#194 Article 2998 Posted at 1996/04/22 08:37:17 by なまけ大臣 (MAP6524) [TRUTH]

Subject: Re: Re: Re: 「謎」はすべて解けたッッ!! /2980 /2979 /2974

誤解のないように、あえて前の意見に補足を付けさせてもらいますが、
もちろん私も謎解きは、「エヴァンゲリオン」を構成する、重要な要素
の一部だと思っています。
 使徒(天使=ANGELS)や死海文書、リリスやアダムとエバ、その他聖
書の記述、カバラ文献や錬金術、ホムンクルスに関する知識などは、「
エヴァ」の世界観を構成する、大事な要素の一部であることは、確かだ
と思います。事実、私はそれらを楽しんで研究しましたし、それぞれに
関して、私なりの結論もちゃんと出ています。
 ただその時、「『エヴァ』を見る時には、それだけにとらわれないで
見た方がいい」という結論も一緒について出てきました。
 なぜかというと、エヴァに関するこの辺の知識体系の真の姿と、エヴ
ァ自体の話とは、統一がとれていないし、ずいぶん纏まりに欠けている
と思うからなのです。
 よく言えばサイエンス・フィクション、悪く言えばでっちあげです。
 だからそれらの努力が結局何の役に立ったかというと、「エヴァンゲ
リオン」という世界自体が、庵野監督にとって、その辺の知識を応用し
て都合のいいように造りだされた、コラージュ的な世界、つまり再構成
された世界なのだと確認できたに過ぎなかったのです。

 ですから、僕は謎解きに関して全否定しているのではありませんが、
その結果見えて来るものに対して、あまり価値の重きを置いてどうこう
言っても始まらないんじゃないかと思うのです。少なくとも(*1)の資料
を見る限り、庵野監督のつくり出した世界のロジック(論理)や構造が、
どれだけ確かなものであるのかという保証もないですし、またこの世界
というのは庵野監督にとって「必要だから生み出された世界」といった
感じで、謎そのものに迫るよりも、庵野監督そのものに迫る感じで接し
た方がその作品に対する理解も早いのではないかと思います。
 結局これらのことを考えると、「私はどう感じた」「僕はどう感じた」
という責任の伴わない言い方の方が、この作品には適してると思いまし
たので、それで上記のような

>  何か、謎解きってそんなに大事?
> どう感じたとか、俺はこう感じたとか、そういう、もっと楽しい見方
> しません?

 という言い方になったわけです。
 (以上、自分のフォロー終わり。(^^;)ナガクナッテスミマセン。)


*1) に関しては、以下の文を参照

 「(略)~4年間逃げ出したまま、ただ死んでいないだけだった自分が、
  ただひとつ 
  『逃げちゃダメだ』
  の思いから再び始めた作品です。
  自分の気分というものをフィルムに定着させてみたい、と感じ、考えた
  作品です。
  それが、無謀で傲慢で困難な行為だとは知っています。
  だが、目指したのです。
  結果はわかりません。
  まだ、自分の中でこの物語は終息していないからです。」

 (1995年9月1日発行『新世紀エヴァンゲリオン』/貞本義行 コミ
  ックス第1巻 巻末掲載文 庵野秀明「我々は何を作ろうとしているの
  か?-連続アニメーション『新世紀エヴァンゲリオン』が、スタートす
  る前に-(文中では、1995年7月17日記とクレジット)より抜粋。)