#13 Article 69 Posted at 1989/11/01 00:24:26 by Dr.ちぃ (MAP1268) [GOGOTEA]
Subject: 午後の紅茶
『午後の紅茶』
私はマイコン同好会というものに所属しています。同好会なので単独で部室を占有でき
ずフォークソング研究会と同居しています。でも、フォークソング研究会の人もほとん
どうちのクラブの部員となってしまっているので、同居は快適に続いています。ただ問
題はどちらの同好会も物がいっぱいあるので部屋が狭くなってしまうということです。
故におのずと我が部室は腐海のごとくなってしまうというわけです。
大学祭も終わり秋休みとなり、大掃除がとり行われることとなりました。でも、私は
我がままなので2日に試験があることを理由に最初からは参加せずやっと午後になって
顔を出しました。
部屋はあらかたかたずいていましたが、ゴミの処分はまだでした。ゴミの中にはジュー
スの1.5リットルビンが多数ありました。フォークソング研究会の所有するギターケー
スの山の隙間に入り込んでいたということです。まだ中身が入っているものもあります
。
そのまま捨てるわけにもいかないと思い部室から数本のビンをかかえて洗面所へと向か
いました。話によると、そのジュースは夏休み頃から存在していたようです。
コーラ、オレンジージュース、ウーロン茶、そして『午後の紅茶』などがありました。
異臭を放つそれらの液体をドボドボと捨てて、いよいよ『午後の紅茶』の出番です。蓋
を少し開けるとブシューーーという音と共に気体と中の液体が漏れます。しかも、その
強さはなかなかのものでして、そのままにしておくと紅茶が飛び散るので、蛇口をひね
り水圧で対抗しました。紅茶は1/5ほどしか入っていなかったのですが、数分間そう
していなければなりませんでした。あと2本『午後の紅茶』が残っています。しかも、
後の2本は中身が半分以上が残っています。同じようにしていては、どれくらい時間が
かかるかわかりません。そこで私は、一気に蓋を開けることを決心しました。
そして、蓋をぐると回した瞬間、『午後の紅茶』のビンは私の手の中にはありませんで
した。この世の物とも思えぬ音と臭いをまきちらしながら、それは私の後方へと飛んで
いきました。
ブボボーボボボボードビドドドボドドブブブブブ!!!
ガランガランガランガコガコガッコンコーーーン
約7mの飛翔の後、それは壁にぶち当たり、床に転がり、そして、静止しました。
『午後の紅茶』が飛んだ!!!!
私達の目に光るものがありました。
言葉なんていりません。ただ、ただ、その場にあったのは爆笑だけでした。
しばらく私達は言葉もなく笑い転げました。
『午後の紅茶』に何がおこったのかは、誰にもわかりません。でも、それは確かに飛ん
だのです。私達の目の前で。
今、誰も開けようとしなかった3本目の『午後の紅茶』は、部室の隅でひっそりと宙に
舞う日を夢見ています。
そして、私達はアホな後輩がそれを開ける日を楽しみにしているのです。
終わり
MAP1268:Dr.ちぃ