#124 Article 2309 Posted at 1994/12/10 07:30:05 by 羽鳥ポッポ (MAP4556) [SEIMEI]

Subject: Re:*6 NHKスペシャル「生命」 /9258(#13) ... /8399(#13) /1836

ジーンダイバー見てレスしたくなりました。
長文です。ごたくです。御了承ください。
あっ、始めにいっておきます。この分野にはべつに詳しくはないです。

Art. 9116 by PAZ       
> 両親の遺伝子が合体することで、遺伝子の「致命的な組み替え」なんてのも
> 出てくると思いますが(遺伝病とかでしょうか?)、
> この「致命的な組み替え」を「発生しにくいように」防止するシステム
> なんてのも存在するのでしょうか?

致命的な組み替えというものは皆無なのでは?
なぜなら

>人間として誰でも持っている部分が93%で、残り7%をどちらの遺伝子から受け継ぐ
>かで、個性が生まれる。

というのが解答です。人間として構成されるべき遺伝子は両親ともに同じで、どちらか
ら受け継いだとしても「人間」以外なものにはなりえない。これは当り前ですね、たと
えどちらから受け継いでも同じものなのですから。
残り7%は個性であり両親が持って生まれて来たもの。既に子孫を残せるまでにこの世
界で生存してきたという決定的事実により、この個性を持つものが生存できる事は証明
済みです。
よって、致命的な組み替えというものは皆無という結論にたどり着きます。ただし、こ
の考え方は遺伝子の情報の蓄える方法が独立である場合だけです。遺伝子の情報の蓄え
ている方法がわかっているわけではないのですが、大筋はこのようでよいのではないの
でしょうか?

遺伝病?色盲で話を進めましょう。両親が色盲ではなく子供が色盲になってしまった。
両親の遺伝子にあった色盲にする遺伝情報(?)が顕在化しなかっただけで、致命的な
組み替えパタンではなくすでにそういう遺伝情報があったのが受け継がれたのですから
親を辿っていくとどこかに色盲だった人がいるはずです。
色盲になるというのは致命的な組み替えではないのか?
立派に生存して子供を残したという事実があるのですから致命的とはなりません。

遺伝子の組み替えは進化の原動力ではなく、種という遺伝子プールをかき混ぜる役にし
かたっていません。組み替えによっては過去に存在したものしか作られないのです。
モンタージュ写真と同じ原理ですね。



Art. 9116 by PAZ       
> 最初の単細胞生物も、やっぱりDNAを持っていたのでしょうか?
> そしてそれは、単純なものだったのでしょうか?
> 単純だと、生きていけないかも知れないので、
> 適度に複雑なものだったのでしょうか?
> そうだとしたら、いきなり適度に複雑なDNAなんてものが
> 世の中に現われたのでしょうか?
> それとも「DNAに似ていて異なるもの」という中間的な段階も
> あったのでしょうか?

このRNAとDNAどちらかでも偶然に作られる確率は本当に「偶然に作られる程に確
率的に高いのか」というのが問題だそうで。人間には数百万年でさえ感覚的に理解でき
ないのに数千万年以上の時間のうちになにが起こるのが偶然か必然かなんてわかりませ
ん。ある星に知的生物が生まれる確率が計算されていますが疑わしいです。偶然(確率
的に低い事)は長い時間内を仮定すれば必然(確率的に高い事)というのがこれからの
話の前提です。

生命の起源は大抵「原始スープ説」が有力として説明されます。だが生物の素となる、
このRNA、DNAが偶然に作られる確率はかなり低く、時間内には起こりえない。
しかし現に生命は存在している。何故なら宇宙から彗星に乗って運ばれて来たからだ。
いや、宇宙人の捨てたゴミ有機物から進化したんだ。違う、進化は認めるがその進化の
素になったものは神が作ったのだ。という説は逃げにしか見えないし根本的解決にはな
らないのでやめましょう。

累積淘汰の淘汰の力というのはかなり強力で単細胞から人間まで進化したというのは、
かなり受け入れられている説です。この淘汰の力がRNA、DNAを作る時にも存在し
ていたのではないか。それによって有機生物を構成する材料ができたのではないのかと
いう説を補強する事ができるのが。ジーンダイバーで出て来た生命の本当の起源はRN
A、DNAよりも先に自己の構造を複写できた無機物「粘土」ではないかという「粘土
起源説」ではないですか?


