#194 Article 773 Posted at 1995/11/14 16:25:47 by KYOGO (MAP2034) [NO.06]

Subject: Re:*11 決戦、第3新東京市 /728 .... /657 /655

今回ギャグも入ってなくて申し訳ないんですが(^_^;)、
これも愛の産物(^_^;)ってことで、アップしちゃいます。
長くてすまない。



熱血純情ラブコメ大河ドラマ 『エヴァの星』   今回はシリアスだよ(笑)


シンジ  「綾波! 綾波! だいじょうぶか、綾波!」

意識を取り戻したレイのすぐ目の前に、シンジの顔があった。
目を開けたレイを見てほっとした表情になり、
涙を浮かべながら語りかけてくるシンジ。

シンジ  「自分には他になにもないって、・・・そんなこと言うなよ」
レイ   「・・・・・」

----- ここよりレイの回想。

 レイ、9歳。

 ゲンドウ 「あれが・・・エヴァだ」

 はるか高くを指差すゲンドウ。

 ゲンドウ 「まだ、使えるようになるには何年もかかる。だが、そのときには
       お前が乗る事になるんだぞ、レイ」
 レイ   「あれに・・・、わたしが」
 ゲンドウ 「そうだ」

 レイの肩に置かれた手は、大きく、暖かかった。
 それはレイが生まれてはじめて触れた、人の体温のぬくもりだった。
 目の前にそびえる巨大な人型兵器を、大きく目を見開いてレイはみつめた。

 レイ   「エヴァ・・・」


 レイ、10歳。

 レイ   「自分の一番好きな物を、描けと・・・」
 教師   「綾波くん、君が絵が苦手なのはよーく知っている。私は決して、
       上手く描けとは言わないよ。だからといって、この絵はなんだ?
       このわけのわからん化け物みたいなものの絵は? 苦手なら
       苦手なりに、もっときちんと努力してみたらどうなんだ、
       まったくなんだねこの絵はいったい、くどくどくどくど・・・」
 レイ   「エヴァ・・・」


 レイ、11歳。

 昼休みの学校。教室や校庭の喧騒もここには届かない、日陰の用務員室。
 大きなヤカンを目の前に、無表情でぼーっと座っているレイ。

 用務員  「なんじゃ、また来とったのか。もうすぐ昼休みも終わるぞ。
       じゃ、わしはちょっと用事があるからの」

 セカンドインパクト後の大災害を生き延びた老用務員の身体は、
 がりがりに痩せて脂肪のない手足に、しかし筋肉は大きく盛り上がっていた。
 遠ざかっていく老用務員が、日なたの中庭に出る直前、逆光の中で一瞬見える、
 ごつごつとした痩躯と猫背のシルエット。

 レイ   「エヴァ・・・」


 レイ、12歳。

 各種データ測定のため、放課後はNERVに直行するようになったレイ。

 女の子1 「ねえねえ、新しいアイス屋、綾波さんも寄ってかない?」

 ちょっと振り向くが、返事もせずにそのまま歩きだすレイ。
 背後で、女の子達の噂する声が聞こえてくる。

 女の子2 「ばかね、あの子を誘ったってムダよ、放課後はいつもまーっすぐ
       なんとかの研究所ってとこへ、行っちゃうんだから」
 女の子3 「熱心よねー、毎日だもん」
 女の子1 「ひょっとして、その研究所に、好きな子でもいるんだったりして?」
 女の子2 「なにそれ、きゃーっ!」

 レイ   「エヴァ・・・」


 レイ、13歳。

 NERVからアパートの一室を提供されたレイ。
 NERVから戻って来たレイは、ベッドの横で靴を脱ぎ捨てると
 制服のままばたりと横になる。
 そのまま何をするでもなく、ずっと天井を見つめているレイ。

 やがてふと起き上がり、机の上に置いている、NERVから渡された
 エヴァに関する資料を手にする。
 すでに何度も読み返した、いくつも付箋紙を貼ってある資料を
 ふたたびぱらぱらと広げて読み返す。
 読んでいるうちに気持ちが安らいできて、そのまま眠りに落ちていくレイ。

 レイ   「エヴァ・・・」


 レイ、14歳。

 レイ   (本当に、わたしが・・・)

 エヴァ零号機のハンガー。巨大な零号機を取り囲む、広い吹き抜けのハンガーの
 あちこちから、何十人もの技術者・オペレータたちが、プラグスーツ姿のレイを
 真剣な表情で見つめている。

 技術者1 「頼むぞー!」
 技術者2 「しっかりやれよー!」
 技術者3 「期待してるわよー!」

 レイ   (みんなが・・・見てる、わたしを)

 信じられない表情で周囲の視線を受けるレイ。

 レイ   (あ・・・なに、この感じ)

 心臓がとくとくとなり、鼓動が早くなっているのをレイは感じる。
 こんなこと、今まで一度も経験したことはなかった。

 今、自分はみんなから見られ、期待され、必要とされているのだ。
 もちろんそれは、今までの人生の中で初めてのことだったのだ。
 みなの注目の中、エントリープラグに入り、零号機にはじめて搭乗するレイ。

 レイ   「エヴァ・・・!!」


----- 回想シーンここまで。

シンジ  「自分には他になにもないって、・・・そんなこと言うなよ」
レイ   「・・・・・」

目をそむけ、顔を伏せるレイ。

レイ   「ごめんなさい、こういう時どんな顔すればいいのか、わからないの」


『エヴァの星』-----完。


  ああもう妄想がどんどん突っ走って、自分でも何を書いてるのやら(笑) KYOGO


p.s. ここに描いたレイのエピソードは実際の設定と異なっている
   可能性が大きいですのであしからず御了承ください(笑)