#160 Article 533 Posted at 1995/07/17 02:51:33 by かくた (MAP4496) [NO.01]

Subject: Re: お騒がせ魔法使い登場 /528

東京地方の再放送にあわせて、『チャチャ』各話についてつれづれなるままにいろ
いろ……てなことを考えてたんですが、第1話、再放送が始まるのをすっかり忘れて
て録画予約をしてませんでした(馬鹿)。まーいいや、ビデオやLDで見てるし(苦笑)。
 てなわけでちと長くなりますがかんべん。

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         連続エッセイ「『チャチャ』その可能性の中心」(仮題)
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      第1回「どろしーちゃんはいかにして妖怪から人間になったか」

 1話で重要なのはどろしーちゃんの扱いなのです。
 原作第1話は読み切り作品で、まさか連載になるなんて思わずに話作ったせいでし
ょうが、作者の彩花さんも認めてる通り、どろしーちゃんてこの時点ではまるで妖怪
(笑)なんですよね。その後連載が始まって、回を重ねるごとにどんどんかわいくいじ
らしくなっていくワケで……。
 このような設定の微妙な(大幅か?)変化は連載マンガにはよくあることです。代表
的なのは、ちばてつや作品で主人公の背がどんどん縮んでいくことでしょうか。なぜ
連載マンガでこうした変化が許されるかといえば、すべて時間が解決してくれるため
です。連載が始まった頃のことは読者が忘れてくれるのね(笑)。特に「りぼん」は月
刊と発行スパンが長いですから、極端な話、先月呈示した設定を今月変更しても違和
感が少ないのです。
 こんなわけで連載開始から2年も月日を重ねると、少女期の金髪くりくりどろしー
ちゃんだけを偏愛しているのかと思われていたセラヴィーが、黒髪(アニメではピンク
頭)状態のどろしーちゃんにもまだまだ愛情を失っていないことを自ら吐露する話も可
能になったわけです。
 (ちなみに上記は昨年末の「りぼん」に掲載され、73話「どろしー城の謎」の元
 になった話です。これを読むまで私は、30話あたりからのセラヴィーとどろしー
 ちゃんの急接近をアニメ側の暴走だと思ってました。しかし制作スタッフはキャ
 ラクターの心理を正しく把握していたわけですね)

 しかし、原作が年月を経てクリアしたこーいった設定の変化を、アニメ制作スタッ
フは最初から固定したものとして第1話を作らなければならないのです。何がどろし
ーちゃんを妖怪化から救ったのか? 意外なことに、それは番組開始当時に原作ファ
ンから叩かれまくった「大魔王vsマジカルプリンセス」という設定でした。
 と、ここまで言えばカンのいい方はもうお気づきになっていると思うので、わざわ
ざ書くのも気が引けるのですが、アニメ独自の設定である「大魔王」にどろしーちゃ
んがあやつられてセラヴィーを襲撃したのだという構図を描くことにより、どろしー
ちゃんは妖怪状態でスタートすることを回避できたわけです。
 チャチャの変身および敵集団の存在という、原作にないアニメ側の逸脱を「スポン
サーの意向」として切り捨てるのは簡単です。しかしそれを積極的にとらえ、作話に
活かしたスタッフの手腕はもっと評価されていいのではないかと思います。
 さらに言えば、視聴者側には、アニメ制作側による原作からの逸脱を「原作と違う」
と言わずに暖かく見守る根性が必要なのではないかと。少なくとも『チャチャ』の場
合、他の設定、特にセラヴィーとどろしーちゃんの仲に関してはまったくハズしてい
ないわけですから。
 (観続けてやっぱりハズレだったら悲惨ですけどね~~~)

 余談ですが、こうした原作からの逸脱という点で、もっときちんと観ておくべきだ
ったといまだに残念に思っているのが『コロコロポロン』です。当時熱狂的な吾妻フ
ァンだった私は「原作に余計なものを付加しすぎだ」てんで途中からまったく観てま
せんでした。しかしたまたま最終回を観て「あー、けっこういい作品だったのかも」
と後悔したものです。私自身、原作とアニメを区別して観ることができるようになる
まで10年以上の歳月が必要だったと言えるかもしれません。
 ちなみに『コロコロポロン』ですが、その後、残念ながら観直す機会にまったく恵
まれていません。よかったらどなたかビデオ貸して頂けませんか。あ、私利私欲のar
tになってしまった。

 てなわけで、OGさんともども(OGさんイキナリですんません)、大魔王様の復権
を願ったりして(笑)。少なくともどろしーちゃんファンは大魔王様の悪口を言っては
いけません(ダメ?)。

                                  かくた