#210 Article 14727 Posted at 2000/05/20 06:55:53 by 高木志郎アオ (MAP3887) [TV]

Subject: Re:*9 1975 /14724 .... /14710 /14708

'75年10月のその他のアニメ。

『アラビアンナイトシンドバットの冒険』(1975/10/1~フジ)日本アニメーション
 シェラザードの『千夜一夜物語』の舞台を借りて、自由自在に空想を広げる
ロマンとスリルいっぱいの冒険物語。
 バグダッドの少年、シンドバット(CV:小原乃梨子)は広い世界を見るために
大海原へ乗り出した。冒険の中で知り合った九官鳥シェーラ(白石冬美)は実は
可愛いお姫様。そしてよき助言者となるアラジン老人(辻村真人)やたくましい
仲間アリババ(神谷明)ら様々な人と知り合い、さらに冒険は続く。

『クムクム』→『わんぱく大昔クムクム』(1975/10/3~MBS)ITCジャパン
 原始時代を舞台に、ほのぼのメルヘンタッチで繰り広げられる大自然と人間
のふれあい、家族愛を芯に据えた心温まるハートフルストーリー。
 安彦良和が、企画、原作、キャラデザイン、作画監督、演出、一部脚本まで
手掛け、画面の隅々にまで安彦色がにじみ出ている。また、りんたろう演出の
ためか作品全体の印象が『ムーミン』の暖かさに似ている。
 関東地方では『ラ・セーヌ』『ライディーン』とサンライズ系作品が裏番組
に並んだ。(Art.1698 in #18参照)

『元祖天才バカボン』(1975/10/6~NTV)東京ムービー
『天才バカボン・パートII』の企画書に「はっけよい みなさん、しばらく、
いや、しばらくでしたのだ。やなぎの枝のネコも早や散って、またまた、また
また、コニャニャチハ、なのだ。」とある。原作者の赤塚不二夫が自ら認めた
決定版であるとして“元祖”をタイトルにした自信作。
 演出の出崎統は「へたをすると、ブラック・ユーモアになってしまうけど、
そうではなく、ホットな部分を出したつもりです。まあ、ブラック・ユーモア
は簡単なんですが、ブラック・ユーモアになるギリギリのところをねらったわ
けです。最後にパパが出てきて、作品をホットにするんですよ。それに赤塚不
二夫の天才バカボンの世界は、アット・ホームな感じなものにもとれるし、ハ
ードなものにもとれるでしょう。そのどちらにも片寄らないよう心がけました。」
と述べている。

『アンデス少年ペペロの冒険』(1975/10/6~NET)和光プロ
 和光プロは、社長が映画の撮影部門の出身で、アニメ制作の分野でいくつか
のアイデアを生み出し、新しい技術を持ちこんで表現能力を拡大させると同時
に制作の合理化、省力化を企図した作品の研究に取り組んだが、『ペペロ』の
ような一般のアニメも制作した。
 アンデスの少年ペペロは、黄金の都エルドラド目指して旅立つ。旅の途中、
ペペロはケーナという記憶を無くした少女、チュチュという男の子、アステコ
という少年と出会い、共に旅をする。インディオの神話を題材にしたこの話は
キャラクター設定と演出の良さで好評を得た。
「♪黄金のコンドルよ 大きな羽を広げて~」
 主題歌「ペペロの冒険」は、漫画家・楳図かずおが作詞した。
 歌手の堀江美都子は「何度もとり直して…いまでもよく歌えないかもしれな
い。でも、この歌は、ファンの人を対象に、私の歌の『アニメ・ベスト10』と
いうのをやると、かならずはいるんですよ。それだけ、ファンの人に愛されて
る歌なんです。すごく苦労しましたけど…」という。

『草原の少女ローラ』(1975/10/7~TBS)日本アニメーション
 ローラ・インガルス・ワイルダー女史が少女時代の生活を描いた『大草原の
小さな家』のアニメ化。アニメでは、ローラが6歳の頃の部分だけを紹介して
いるが、原作はもっと長く、原作と同名のアメリカのテレビシリーズがNHK
で放映されて知られている。
 演出の遠藤政治は「登場人物は少ないし、背景も空と地平線だけで、見た目
に変化はありませんが、むしろ、そのシンプルななかで家族というものが理想
的な形で描かれているんですよ。父は外に出て闘い、母が助ける、子どもはそ
れを理解する。外界に対して働きかける豊かさをもった家族なんです。現代の
核家族にない広がりをもっていました。」と述べている。

 この時期はロボットものの全盛期なわけですが、目を転じると名作アニメの
ような作品も結構多かったんですね。
                        21世紀まで、あと226日   高木志郎アオ