#126 Article 10836 Posted at 1993/12/31 00:51:24 by MAY.H (MAP4167) [NOVELS]
Subject: 姫ちゃんノベルズNo.1
どおもっ。MAY.Hです。
では、「姫ちゃんのリボン ~夢物語編~」(^^)をお送りします。
1回目だよーん
第一話
●S-1 野々原家
12月上旬。風立の街の朝は寒い。
ここにも布団の温もりから解放されるのをあと1分あと1分と引き延ばしている少女がいた。
昨日の夜にセットした目覚ましは時間がきた瞬間「ピッ」と鳴る事無く見事に止められていた。
「姫子っ、いつまで寝てるのっ。また遅刻するわよ」
既に着替えを済ませた姉の愛子が声をかけて部屋の前を通り過ぎて行く。
「姫ちゃん、姫ちゃん早く起きないとまた遅刻だよ」
「うーん・・・。おはようポコ太。」
ようやく目が覚めた姫子は焦点の定まらない目で辺りを見回し、頭をポリポリ掻きながらポコ太を見つめていた。
そう、姫子はまだ寝ぼけていたのである。
「おはようじゃないよ。早くしないとまた遅刻しちゃうよっ」
ポコ太に言われてやっと現実に戻った姫子はあわてて目覚まし時計を手に取り、現在の時間を確認した。
「あーーーーーーっ。また遅刻だぁー。」
近所まで筒抜けするような大声をあげると、今まで布団の温もりから抜け出したくないとうずくまっていたのが嘘の様にベットを飛び起き、制服に着替え始めた。
ドスン・ドスン・バタン・・・
地震でも来たのかと思うような揺れと音で、いよいよ遅刻確実ではないかといった慌てようである。
「あっ姫ねーちゃん起きたみたい」
朝食を食べていた夢子がが天井を見ながらホットミルクを飲んでいた。
ドタドタドタ・・・
一瞬家族の視線がちょうど姫子の部屋がある辺りの天井を見つめていた。
そして、階段を一気に駆け降りた姫子はキッチンに向かっていった。
「おはよー。いってきまーす。」
テーブルに用意されていたフレンチトーストを手に取り、そのまま玄関へと走って行った。
「まったくあの子はいつまでたってもおてんばなんだから・・・」
嵐の通り過ぎたような野々原家の朝は再び静寂に包まれていた。
「うわー遅刻、遅刻。」
うわごとの様に呟きながら、朝の放射冷却も関係無しとでもいうかのように全速力で駆けていった。
野々原 姫子 14歳・・・これが彼女の1日の始まりである。
つづく
MAP4167 MAY.H
感想待ってます