#126 Article 14025 Posted at 1994/03/12 22:01:56 by 速水 明 (MAP4167) [NOVELS]

Subject: 姫ちゃんノベルズNo.16

スレッド関係
現在 #126/14025 — 「姫ちゃんノベルズNo.16」 1994/03/12 22:01:56 · 速水 明 · MAP4167
     返信先 #126/14204 — 「Re: 姫ちゃんノベルズNo.16 /14025」 1994/03/15 21:28:18 · たゆき · MAP4408
おくればせながら、速水さんの姫ちゃんノベルズNo.1~16を読ましていただきました。 今更ながら、感想などを。 え~といきなり何ですが、ときどき「えっ、これが姫ちゃんと大地君の会話なの?」 と思わされるところがありますね。二人とも変わりつつある、と解釈していいんで しょうか。いやに素直な反応を見せる姫ちゃんは見ていて小気味良くもありますが... でも、キャラクターの正確を実に上手に文章化していると思います。 読んでいて一番おもしろいのは…
スレッド全体を見やすく表示
うみゅぅ・・・・「お料理教室」「第二話の構想」「その他のネタ」一日中
  この事で頭はフル回転(笑)
  仕事はやってるけど、別の事を考えてるため、全くはかどらない。(ォィォィ)
  ようやく第一話も終わりにさしかかり、書いている方としても「ほっ」と
  する思いです。
  この小説をやめるつもりはないんで、これからも見守ってやって下さい。

  それでは、お楽しみ下さい。

       「姫ちゃんのリボン ~夢物語編~」

第一話 恋の季節は師走のなかで

●S-36 野々原家・姫子の部屋

   家に帰ってから、姫子は部屋にこもって考え事をしていた。
   いつもと様子がおかしい姫子を見てポコ太は明るく話しかけたが
   「ううん、なんでもない」
   とそっけない返事が返って来るだけであった。
   とにかく、高ぶった気持ちを鎮めようと窓を開けて、空を見上げ
   た。
   遥か上空ではキラキラと星々が輝き、その美しさに見とれていた
   姫子は思わず座り込んで星を眺めていた。
   そっと、姫子に忍び寄ったポコ太も同様に空を見上げて感嘆の言
   葉をもらした。
   その言葉が届いたのか、姫子はポコ太に語りかけていた。
   「ねぇ、ポコ太ぁ東京からでもこんなに綺麗な星空が見れるんだ
   ね・・・・・」
   部屋の電気もつけないまま、月明かりの照らす窓辺に座っている
   姫子を見てポコ太は『本当の姫子の姿』を見た気がしていた。
   しばらくは、そのままの状態で時を過ごしていたが、冬の厳しい
   寒さが身体にしみてきていた。
   (やっぱ、寒いなぁ・・・・12月だもんね)
   そっと姫子は起きあがると、窓を閉めて大きく息を吸い込んだ。
   「よしっ!」
   両方の頬を軽くパンッと叩いて気合いを入れたその時、突然部屋
   の明かりがついて、姫子とポコ太は一瞬ビクッと硬直した。
   今まで暗闇にいたせいで、目が痛くて開けられない姫子に聞き慣
   れた声が話しかけてきた。
   「どうしたのよ姫子、明かりもつけないで・・・ご飯よ」
   姉の愛子が呆れたように姫子の顔を見ていた。
   そんな視線も気にする事無く姫子は明るく「星を見てたの」と答
   えて空を指さしていた。
   姫子の指す方向を、促される様に覗いてみた。
   「あっ、ちょっと待ってね。今、明かり消すから」
   そう言って、姫子は再び部屋の明かりを消した。
   「ここに座ると良く見えるよ」
   「え、ええ」
   姫子に主導権を持っていかれた愛子は、そのまま腰を降ろして姫
   子の指す方向を見上げた。
   「まぁ・・・・・・」
   しばらく、愛子は声も出さずにじっと見入っていた。
   「おねぇーちゃん達ぃ、ご飯だよぉ!」
   あまりにも遅い二人を今度は夢ちゃんが呼びに来ていた。
   しかし、同じように夢ちゃんをも巻き込んで星に見入っていた。

   そのころ階下では、食卓に座った花子女史が「遅い・・・・」と一言
   呟いて天井を睨んでいた。

   その眼力が通じたのか姫子は背筋に冷たいものを感じ、姉と妹が
   ここにいる理由を考えていた。
   「ああぁっ!」
   突然の大声に二人はびっくりして、姫子の方を見た。
   「どうしたの姫子、急に大きな声なんか出して」
   「夢もびっくりしたぁ!」
   姫子はあわてた風にして「ご飯!ご飯!」と繰り返していた。
   「あっ・・・・」
   愛子もすっかり星を見るのに夢中になって姫子を呼びに来たのを
   忘れていた。

   食卓ですっかり、待ちぼうけをくわされた花子女史は三人の顔を
   見るなり「遅い!なにやってたのよ!全く・・・」と軽く怒鳴ると
   「さぁ、食べるわよ」を号令に姫子と夢ちゃんの元気な「いただ
      きまぁーす」の声が響いていた。



つづく



                                 MAP4167   速水 明

ps. 感想まってます。
  ありゃぁ、話しがなかなか進まない・・・・(^^ゞ
  第2話まであと何回アップするんだろう?