#210 Article 14866 Posted at 2000/08/10 07:25:30 by 高木志郎アオ (MAP3887) [MOVIE]

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夏休み映画。

『夏休み 東映まんがまつり』(1980/7/12)
『白雪姫』(リバイバル)ウォルト・ディズニー
『魔法少女ララベル 海が呼ぶ夏休み』
『ゲゲゲの鬼太郎』
『電子戦隊デンジマン』
『ララベル』『デンジマン』は劇場用新作で、ララベルたちの水着、デンジ姫
が登場。『鬼太郎』は'71年テレビ放映された『地相眼』のダイジェスト。

『母をたずねて三千里』(1980/7/19)日本アニメ
 '76年に放映されたテレビシリーズの劇場用総集編。
 監修の高畑勲は「『母をたずねて三千里』を劇場用に再編集するという計画
は、放映の終った翌年からありましたが、話が急に具体的になったのは、昨年
春、私達スタッフに無断で短縮再編集された『アルプスの少女ハイジ』が東宝
系で上映されたあとのことでした。デタラメな誇大宣伝をともなったこの劇場
公開に対し、私達はズイヨーエンタープライズに抗議をし、理不尽で観客を欺
く公開方法のことを出来るだけ多くの人に知ってもらいたいと思い、事実関係
のみをありのままに書いて各方面に配布したりしました。しかし、これを真面
目にうけとめて下さったのは、ジャーナリズムでは『キネ旬』などごく一部で、
あとはズイヨーと日本アニメの泥仕合であるなどという全く見当ちがいの記事
にされ、大いに口惜し涙にくれたのでした。(中略)ぼく自身は『ハイジ』だ
けでなく『母をたずねて』も短縮して劇場で公開することなど少しも希望して
いないのです。この『世界名作劇場』とよばれているTVシリーズは、一篇の
ストーリーを一年間五十二回にわたって物語るものですから正味十九時間半に
なります。したがって一時間四十分といえば約十三分の一に短縮するわけです。
(中略)これをドラマと思わず、仮りに現実だったと考えたらどうだろうか。
ぼくたちはジェノヴァでのマルコの生活と苦しい旅の日常に、いわば密着取材
して二十時間分のドキュメンタリーフィルムをすでに撮り終えているのだ。こ
の厖大なフィルムを素材にして、マルコ自身や彼に接した人々のインタビュー
を交えつつ一時間四十分のドキュメンタリードラマを構成することは可能なは
ずではないか。(中略)自分の手にあまって失敗するかもしれない、でもとに
かくこれならやるに値する仕事だ、ひょっとしたら全く新しいタイプの劇場用
再編集が出来る可能性もあるぞ。これこそ深沢さんの『まあつないでからナレ
ーションでも考えましょう』に本当に応えることになるのだ…と。しかし、残
念ながらぼくの長い話はここまでで終りです。この胸のたかぶりもただの夢に
すぎませんでした。ぼくは当時『赤毛のアン』に追いまくられていて、どのみ
ち自分で構成編集する時間などあるはずもなく、誰か信頼のおける人に再編集
を依頼するしかなかったのです。」と述べている。

『11ぴきのねこ』(1980/7/19)グループ・タック
 馬場のぼる原作の絵本のアニメ化。主役のトラネコ大将の声を、郷ひろみが
演じた。

『まことちゃん』(1980/7/26)東京ムービー新社
『猫目小僧』『漂流教室』など、一連の怪奇漫画で人気の楳図かずおが「少年
サンデー」に連載したギャグ漫画のアニメ化。
 アニメでなければ許されない、まことちゃんのオチンチンのドアップ…賛否
両論の中、徹夜でオチンチンに取り組むこの姿は、とてもわが娘には見せられ
ないと、あるスタッフはつぶやいたという。

『ヤマトよ永遠に』(1980/8/2)アカデミー製作
 テレフィーチャー『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』の後を受けた作品。
“ワープディメンジョン”と銘打ち、途中でヤマトが暗黒星雲をぬけると画面
がビスタからシネスコに広がった。
 脚本の藤川桂介は「作品を愛するために、いろいろと積み重なる不快なこと
も、目をつぶってきたのですが、とうとうその限界が近づいてきていました。
N氏はセリフを勝手になおしてしまったり、一言セリフを書き加えただけで脚
本に名前を入れろなどという目茶苦茶なことを言いだしてきたからです。打ち
合わせ前のスタッフの歓談を盗聴録音していたり、やることが常軌を逸してき
ていました。松本さんとぼくが考えていたアニメーションの世界とは違った方
向へ、どんどん突っ走っていて、もうとてもそれを押し止める力はなくなって
いました。テレビ・シリーズを作るときから一緒にやってきたスタッフも、そ
の多くの人たちが去っていて、ぼくの周囲はほとんど映画畑の人たちで固めら
れていったのです。生きてきた世界の差を感じました。(中略)『どうともな
れ』とうとうぼくも限界にきて、愛しつづけてきた『宇宙戦艦ヤマト』とさよ
ならすることにしたのです。ぼくの心の内にある『宇宙戦艦ヤマト』は、遠い
ところへいってしまったのです。愛着のために、苦しみながら付き合ってきま
したが、もうまったく未練はありませんでした。スタッフから抜けることを、
松本氏に知らせてさよならをしました。」と述べている。

 アニメ映画ラッシュは続き、多くの作品が公開されましたが、量が増えたの
に質的にはパッとしなかったと思います。
                        21世紀まで、あと144日   高木志郎アオ