#13 Article 3061 Posted at 1990/04/18 13:56:46 by 紫苑 (MAP1558) [QUIZ]
Subject: 推理クイズ<アン・デッド・ワイフ>
<アン・デッド・ワイフ> 結婚生活が倦怠期の泥沼に入り込むと、古女房の死を、内心秘か望まない亭主が いるだろぉか? 高校教師である朝倉 光男とて、その例外では無かった。 ましてや株に手を出して、暴落にあい、二千万円の借金ができてしまった今とな っては、妻の生命保険金で穴埋めする以外に、方法はなかった。もとはといえば、 妻が二言目には、彼のかいしょう無しをののしるので 「よし!株で一山当ててみかえしてやる」 と奮発したのがそもそも始まりだっのだ。だから妻を殺す事には、なんら良心のと がめを感じなかった。 警察に疑われずに、妻を殺す手段として、毒入り牛乳事件をまねしてやろうと思 った。ス-パ-で売っているパック入り牛乳に何者かが青酸カリを入れて、無差別 に毒殺をはかっているのだ。 彼の家では、毎朝、彼はコ-ヒ-とト-スト、妻の方は牛乳にト-ストの食事で ある。そこで、ある朝、彼は妻より早く起きると、こっそりキッチンの冷蔵庫から パック入りの牛乳を出して、その中に青酸カリを入れた。 三年前、隣家の飼い犬がうるさく吠えるので、学校の化学教室の薬品棚から失敬 して、ソ-セ-ジに塗って、犬に食わせて毒殺した事がある。その時の残りを封筒 に入れて、机の引き出しに保存しておいたのだ。青酸カリの致死量は0.一五グラ ムであるから、たっぷり十人ぐらいは殺せる量だ。 彼はパックを振って、青酸カリをよく混ぜてから、冷蔵庫に戻した。そして、寝 室に戻ってみると、妻は何事も知らずに眠りつづけていた。 七時頃、彼と妻は朝食のテ-ブルについた。妻は夫の食事を作ってから、冷蔵庫 からパック入り牛乳を取り出して、自分のグラスに注いだ。 「あなたも、牛乳を飲む?」 「いや、僕はコ-ヒ-だけでいい」 「牛乳の方が、体にいいのに・・・・・・」 と、妻は、一息に飲み干して、グラスを空にした。 「あぁ!冷たくて、とてもおいしいわ」 光男は、息をつめて、今にも妻が苦しがって死ぬ瞬間を待った。青酸カリは、飲 むと、ほとんど瞬時にして、死をもたらすのだ。 十秒・・・・二十秒・・・・三十秒、しかし、妻はまだ平然としている。彼は気 が気でなかった。 <どぉせ死ぬんだ。さっさと早く死んでしまえ。ずぶとい女だ> 五分たったが、ついに何事も起こらなかった。妻は、夫の不思議そうな視線に気 ずくと、 「どぉなさったの?朝っぱらから、ジロジロ私の顔を見つめて変な人ね」 「いや、何でもない」 彼は慌てて新聞を読むフリをしたが、その場にいたたまれず、トイレへ逃げ込ん だ。背中に、びっしょり冷や汗がふきでてきた。 <一体、どうした事だろぉ?隣家の犬はイチコロで死んだのに、女房の奴、致死量 の三倍も飲んでいながら、ケロリとしている。なぜだろう?> と、彼はいぶかったが、はて、その理由は? どぉもすみません予告の時間よりかなり遅れてしまった事をおわびします!