#20 Article 881 Posted at 1992/02/16 10:35:51 by MUK (MAP1480) [T.OKAMOTO]

Subject: Re:*14 「注文の多い料理店」と岡本忠成の世界 /877 ..... /56(#101) /55(#101)

おそまきながら行ってまいりました。
 一見して 確かに川本さんらしい作風かなー とか思いましたけど、
 (岡本さんの土臭さが きれいに無いのね)対談を聞いていると
 どうやら それだけではないみたいでしたね。
 少なからず、遺作と名がつくものは 制作者の変貌が見え隠れしている
 場合が多くて とても不思議な感じを受けますが、これもそのひとつ
 でしょうか。

 岡本さんが ノルシュテインなり F.バックなりの 作品と
 制作理念に触れて影響を受けていたとなると、これは 私にとって
 かなり衝撃的なことです。すごいもんだわさ。
 ライフルで装飾ガラスを割るシーン、これは岡本さんが
 自分の中のセオリーを乗り越える象徴だったのかもしれません。
 (川本さんが付け足した部分だったら 笑ってごまかすしかない(^^;))

 賢治が二人の会話を用いて語る、説明的な部分は思い切ってカットし、
 息詰まる暗褐色の迷宮と、その静謐さの極致で魅了する手法に
 心揺さぶられるものがありました。最初はそれが単調で平板だなと
 思ってはいたのですが、見るうちにクセになりますね。
 原作のラストはどうするのかな と思ってましたが、やはり
 字幕しかないですか。あれは。
 えと、それから、この作品で一番川本さんらしいと言ったら、
 音の使い方かもしれませんね。

 この作品の失敗といえば、なかなか学校関係には売れないという
 ことでしょう。でも、クェイ兄弟が大ヒットする世の中だから
 わからないかな。ビデオには、そのうち何らかの形で
 収録されるんではないでしょーか。

     水のたね が 本来に近い形で見られてうれしひ  MUK