#124 Article 4917 Posted at 1997/04/20 03:31:36 by ジャック (MAP6793) [TIGA.33]
Subject: 吸血都市
いや完璧完璧! ほぼ完璧ですよ今回の「ティガ」は! 「ティガ」における「怪奇」「セブン」路線のなかではベスト に位置づけていいと思います。 カーラジオからジャズが流れる港町、警官がのぞくと車は無人、 ふとふりむくと背後に迫る怪物! ‥‥モロ「怪奇」の導入部。 そして「怪獣がでてきた日」で登場したルポライター小野田と ムナカタが、あの酒場でグラスを傾けつつ、吸血鬼についての 伏線的会話を‥‥。 「怪獣がでてきた日」ではオシャレな小道具程度で、ストーリ ー上必要とも思えなかったあの酒場が、今回は重要な舞台とし て活かされており、ダテに渋くないところがいい。 そして無線で呼び出されて私服のままタクシーで現場へ駆けつ けるムナカタ。 警官「こっから先は立入禁止ですよ!」 ムナカタが身分証明書でも見せたか顔が知れているのか、 警官「し、失礼しましたっ!」 というのも、使い古された描写とはいえ、ガッツという組織の 存在をリアルに感じさせてくれました。超兵器もいいけど、こ ういうところにこそ子供は憧れると思います。何かのエキスパ ートなんだっていうさりげない描写って大事ですよね。 そして吸血鬼の本拠地と思われる港のクラブ跡を捜索するガッ ツ。その地上装備出動シーン、そして新兵器を使っての対怪人 戦、新兵器ビームが命中した吸血鬼が青白く燃えあがる様。 「カッコええ‥‥」と思わずつぶやいてしまいました。 警官隊が吸血鬼の群に襲われるシーンなどもそうでしたが、今 回の「怪人描写」というか、等身大の恐怖とアクションの演出 は、現在失われている等身大単体ヒーロー(早い話、東映ヒー ロー。ただし単品のヤツ)を彷彿とさせ、「やればできるやん け」と感心しました。 そしてシナリオ面では小野田とその後輩の女の子(吸血鬼)と いうキャラクターたちのうまい使い方。 そして捕まるダイゴ(笑)。いつもながら不甲斐ないが、吸血 鬼のボスに闇の恐ろしさを語らせる役目を充分に果たしたと思 います。あとは変身するだけ(笑)。 小野田の愛(謝罪?)で一瞬、人間の心を取り戻し、自ら陽の 光を浴びて死を選ぶ後輩の女の子。 感動さめやらぬなか、ジェットジャガーのごとくイキナリ巨大 化する吸血鬼のボス=怪獣にはガクッときたが(ここらへんが 「ほぼ完璧」の「ほぼ」たる所以)、有翼怪獣の特徴を見事に 表現したひさびさにリキの入った強風描写と、苦戦のティガを 援護するガッツの地上装備の活躍のカッコよさに、「許す!」 という気分にさせられた。小野田に仇を討たせるムナカタも良 かった。ラストまで渋くまとめられ、オチの酒場でのツーショ ットも、いい感じです(しかも小野田たちの写真を最後に出す ための仕掛けというところが秀逸)。 というわけで全編渋い今回でしたが、これを観てますます思っ たことは、「東映はボヤボヤしとったらアカンぞ!」というこ とです。戦隊は「カーレン」で極め、「カブタック」でホーム コメディ路線も復活した(と私は考えています)が、単体ヒー ローこそ東映の王道ではないでしょうか? コメディでなく、 「怖い怪人の群」とそれに立ち向かう等身大のヒーローという 構図は、本家東映がやらなくなって久しい。頑張ってどこかに 放映枠を獲得して王道復古してください。 そして、今回そんな東映っぽさもちょっと見せてくれた「ティ ガ」も、少し偏りすぎではないでしょうか? 個人的には「怪 奇」「セブン」あと「帰りマン」的なシリアス路線は好きです が、「ウルトラマン」ってもっと幅のある枠だと思うんですよ ね。今回初めて「ウルトラ」原体験をする子供らが、「ウルト ラは暗いモノ」という認識をしないかと心配です。せっかく視 聴率も高いんですから、いろんな面をアピールしないと‥‥ さて次回は「南の涯てまで」。小中千昭脚本。予告だとサワイ 総監(川地民夫)が大変なことに? そして斬新なデザインの 怪獣(怪獣戦車?)‥‥。期待しましょう。 ジャック(MAP6793)