#210 Article 14848 Posted at 2000/08/01 07:10:03 by 高木志郎アオ (MAP3887) [TV]
Subject: 1980
1980年1月のテレビアニメ。
『トム・ソーヤーの冒険』(1980/1/6~フジ)日本アニメ
マーク・トウェインの自伝的小説のアニメ化。脚本の宮崎晃が9話から参加
し、『ペリーヌ物語』の斎藤博・宮崎晃コンビによる秀作となった。
斎藤は「52本もあると途中、気が抜ける時期がありますが、『トム』はそう
いうことが少なかった作品だと思います。楽しい仕事でした。」宮崎は「原作
が優れているし、アニメらしい表現の領域がそれまでやったものより広がって
いた作品なので自分でもうまくいったと思います。斎藤さんの持ち味がよく出
ていましたね。」とコメントしている。
『森の陽気な小人たち ベルフィーとリルビット』(1980/1/7~TX12)竜の子プロ
前年の1979年、アメリカでは『ホビットの冒険』が人気を集め、西ドイツの
『スマーフ』が日本のテレビCFに登場するなど、ちょっとしたファンタジー
ブームといえる中、良質のメルヘンファンタジー作品を作ろうとタツノコプロ
企画室が東急エージェンシーと共同で挑んだ。演出、キャラデザイン、作画等
を外部のメルヘン社(メインスタッフは元グループ・タックにいた人たち)が
担当。タツノコも新たな変換期を迎え、製作の形態も変化し始めていた。
『ニルスのふしぎな旅』(1980/1/8~NHK)学研
女性として世界初のノーベル文学賞(1909)を受賞したスウェーデンの作家、
セルマ・ラーゲルリョーブ原作による有名な物語だが、アニメ化にあたっては
キャロット、レックスなど新たなキャラを加え、脚本の上でも原作に無い話を
作ったりした。が、原作から大幅には外れず、その原作にとらわれすぎず離れ
すぎずといったストーリーで、好評を呼んだ。
学研のプロデューサーの神保まつえは、人形アニメ作品の製作に長い実績と
成果をもち屈指の作家として知られている(Art.14548以下参照)が、テレビ
アニメシリーズとしては第1作で、実際の制作にあたってはスタジオぴえろが
協力した。
制作の布川ゆうじは「『ニルスのふしぎな旅』などといういきなり億単位の
仕事をひき受けても、他の会社のように、その内のいくらかを残して製作費に
あてればよかったのかもしれませんが、全部をつぎ込んでしまったのです。金
より実を取ろうということで製作しました。今から思うとそれがいい結果にな
って、ぴえろの財産になっていますね。」と述べている。
『メーテルリンクの青い鳥 チルチルミチルの冒険旅行』(1980/1/9~フジ)オフィス・アカデミー
名作童話として知られるメーテルリンク原作のアニメ化。ストーリーはほぼ
原作に忠実だが、設定を現代におきかえアニメならではの手法を駆使。スリル
とサスペンスあり、ギャグあり、SFあり、なおかつミュージカルも…という
楽しい冒険ファンタジーが展開された。
突然登場する『宇宙戦艦ヤマト』の場面など随所にアニメファンを喜ばせる
パロディもあった。
'80年代に入って、作品の質的には現在から見ても遜色の無いアニメが制作
されるようになってきたと思います。特筆すべきは『ニルス』の下請けとして
スタジオぴえろが登場したことでしょうか。
21世紀まで、あと152日 高木志郎アオ