RNA、DNAより前の複製子は粘土や泥の中にある無機物の結晶で、結晶は成長する
過程で他の粘土よりも速く成長する。成長し易いような水の塞き止め方をする。などの
構造上の特徴を持ち、成長を続け増殖を続けた粘土に構造が継承されます。
また増殖する際のミスによりできた構造が前の構造とは少し違うものができる事があり
この新しくできた粘土構造物が前の粘土構造物よりも「水の塞き止め方がうまければ」
川の流れの中に含まれ溶け込んでいる自己を複製する材料を多く得ることができます。
これは増殖の効率が良くなるように環境を変えているという事で。そして前の粘土構造
物を淘汰してゆきます。

> あと、出てきた鳥が「毒を持ったアゲハを食べない」
> というのは、どこから来ている習性なのでしょう?
> 別に教わったわけでもないでしょうし・・・。
> これは遺伝子に組み込まれている情報なのでしょうか?
> そうだとすると、「特定の蝶だけを食べない」という習性が、
> 学習ではなく突然変異で組み込まれたということでしょうか?
>(↑この部分、特に教えていただきたいです)

(/*)
自然淘汰の基本ですね。ただし自然淘汰が本当に正しいのかは諸説があるので、ここで
どれを選択するか明らかにしておく必要がありそうです。

ダーウィンの「自然淘汰説」の他にも「学習が遺伝する」「獲得形質が遺伝する」説が
ありますが、この説は取らないで「累積淘汰」「突然変異」のキーワードで考えます。

「獲得形質は遺伝しない」
「生命は自己複製子」
「脳は遺伝子のために作られた機械」

という説で話で勧めていきます。「利己的な遺伝子」の考えに非常に接近しています。
それで「進化は気合でやるもの」というのにひっかかりをおぼえて、前に、余計なお節
介な事、すでにわかりきっている事なのに書いてしまったんです。言葉(比喩)としては
なかなかおもしろいとは思いますよ>「進化は気合でやるもの」
(*/)


粘土でこの話「毒を持ったアゲハを食べない」を言い替えると

	「特定の水の塞き止め方で自分が増殖するのを有利にする」
	これは粘土の構造に組み込まれている情報であり
	「自分が増殖するのを有利にする」という性質を持ち
	学習でなく自己複製のミスで組み込まれた。

こう言い替えてもいいです。

	「自分が増殖するのを有利にする」事を覚えた遺伝子が生き残った。
	~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~ ~~~~~~~~

という事になります。生物(いちおう有機生物と言っておきましょう)で話を考えると
生物の意志という「めくらまし」に目を奪われてしまいます。

	この粘土を生物と呼んでいいですか?

話を戻ります。

ここで、RNA類似の分子は粘土鉱物を増殖させるように働きます。「原始スープ説」
でも粘土鉱物が有機物を作る助けになっていたという考えを認めています。

Art. 350 by 偽安爺(猪)   
>> 遺伝子の原形が粘土だったっていうのは初めて聞いたのですが、
> 生命ムック1集で「粘土」という言葉を探してみました.26ペー
>ジ最下段左.海中の熱泉が噴出する岩石の裂け目が重要であるとして

ここで話されているのがそれですね。
ただ「原始スープ説」では「道具として」粘土を使っています。
「粘土起源説」ではそれ自体が生物として扱われます。

このようにして粘土生物達はライバルの粘土を蹴落して進化の満ちを歩んで行きます。
さて、累積淘汰の力は強力です。このなかに有機化合物を触媒として使用し増殖するも
のが現われます。有機化合物を自分で合成できる粘土は他の粘土より遥かに強力です。
粘土生物達が自己の増殖のために有機化合物を合成し、また有機化合物を合成できる粘
土生物達は増殖の効率が良かったので有機化合物を合成できない粘土生物達は淘汰され
ました。こうしてRNA類似の分子がたくさん生まれそのなかに自己複製できる有機物
質が生まれます。有機生物の幕開けです。この後はおわかりのとおりです。

この説は2、30年ほど前です。説としては最近というのでしょうか?
「利己的な遺伝子」のドーキンスが自分の説を補強するためにこの事に触れています。



	この粘土を生物と呼んでいいのか?

