#141 Article 2100 Posted at 1998/04/19 21:25:16 by 哀別句巣 (MAP5362) [OKINU]

Subject: 今、そこにいるおキヌちゃん!!(長文)

先週まで、連載以来最悪の冷遇を受けていた我らがおキヌちゃんでしたが…
 ジャーン! ついに復活です!!

 ── 長い冬の時代だった…(/_;)

 おキヌちゃんの復活記念に、長くあたためていた気持ちを整理してみます。
 この場には浮いた読みにくい長文かもしれませんが、よろしければお付き合い
ください。

●おキヌちゃんとその個性
 もともとおキヌちゃんはおっとりした日常的なキャラで、その魅力や持ち味が
発揮されるのは、短編での、ごくありふれた平和な生活シーンが常でした。
 「闘い」の場において彼女が個性を損なわない役割と言えば、やはりそれはヒ
ーリングなり浄化なりの救援・後方支援的なポジションなのでしょうが、最近ま
でのような、非日常空間でのvsアシュタロス戦というシビアな戦闘シーンが話の
メインでは、それすらもかなわぬ状況…。
 ヒャクメから譲り受けたはずの「心眼」も、結局コレといった印象は無し、と。
せっかくの新能力も焼け石に水でしたね。
(vsパピリオ戦で役にはたったかもしれませんが、同時に美神さん・横島とは切
 り離された「GSチームの中の一人」というポジションが決定的になり、更に
 存在感の希薄さに拍車をかけるという皮肉な結果も孕んでいます)

 これまでにも、長編に突入すると影が薄くなるというのはありがちな傾向でし
たが(おキヌちゃん自身にスポットが当たったシリーズは別)特にここ最近は、
その傾向があまりにも色濃く現れていました。
 存在感の喪失という点で言えば、ワルキューレが登場し、横島が妙神山修行に
よって文殊を手に入れた「今、そこにある危機!!」編と、平安時代の前世を描い
た「デッド・ゾーン!!」編が思い出されますが、この両シリーズと比べてみると、
最近までの不在の質とは明らかな違いがあります。


●おキヌちゃんの「不在」
 「デッド・ゾーン!!」編は、最初からいないことが前提で、割り切って接する
ことができました。休業中というところでしょうか。
 「今、そこに──」編では、横島の夢と戦闘中の回想という二回のみの登場で
したが、不思議と存在感を失うことはありませんでした。横島を妙神山修行の場
へ向かわせたのは誰だったでしょうか? 道連れの雪之丞。魔族の勢力争いに巻
き込まれた美神さん。そして、夢の中で横島の背中を押した「仲間」のおキヌち
ゃんだったのです。
 ここでおキヌちゃんは夢に登場することで、逆に“不在”という存在感を体現
し、横島の強くなるためのモチベーションに一役買いました。幽霊でも人間でも
ない状態で横島を励まし語りかけるその姿が、それ故に不思議な雰囲気とメッセ
ージ性を伴い、強く印象に残っています。

 翻って、両長編に対する最近までの状況はといえば──魔族三人娘登場以来…
かれこれ去年の7月から先週までというものは、ひとことで言えば「飼い殺し」
状態でした(/_;) シクシク
 いるはずなのに、極端に出番が少ない。少ないだけではなくて、おキヌちゃん
が個性を発揮する場面が無い。とにかく椎名センセにひたすら黙殺されていたよ
うな状態が長くつづいていたように思えて仕方なかったです。
 作品の中での役割を与えられていなかったと言ってもいいかもしれません。
(具体的なところでは、グランドマザーを見送った空港での「勝てそーにない」
 発言以来、これといった印象はないですよね。奈室安美江としてのおヘソは
 別だけど(笑)。)

 おキヌちゃんはその存在感を、不自然なまでに失っていたように見えました。
これをボクは最悪の冷遇と思いました。毎週サンデーを読みながら、長く違和感
を感じ続けていました。
 GSチームの「その他大勢」の一人というポジションに甘んじてしまっている
のが、どうにも歯がゆくて痛々しかったのです。美神令子除霊事務所の三人の、
「仲間」としての物語は、どこへ消えてしまったのでしょう。
 ボクが最近まで長らく抱えていた違和感というのは「ルシオラ編は面白い。面
白いけど、何か足りない…」という、無い物ねだりにも似た気持ちでした。
(ボクはルシオラも好きだからちょっと困るけど、とりあえずその気持ちはここ
 ではカッコにくくって保留^^;)


