#210 Article 14620 Posted at 2000/03/26 07:28:48 by 高木志郎アオ (MAP3887) [TV]

Subject: Re: 1972 /14619

1972年…

Art.14028 by TOSHIさん
> だいたい1972年から74年にかけて、後世に残るような傑作、
> 後の商売の枠組を決めたような画期作が集中して現れている事実を
 というわけで、この辺は少し詳しく書いた方が良いのかな?

『樫の木モック』(1972/1/4~フジ)竜の子プロ
 タツノコプロは『みなしごハッチ』でファンタジー・メルヘン路線に活路を
見出し、その第2弾としてカルロ・コローディの『ピノキオ』を原作に、独自
の解釈で現代的にアレンジしてアニメ化した。これは、名作童話の持つ普遍的
な人間性こそが作品を不朽たらしめているとの判断からであり、それは書籍に
限らず現代のテレビアニメにも共通していると考えられた。当初から世界市場
を念頭に入れアニメ製作をしてきたタツノコプロが、世界に通用する広い視野
に立ったハイレベルな作品を手がけようという姿勢が読み取れる。
 基本的設定は『ピノキオ』そのままだが、原作の持つ教訓的、説教的な部分
を極力ストレートに出さず子ども向けのアニメにしていた。原作であまり登場
しない樫の木の妖精が、アニメでは折りにふれてモックを励ましたり諭したり
した。モックにとっての母親に相当する存在で、メルヘンムードを盛り上げた
名キャラクターとなった。
 天野嘉孝は演出部にいたが、吉田竜夫に才能を見出され、この作品のゲスト
キャラクターデザインでキャラクターデザイナーとしてデビューした。

『ムーミン(新)』(1972/1/9~フジ)虫プロ
 長い間雪と氷に閉ざされたムーミン谷に春が来た。ムーミンたちも外に飛び
出し、再びにぎやかな生活が始まる。春を迎える火祭りの用意が整う頃、外の
世界から珍しいお客さまが姿を見せ、漂白の人スナフキンも谷に帰ってくる。
 前作の最終回では「ムーミンを終わらせないで」という投書の山が放映終了
を引き伸ばした。困ったスタッフは「ムーミンは冬なので冬眠します」という
設定で終わらせた。その時、この新シリーズ放映の約束もされていたのだ。
 作画の森田浩光は「1年おいて、新ムーミンが始まった時、全く新しい感じ
のムーミンを作ろうと考えたんですが、前のムーミンのイメージが、ガラッと
かわってしまってはおかしいんで、もう海外売りとかは全く考えず、完全に日
本風ムーミンにしたんです。ムーミンは、ほとんど線でみせるキャラクターで
すから、書く人によって、顔が短くなったり長くなったり、だいぶ違ってます
し、書く人自身の作家的成長もあってだんだん変って今のようになってきたん
ですね。」と述べている。

“憎むな、殺すな、ゆるしましょう”
『正義を愛する者 月光仮面』(1972/1/10~NTV)ナック
 1958年に放映されて当時の子どもたちの間に大人気を博した川内康範原作の
スーパーヒーロー月光仮面をアニメで復活させた作品。サタンの爪シリーズ、
マンモスコングシリーズ、ドラゴンの牙シリーズが放映された。
「♪どこの誰かは 知らないけれど 誰もがみんな 知っている~」
 主題歌の歌詞は同じだが、アップテンポの曲になっている。

『ドリットル先生航海記』(1972/1~NHK)FOX


「♪うまれかわる 札幌の地に 君の名を書く オリンピックと~」
 のちに原作準拠の『楽しいムーミン一家』(1990)の主題歌を歌う白鳥英美子
は、この当時はトワ・エ・モアで「虹と雪のバラード」を歌ってました。
                        21世紀まで、あと281日   高木志郎アオ