#126 Article 11687 Posted at 1994/01/27 23:19:50 by 速水 明 (MAP4167) [NOVELS]
Subject: 姫ちゃんノベルズNo.12
プッ・プッ・プッ・プーン
「元気なぁー君が好きぃー赤いぃリボンもっきりりと!ほら奇跡を、起こしそな
不思議な能力(ちから)だね~~~」
ってな具合に一日中姫ちゃんのリボン系のBGMが頭の中で鳴り響いている
今を輝く、すうぱあお調子者(笑)こと速水 明です!!
なんと今回で12回目。1ダースものお話しを書いて来ましたが、書いている
本人ですら、先が見えていないこの物語。
早い話しが、当分終わりそうもないということです。
能書きはこれぐらいにして、前回の続きをどおぞ、御賞味あれ。
「姫ちゃんのリボン ~夢物語編~」
第一話 恋の季節は師走のなかで
●S-24 風立市内・廃屋への道
親友のいっちゃんと別れて姫子は廃屋へと急いでいた。
その足は廃屋に近づくにつれて、軽やかな運びへと変わっていった。
●S-25 風立一中・校庭
「大地くんったら、ああ見えても恥ずかしがりやさんなんだから。」
そう言うと、日比野さんは両手を頬にやり、顔を左右に軽く振っていた。
周りの生徒達は自分の世界に浸っている日比野を避ける様に通り過ぎていた。
「・・・・・・・そして、大地君と私は結ばれるうんめ・・・」
「ちょう・・かいちょう!・・・会長!!」
すっかり自分の世界に浸っていた日比野さんは、現実の世界へと戻ってきた。
「なによ、あんたたち。」
そういうと、大地君ファンクラブの伊藤と江藤の方を見た。
「会長、こんな所で何をやっているですか?」
「何って・・・野々原さんに一言言っておこうと思って・・・」
辺りを見回す日比野さんだったが、姫子達は既に立ち去った後だった。
(・・・。また、逃げられたわ)
「もういいわ、いくわよ!」
そう言うと、何事も無かったように歩きだした。
伊藤と江藤の二人は、顔を見合わせて彼女の後をついて行った。
●S-26 九州某県・某公園撮影現場
海からの塩風が辺りをすり抜けていく。
撮影用のセットはあるものの、人っ子一人、誰もいない。
どうやら、今日の分の撮影は終わったらしい。
●S-27 風立市内・廃屋付近
姫子が廃屋に向かっていると、近くで救急車が止まる音がした。
「うーん、ここで見に行かないでどうするの!」
と、自分で勝手に納得して救急車の止まったと思われる方へと走りだした。
(なんだ、隠れ家の近くじゃない)
すると、前方に野次馬の群れが出来ていた。
「なに?この人の群れは、野次馬根性丸出しじゃないの」
(暇な人たちもいるのね)
自分の事を棚に上げてそんな事を呟いていた。
後ろの方から中を覗いていた姫子の耳に野次馬達の声が聞こえてきた。
「何でも、自転車とバイクの正面衝突らしいぜ・・・・」
「急に自転車が飛び出して来たんだと・・・・」
「そうそう、自転車の奴ってまだ、学生らしいって言ってたぞ・・・」
そんな野次馬の会話を聞いて姫子は、「はっ」となった。
(大地!!)
そう思うが早いか、人混みの中にに入って行った。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
ぶつかる度に、謝りながら前へと出て行った。
(大地・・・・・)
姫子が一番前に来たときには、既に怪我人は救急車の中に運び込まれていた。
心配そうに辺りを見ている姫子の耳に聞き慣れた声が飛び込んできた。
「うっわぁ、これはひでぇや」
姫子は驚いて声のした方を探してみた。
「大地・・・」
無事な大地の姿を確認すると張りつめていたものが切れたように、目から涙が
溢れてきた。
姫子の声が届いたらしく、大地は軽く右手を上げ声をかけた。
「よっ、遅かったな」
そう言うと、姫子の所へとやってきた。
姫子は、うつむいたまま動こうとせず、ただ小刻みに震えていた。
(泣いてるのか?)
このままでは、どうしようもないと悟った大地は、姫子の肩をそっと抱いてやり、
野次馬の群れから離れて行った。
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
お互い、沈黙の時が流れ、しばらくして姫子が口を開いた。
「あたし、交通事故でバイクと自転車が正面衝突したって聞いたから・・・・・
まさかとは思ったんだけど・・・・心配だったから、見に行ったの。
そしたら、大地がそこにいて、顔を見たら急に・・・・・涙がでちゃった。
なんか、あたしって変だよね・・・。」
そう言うと、元気無く笑った。
「そんなことないさ」
(えっ)
正面を向いたまま、姫子の方を見ないで言った大地の一言で姫子はようやく
自分の立場に気がついた。
肩を優しく抱いている大地の腕をすり抜ける様にして、離れると顔を真っ赤にした
姫子は改めて大地の方を見た。
「ごっ、ごめんね。(あたしったら、なに謝ってんだろ)」
「いっ、いや別に」
妙によそよそしい会話をした二人は目的の廃屋へとやってきた。
●S-28 野々原家・愛子お姉ちゃんの部屋
整理整頓された机の上には学校で使っていると思われる辞書や参考書が置いてある。
また、部屋の隅々まで手入れが行き届いているらしく、ゴミ一つ落ちていない。
そして、この部屋の中には人の気配は無かった。
つまり、愛子お姉ちゃんはまだ、学校から帰ってきていないようであった。
●S-29 風立市内・交通事故現場
救急車は怪我人を乗せるとそのまま病院へと向かって走り去って行った。
そして、人混みの中で大地と姫子の二人を見ている人物がいた。
その人物は人混みにまぎれて、そのままどこかへと消えて行った。
夕暮れ間近の風立の街を救急車のサイレンがこだましていた。
つづく
OFF会を前にして燃えに燃えている MAP4167 速水 明
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触ってみやう↑ ジュッ、熱っ(笑)
ps. 感想まってます。