーリーを組みたてた。
 当初、'80年1月放映予定で製作開始されたが、何度か脚本の練り直し作業
などが続いて、内容、メカなど大幅な改訂が加えられ、実際の放送は1年後の
'81年1月で、テレビアニメとしては珍しく息の長い製作体制だった。完成は
遅れたが、海底描写などがより細かく描かれた。

『走れメロス』(1981/2/7フジ)東映動画
 破滅型、敗北をえがく作家というイメージの太宰治が珍しく人間の愛と信頼
の勝利を謳った作品のアニメ化。
 ナレーターの壇ふみは「『走れメロス』の原作は中学生のとき、国語の教科
書で読んだのが最初だったと思います。教科書に出てくるものって、みんなつ
まらないから、そのなかで“おもしろいな”と感じたのを覚えています。たし
かギリシャの叙事詩からイメージを広げて書いた作品とそのとき教えられたと
思いますが、後に太宰さんと親しかったかたから『走れメロス』は太宰さんと
私の父(壇一雄氏)の話がじつは下敷きになっているのだと聞いたこともあり
ます。旅に出たふたりが逗留先で文無しになり、父が借金のかたに旅館に残り、
太宰さんがお金を工面しに帰ったというのです。でも父がいくら待っても太宰
さんはいっこうに戻ってこない。父は自分で支払ったのか、うまく言い逃れを
したのか東京になんとか帰りついたわけです。すると太宰さんは井伏鱒二さん
と碁をうっていた。それを見た父が抗議をすると、太宰さんが『待つ身が辛い
か待たされる身が辛いか…』とおっしゃったという。笑い話のようなはなしで
すけど…。」と語っている。

 どれも文学作品のアニメ化で、それなりに良く出来てたと思うけど、特番で
1回だけの話なので、やっぱり印象は薄いです。
                        21世紀まで、あと136日   高木志郎アオ