これを受け入れるには

「地球は特別ではない」地球は神が人間のために作ったものではない(地動説)
「人間は特別ではない」人間は神がつくったものではない(進化論)
「自分は特別ではない」自分が自分に嘘をついている(無意識)

と3度も裏切られた人間をさらに落としいれるものです。

「有機物と無機物の間にはなんの境界もない」
炭素系の化合物に人間が有機物と名前を付けただけである。炭素系生物以外にも珪素系
の生物の可能性が言われているので(これは地球外の話)この考え方はそれほど苦ではな
い筈です。

「生物と無生物の間にはなんの境界もない」
生物はただの自己複製子である。生物と無生物に違いはないので生も死も幻想である。

を受け入れる必要があります。科学の信奉者はマゾが多い様な気がしませんか?
次から次へと自分が特別ではない事を証明しようとしています。



Art. 9238 by Coaty        
>最近「利己的な遺伝子」の本を勧められてしまいました
>まだ読んでいませんがこの考えは面白いと思います
>人間が高等動物だとか信じてる人には許せないかもしれませんね(笑)

人間は単なる機械だと思っている人にはこの考え方は魅力的でしょうね。
宇宙は美しい式で記述できるべきだと考えている人にもです。
人間は神が作ったとする宗教の人が違う説に魅力を感じるのと同じ意味で、です。

映画「エイリアン」の中であれが究極の生物の姿である。真空中でも生きられ、深く考
える脳がない事で、何も思い悩む事もなく。生きる事だけを目的にしている。
みたいな事を言っていました。名言です。



昆虫は面白いですね。誰も書いていないけど。
蟻は一匹一匹は勝手に行動しているがその集団はある一定の秩序で動いている。
蜂も同じように一匹一匹は簡単な行動しかできないがその蜂の集団はなんらかの集団の
利益のために個々の蜂の命は惜しまずに集団のために行動する。
集団が一つの生物という。一つの生物の枠を決定付ける線がすごく曖昧です。



さて、やっと基盤が整ったので「情報生物」の方へ話を進めましょう。

コンピュータが人間の世界を乗っ取るという恐怖に震えていては「マクベス」と同じで
す。すでに主君(珪素生物,粘土生物)から王位を奪った身なのですから、またもとの血
筋(珪素生物,コンピュータ)に奪われるのも業です。

勘違いというのは多くて、酸素をエネルギーとして使用している生物は光合成をして二
酸化炭素を酸素に変えている生物の出した汚染物質(酸素)を処理する生物です。
過去に地表に猛毒な酸素が増えすぎて。非常に濃度の高い酸素で猛毒だった。当り前で
す。後のことを考えず二酸化炭素を片っ端から酸素に変えているのだから酸素濃度は高
くなる一方。地球初の環境汚染で絶滅の危機であった。そこに有毒な酸素をエネルギー
にする生物が登場して危機が救われた。

神経細胞は遺伝子が生き残るために有利なように作った機械である。しかしの機械が主
君である遺伝子を無視して我が物顔で振舞っている。遺伝子の唯一の目的でもある「存
続すること」さえも裏切って、自殺までも選択できる。
奴隷(ロボット)三原則の「主人(遺伝子)を守らなければならない」を守らない。
これは反乱といっても差し支えのない状況。
人間以外の生物では自殺を聞かないのは「遺伝子」がまだ主導権を握っているから。


	あなたは何処にいますか?

心臓を他の人の心臓と取り替えるのに承知しても脳を他の人の脳と取り替えるのは承知
しないと思います。ほとんどの人が「脳が自分である」と思っていると思います。
何が自分自身?

 遺伝子? 心臓? 脳? 記憶?

もし、ヴァーチャルシステムに自分の脳を移した時、それはあなたのように考え、あな
たのように行動する。それがあなたであるなら、あなたは物理的な脳という存在でもな
く過去の情報を記憶し、過去の情報をもとに行動を決定する。「情報」である。と。

脳の機能だけヴァーチャルシステムに残せば物理的な肉体がなくてもなんの支障もなく
考え、話、行動する事ができる。情報生物「パック」との違いは実際に物理的な体を持
っているのかいないかの違いでしかなく、遺伝子に作られた情報を処理する装置の脳は
もう「情報生物」として「遺伝子」を無視できるまでに成長している。バーチャルシス
テムが存在しているという事はもうその基盤もできている。「情報生物」として何も「
パック」と違うところがない。条件としては知能があること。ヴァーチャルシステムの
存在。


で、本題(?)

「スネーカー」が「遺伝子」達で、この闘いは自分たちを守るための必至の抵抗だった
らおもしろいと思いません?
自分たちの作った機械に主導権を取られそうになって必至に抵抗する「遺伝子」達
彼等には「ターミネーター」で機械と闘う人間達とまったく同じ状況です。
コンピュータに世界を取られそうになるのはよくある話だけど、そのまったく逆で世界
を乗っ取ろうとしている人間に対しての抵抗であった。
「ダークグリーン」では植物の思考・・・宇宙の目・・・神・・・と、
人間、動物、生物の進化を決定していた。
でもそうはならないと思うけどね(笑)


# 長かった 何人が最後まで読むだろう (^^;