#13 Article 448 Posted at 1989/11/15 20:42:56 by NOZOMU (MAP041) []
Subject: あぁ、津軽海峡冬景色
最近仕事の都合で、長時間電車に乗っていますが、電車というのは色々な人が 乗って来るので、結構面白い事にも出くわしたりします。 今日、日比谷線に乗っていたら、とある駅で一人の男の人が乗り込んできました。 何でその人に興味がいったか、というと、最初は単にその人が良い男☆だったから なんですが、勿論それだけではありません。 おそらく旅支度が詰っているので あろう大きなバッグ、これも目立ちますが、まだあります。 何と言ってもその人が「暗い目」をしていたのが、一番の理由たったのです。 決して「暗い顔」でも「目付きが暗い」のでもないのです。 その目は深い悲哀と微かな焦慮を秘めて、押し殺しても滲み出る過剰なドラマ性を 伴った視線を、車内のどこへともなく投げ掛けているのでした。 その凄まじいまでのドラマ性に圧倒されつつ、私ふとは思いました。 「この人は、上野駅で降りるんだろぉか…?」 そんな私の期待を裏切らず、その人は上野駅へ降り立ったのでございます。 うん。 うん。 やはり、そうであったか。 その人がいなくなってなお、そこかしこに暗いののかけらがこびり付いている車内で 私は大きく、2度3度とうなづいたのでした。 やっぱり暗い目をした男が旅立つのは上野駅に限る。これが東京駅や新宿駅じゃぁ こうは決まらないもんねぇ。 あぁ、この街に何を残し、あるいは何を失って、彼は今夜旅立つのでせう…。 JRが大騒ぎしたせいで、すっかり無くなったと思われてる、連絡船に 乗っちゃったりするんでせうか…。 *** その後は謎の芸人親子と乗り合わせてホノボノしてしまった望 ***