●スリーピング・ビューティ!!
 三人の究極の「仲間」としての物語。『極楽』最高の感動巨編。おキヌちゃん
原理主義者、魂の故郷──。
 いまだに「スリーピング──」の素晴らしさをどう形容していいのか分からず、
どのように言っても何か足りない気がして、自分のつたない文章力が恨めしくも
なります。こんな長文をタラタラと書き連ねてしまうボクの動機も、結局はこれ
で説明がついてしまいます。

 とにかくこれには感動しました。あまりにも一途にひたむきに横島を想うおキ
ヌちゃんの姿に、不覚にも涙をこぼしました。
 誰かを想うことで、人はこれほど強くなり、美しく輝ける──というテーゼが、
漫画のキャラクターという範疇を飛び越えた、一人の人間としての何かを自分に
訴えかけてきたように感じたのでした。
 ボクの中で、この作品が不動の位置を占めることになった、極私的メモリアル
ストーリーです。


●おキヌちゃんの居場所
 美神さんvsルシオラという対立構造の軸からはずされ、完全にカヤの外。その
図式には、確かにおキヌちゃんの入り込む余地は無いのかもしれない。出番が少
なくなるのも、まぁ仕方がない。
 だがしかし、横島を一心に想う、あの気持ちだけは描かれていてほしかったん
ですよね。そうでなければ、あまりにも不憫(;_;)

 おキヌちゃんがおキヌちゃんとして存在できなかった最近までの『極楽』は、
それまで保っていたある種のバランスが崩れていた…というのは穿ちすぎでしょ
うか?
 ボクがこの作品に強く求めるイメージは、美神さんと横島とおキヌちゃん三人
の絆であり、それは例えば「グレート・マザー襲来!!(その2)」に登場した構図
(29巻70頁)なのです。

 もちろんこれは、お気に入りのキャラクターが出てこないことへの不満という
贔屓目によるもの(偏った一部のファンが抱える個人的な不満)で、作品論とは
別の次元という向きもあると思いますし、実際そうかもしれません。
 これを作品の矛盾と言うのは、ファンのわがままでもあるのでしょう。

 しかし「スリーピング──」がありましたからね。
「横島をあれだけ想っているおキヌちゃんが、横島の状況や気持ちに全く気づか
ないのは、絶対におかしい!」
 …と、思ってしまうのです。どうしても。(美神さんは気づいているのに(;_;))


●今、そこにいるおキヌちゃん!!
 …とまぁ、長く辛抱の時期が続きましたが、ついに復活です! 今週のサンデ
ーをめくれば、そこには確かにおキヌちゃんがいます。幽霊時代より死んでいた
不遇の時代(?!)はピリオドを打ち、おキヌちゃんは再び生き返りました!(笑)
 待ってたぜおキヌちゃん!(^^)

 まぁしかし、ここは手放しで喜んでいる場合でもないような気もします。
 ようやく同じ土俵に上がったというだけかもしれません。おキヌちゃんらしか
らぬ大胆な発言も飛び出し、芸風の変化を迫られてもいるようにも見えます(笑)。
 復活は一時的なもので、今後また影が薄くなる可能性も十分にあります。

 ともあれ、今は素直に、その復活を喜びたいと思います。本当に久しぶりに、
おキヌちゃんがその個性を発揮した今週のサンデーは、とても嬉しかったです。
(ルシオラは“旬”だし、早く食べないと味が落ちちゃうらしいので、そちらの
 フォローも忙しいけど(^^;;; まぁそれはそれ(笑)。 )

 頑張れ、おキヌちゃん。ルシオラに負けるな! 美神さんにも負けるな!!(^^;
子供のままでも、背伸びをしなくても、おキヌちゃんはそのままで十分魅力的!
 激しくヤキモチを焼くのもいい。切なさに身を焦がすのもまたよし。その一途
な想いが報われる時が来るまで、応援します。

  今、そこにいるおキヌちゃんに、いつか… 幸せが訪れますように──。  


                  祝! 2100Article!! 哀別句巣/MAP5362
P.S.
椎名先生、お願いしますよ~! 本当に(^^;