#13 Article 10893 Posted at 1996/06/26 20:48:25 by TOSHI (MAP2425) [DSM.IV]
Subject: Re:*16 就職活動と記憶操作 /10892 ...... /5405(#210) /5219(#210)
うーんと、専門の方がいうなら、「誰でも」精神疾患に分類されてしまう、 というのは、誤りなのでしょう。何度でも謝ります。すみません。 ただ、それ以外の部分については、これまでの書込みを読んでも 自分の見解を変更する必要性を感じない、というのも事実なんです。 例えば、「何でもない」(というのも曖昧な言い方ですが)人が検査を受けたとき 精神疾患に分類されてしまうリスクは、以前から指摘されていたし、 それはDSM-IVでも、いや今後もおそらく解消されることがないと思うからです。 というのも、結局、「医学は自然科学ではない」(と考える)からです。 > 医学は「疾患」という自然を対象として、それを治療を通して系統付ける学問だ >と思うので、十分自然科学だと思いますが。まあこの辺は見解の相違かな。 僕はここまで無邪気に(ではきっとないのでしょうが、文面ではそう見えます) 医学は自然科学であるとおっしゃる医学徒に出会ったのは始めてです。 特に、精神科関係では。正直、とても驚きました。 例えば、漢方治療は、ほぼ「自然科学」ではないわけですが、 実際の医療現場では多用されています。それは、もちろん、 > そもそも医学の系統立て(=分類)というのは、それが治療上有用であるから >されるべきです。 とおっしゃるように、あくまで治療上有用だからです。極端な話、直ればいい。 つまるところ、医学の対象は「疾患」そのものではなくて、 「患者」だってことですよね?(って、釈迦に説法だよ(^^; 無礼ごめんなさい) 同様に、分類もあくまで治療上の便宜であって、それ以上ではない。 じゃあ、治療とは何か、と考えると、 分類に対する僕の疑義もわかっていただけるのではないかと……。 具体的に、じゃあ、なにが問題なんだ、といわれると困ってしまうのですが、 例えば、DSM-III(およびR)に対して、 1)操作的診断基準は、実証的に基づくものではなく、専門家合意である 2)またそうした診断基準は、臨床家の診断の一致度を向上させていない という批判があり、 これは、IVでも改善はされても解決はされない、という指摘があること。 また、人格障害の「反社会性」分類に関しては依然大きな疑義があること。 あたりが挙げられるでしょうか……(参考:精神科診断学1993,Vol.4,No.4) そう、なによりDSMの(運用での)問題は、「医学は自然科学である」と 無邪気に語る医者の存在である、といったら、皮肉がきつすぎるでしょうか? 無礼、ごめんなさいTOSHI P.S.TCIって面白そうですね。勉強になります。